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第2章-3:個別原価計算の仕訳と勘定記入



前回のおさらい

ボキタロー 計算方法は理解できたから、次は仕訳と勘定記入を教えてください。

はい。それでは前回の例題を使って個別原価計算における仕訳と勘定記入の方法を説明していきたいと思います。なお、前回の例題で作成した原価計算表と製造間接費発生額及び生産状況は以下の通りです。

原価計算表

#100 #200 #300 合  計
直接材料費 ¥210,000 ¥132,000 ¥270,000 ¥612,000
直接労務費 ¥200,000 ¥100,000 ¥240,000 ¥540,000
製造間接費 ¥240,000 ¥120,000 ¥288,000 ¥648,000
合計 ¥650,000 ¥352,000 ¥798,000 ¥1,800,000
備  考 仕掛中 完成 完成・引渡し

製造間接費発生額

間接材料費 間接労務費 間接経費 合 計
¥125,000 ¥248,000 ¥275,000 ¥648,000

当期(6月期)の生産状況

製造指図書 製品名 数 量 着手日 完成日 備  考
#100 A製品 200個 6/3 150個だけ完成
#200 B製品 100個 6/5 6/20 すべて完成
#300 C製品 300個 6/7 6/25 すべて完成・顧客に引渡済


仕訳と勘定記入の方法

①製造直接費の賦課と製造間接費の集計

まず、製造直接費(直接材料費と直接労務費)を仕掛品勘定へ振り替えます。また、製造間接費(間接材料費・間接労務費・間接経費)の発生額を製造間接費勘定へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕掛品
製造間接費
1,152,000
648,000
材料
賃金
経費
737,000
788,000
275,000

製造直接費の賦課と製造間接費の集計

②製造間接費の配賦

次に製造間接費の配賦額を仕掛品勘定へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕掛品 648,000 製造間接費 648,000

製造間接費の配賦

③完成品原価の振替

完成した製品(#200と#300)の製造原価(¥352,000+¥798,000)を仕掛品勘定から製品勘定へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
製品 1,150,000 仕掛品 1,150,000

完成品原価の振替

このとき、生産量の全てが完成した時点で製品勘定へ振り替えるということに注意してください。製品勘定への振り替えは製造指図書単位で行われ、その一部だけを振り替えることはできません。

ボキタロー #100は生産量が200個なのに対して150個しか完成していないね。

したがって、#100は「仕掛中」ということになり、これが次月繰越(月末仕掛品棚卸高)となります。

④売上原価の振替

販売した製品(#300)の製造原価を製品勘定から売上原価勘定へ振り替えます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売上原価 798,000 製品 798,000

売上原価の振替
ボキタロー 完成した製品のうち顧客に引き渡したものだけを売上原価勘定へ振り替えるのね。

はい。#200は全量が完成したにもかかわらず、いまだ顧客に引き渡されていないので次月繰越(月末製品棚卸高)となります。

なお、仕掛品勘定、製造間接費勘定および製品勘定への記入は次のようになります。

仕掛品勘定、製造間接費勘定および製品勘定

※個別原価計算の場合、各製造指図書ごとに製品の仕様が異なるので仕掛品勘定を製造指図書ごとに分割して設定する場合もあります。この辺については問題に応じて柔軟に対応してください。




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INDEX

 第0章:工業簿記のアウトライン
 第1章:費目別計算
 第2章:個別原価計算①
 第3章:製造間接費の予定配賦
 第4章:個別原価計算②
 第5章:総合原価計算①
 第6章:総合原価計算②
 第7章:総合原価計算③
 第8章:総合原価計算④
 第9章:工業簿記の財務諸表
 第10章:標準原価計算
 第11章:CVP分析と直接原価計算
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