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第10章-6:パーシャルプランの記帳方法と損益計算書



パーシャルプランによる一連の記帳方法

今回は「第10章-2:標準原価計算の一連の手続」の例題の計算結果を使って、パーシャルプランによる仕訳と勘定記入を見ていくことにしましょう。前回のシングルプランと見比べて、どこがどう違うのかを確認しながら学習してください。

1.完成品原価の振替え(シングルプランと同じ)

当月完成品原価を標準原価で製品勘定へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
製品 360,000 仕掛品 360,000

【勘定記入】

完成品原価の振替え

2.当月製造原価の振替え

パーシャルプランでは、当月製造原価を実際原価で仕掛品勘定へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕掛品 422,700 材料
賃金
製造間接費
158,100
174,600
90,000

【勘定記入】

当月製造原価の振替え

3.標準原価差異の計上

次に、月末仕掛品を標準原価で記入します。そうすると仕掛品勘定において、借方は実際原価で記入されるのに対して、貸方はすべて標準原価で記入されることになります。

※ただし、月初仕掛品は前月の月末仕掛品が繰り越されてきたものなので、借方であっても標準原価となります。

この借方の実際原価と貸方の標準原価との差額が標準原価差異を意味するので、差異は仕掛品勘定で一括して把握されることとなります。標準原価差異は不利差異(借方差異)なので、標準原価差異勘定の借方へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
標準原価差異 8,700 仕掛品 8,700

【勘定記入】

標準原価差異の計上

4.売上原価の計上(シングルプランと同じ)

当月の売上原価を標準原価で売上原価勘定へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売上原価 405,000 製品 405,000

【勘定記入】

売上原価の計上

標準原価計算の損益計算書

最後に、標準原価計算の損益計算書について説明します。標準原価計算における損益計算書で注意すべきところは売上原価の表示です。

損益計算書の売上原価の表示は基本的に製品勘定と同じものなので、損益計算書の売上原価もすべて標準原価で表示します

ただし、標準原価差異は売上原価の内訳科目として表示するという点に注意してください。

具体的には、不利差異(借方差異)は売上原価に加算し、有利差異(貸方差異)は売上原価から減算するという形で表示します。

要するに、帳簿上は標準原価で記入しておき、最後の損益計算書の作成段階で標準原価差異を調整するわけです。

【標準原価計算の損益計算書(売上総利益まで)】

標準原価計算の損益計算書

※売上高:販売価格@¥1,200×販売品450個=¥540,000

※4.原価差異(原価差額)は、総額のみを表示する場合もあります。




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INDEX

 第0章:工業簿記のアウトライン
 第1章:費目別計算
 第2章:個別原価計算①
 第3章:製造間接費の予定配賦
 第4章:個別原価計算②
 第5章:総合原価計算①
 第6章:総合原価計算②
 第7章:総合原価計算③
 第8章:総合原価計算④
 第9章:工業簿記の財務諸表
 第10章:標準原価計算
 第11章:CVP分析と直接原価計算
【連絡先】
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