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第6章-2:組別総合原価計算の計算方法

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組別総合原価計算の例題

当工場では、A製品とB製品の2種類の製品を生産しており、組別総合原価計算を採用している。次の資料に基づいて、各製品の当月の完成品原価および月末仕掛品原価を求めなさい。

1.生産データ

A製品 B製品
月初仕掛品  500個 (60%) 月初仕掛品  400個 (80%)
当月投入 1,000 当月投入 2,000
1,500個 2,400個
月末仕掛品  400 (40%) 月末仕掛品  600 (20%)
完成品 1,100個 完成品 1,800個

注)材料はすべて始点で投入している。( )内は加工進捗度を示す。

2.製造原価データ

直接材料費 加工費
月初仕掛品原価 A製品 ¥76,000 ¥85,000
B製品 ¥80,000 ¥92,000
当月製造原価 A製品 ¥220,000 }¥800,000
B製品 ¥450,000

3.当工場では、直接材料費は組直接費、加工費は組間接費として処理している。組間接費は各組製品の加工時間を基準として配賦している。当月の加工時間は次の通りであった。

A製品 B製品 合計
当月の加工時間 12,000時間 28,000時間 40,000時間

4.完成品と月末仕掛品への原価配分は先入先出法による。


例題の解答・解説

組間接費の配賦

「資料2.製造原価データ」をご覧いただくと分かるように、直接材料費(組直接費)は各組製品ごとの金額が把握できるので、そのまま各組製品へ賦課すればいいだけですが、加工費(組間接費)はその総額が把握されているだけで、各組製品ごとの金額の内訳がわかりません

そこで、まず組間接費の配賦を行います。例題では、加工時間を基準として配賦することとなっているので、加工時間の合計40,000時間を基準として、当月の加工費の合計¥800,000を配賦します。

当月の加工費の合計¥800,000 ÷ 加工時間の合計40,000時間 = @¥20/時間

つまり、加工時間1時間当たり¥20の加工費を配賦するということなので、各組製品の加工費は次のようになります。

A製品の当月加工費配賦額 @¥20×A製品の加工時間12,000時間=¥240,000
B製品の当月加工費配賦額 @¥20×B製品の加工時間28,000時間=¥560,000

A製品の計算

①直接材料費の計算

先入先出法なので、まず月末仕掛品原価を計算して貸借の差額で完成品原価を計算します。計算方法がわからない人は、「第5章-4:総合原価計算の効率的な問題の解き方」を参照してください。


月末仕掛品 当月の直接材料費¥220,000 ÷ 当月投入1,000個 × 月末仕掛品400個
¥88,000
完成品 (月初仕掛品の直接材料費+当月の直接材料費)-月末仕掛品の直接材料費
=(¥76,000+¥220,000) - ¥88,000
¥208,000

【ボックス図】

直接材料費の計算

②加工費の計算

加工費については加工進捗度を考慮することに注意してください。当月投入量は貸借の差額で計算します。

月末仕掛品 当月の加工費¥240,000÷当月投入960個×月末仕掛品160個
¥40,000
完成品 (月初仕掛品の加工費+当月の加工費)-月末仕掛品原価の加工費
=(¥85,000+¥240,000) - ¥40,000
¥285,000

【ボックス図】

加工費の計算

月初仕掛品換算量:300個=500個×60%

月末仕掛品換算量:160個=400個×40%

当月投入換算量:960個=1,100個+160個-300個

③答え

月末仕掛品原価 直接材料費¥88,000 + 加工費¥40,000 = ¥128,000
完成品原価 直接材料費¥208,000 + 加工費¥285,000 = ¥493,000

B製品の計算

組別総合原価計算では、組間接費を配賦した後は製品の種類だけ単純総合原価計算を繰り返していきます。したがって、B製品の計算方法もA製品の場合と同じとなります。

なお、次のように直接材料費と加工費を同じボックスに書いていくと、一度に計算できるので効率的に解くことができます。

【ボックス図】

直接材料費と加工費を一度に計算する場合

※( )内の数字は、完成品換算量を示す。

①月末仕掛品原価の計算

直接材料費 当月の直接材料費¥450,000÷当月投入2,000個×月末仕掛品600個
¥135,000
加工費 当月の加工費¥560,000÷当月投入1,600個×月末仕掛品120個
¥42,000
月末仕掛品原価 直接材料費¥135,000 + 加工費¥42,000 = ¥177,000

②完成品原価

完成品原価 借方合計¥1,182,000 - 月末仕掛品原価¥177,000
= ¥1,005,000

このように組別総合原価計算では、製品の種類だけ単純総合原価計算を行わなければならないので、製品の種類が多くなるほど手数がかかるというデメリットがある反面、各製品の原価を正確に計算できるというメリットがあります。




最後にこのページのポイントをチェック!

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1.組別総合原価計算の計算手続
①製造原価を組直接費組間接費に分類し、それぞれの組製品へ配分する。
・組直接費→組製品に賦課
・組間接費→組製品に配賦
②製品の種類ごとに単純総合原価計算を行い、完成品原価および期末仕掛品原価を計算する。

2.先入先出法の効率的な計算方法
①まず、当月投入分の単価を使って月末仕掛品原価を求める。
②次に、借方側の合計金額(月初仕掛品原価+当月製造費用)から月末仕掛品原価を差し引いて貸借差額で完成品原価を計算する。


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