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第3章-2:高低点法による固変分解



高低点法とは

高低点法とは、過去の実績データのうち、操業度が最も高い点と最も低い点に着目し、その両者間の原価の動きを直線とみなして変動費率(操業度1単位あたりの変動製造間接費)と固定費を計算する方法です。

例題

過去6か月間の製品生産量と製造間接費のデータは以下のとおりである。そこで、高低点法によって製造間接費の固定費額と変動費率を計算しなさい。なお、当社における正常な操業度の範囲は月間生産量が200個から800個である。

生産量(個) 製造間接費(円)
1月 500 184,000
2月 300 160,000
3月 100 40,000
4月 600 236,000
5月 700 232,000
6月 900 420,000


高低点法の計算方法

固変分解では、正常な状態を前提として原価を予測するので、操業度が最も高い(低い)点でも、それが異常値である場合は高点(低点)とはみなしません。したがって、正常な操業度の範囲の外にある数値は無視します。

高低点法による製造間接費の固変分解の問題では、以下のような順番で考えていってください。

(1)正常な操業度の範囲の中で高点と低点を見つける。

まず、高点と低点は製造間接費の金額ではなく、操業度(例題では製品生産量)の高低で選択するということに注意してください。

また例題の場合、3月(100個)と6月(900個)の生産量は正常な操業度の範囲外なので無視します。したがって、高点は5月の700個、低点は2月の300個となります。

生産量(個) 製造間接費(円) 備  考
1月 500 184,000
2月 300 160,000 低点
3月 100 40,000 正常な操業度の範囲外なので無視
4月 600 236,000
5月 700 232,000 高点
6月 900 420,000 正常な操業度の範囲外なので無視

(2)高点と低点の差から、変動費率(直線の傾き)を求める。

変動費率は、高点と低点を結ぶ直線の傾きとして以下のように求めます。

高低点法による変動費率の計算式

(3)低点(高点)の原価から変動費を差し引いて、固定費額を求める。

上で計算した変動費率は、操業度である製品生産量1個あたり180円が変動製造間接費であるということを意味します。つまり、それ以外の部分が固定製造間接費となるわけですから、低点(または高点)の製造間接費から変動費を差し引いて固定費を計算します。

固定製造間接費
=低点(2月)の製造間接費-低点(2月)の変動製造間接費
=低点(2月)の製造間接費-(変動費率×低点(2月)の操業度)
=160,000円 - @180円 × 300個
106,000円

※高点のデータを使っても計算結果は同じになります。

高低点法の図解



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INDEX

 第0章:工業簿記のアウトライン
 第1章:費目別計算
 第2章:個別原価計算①
 第3章:製造間接費の予定配賦
 第4章:個別原価計算②
 第5章:総合原価計算①
 第6章:総合原価計算②
 第7章:総合原価計算③
 第8章:総合原価計算④
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