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第4章-2:端数利息の処理

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端数利息とは

社債を保有している人は、利払日が到来すると社債券に付いている利札(クーポン)を金融機関に持ち込めば、それと引き換えに利息を受け取ることができます。

社債の利払日以外の日に、AさんからBさんへ社債を売却した場合、次の利払日には社債を保有しているBさんが社債利息のすべてを受け取ることになります。

しかし、Aさんが社債を保有していた期間に対応する社債利息はBさんではなくAさんが受け取るべきものです。そこで、AさんとBさんとの間で受け取るべき社債利息の調整が必要になります。

そして、この社債利息の調整は、あらかじめ社債の売買日に行われます。

すなわち、社債の売買日に社債自体の売買価額とは別に、直近の利払日の翌日から売買日までの日数に対応する利息(端数利息)の支払いがBさんからAさんに行われるのです。

この端数利息を含めた価格を利付相場といい、逆に端数利息を含めない価格を裸相場といいます。

端数利息の説明図


端数利息の計算方法

端数利息は次のように計算します。

端数利息 = 社債の額面金額 × 年利率 × 経過日数/365日

経過日数を計算する際には次のことに注意してください。

①経過日数の計算は直近の利払日の翌日から売買日までの期間で計算する。

②経過日数の計算は日数計算(日割)で行う。

※ただし日割で計算するのは端数利息のみであり、通常の利息(利払日に受け取る利息)は月割で計算します。


端数利息の処理方法

取得日の処理

例題 2月14日にA社から短期売買目的で社債(額面:¥1,000,000、利率:年7.3%、利払日:6月末と12月末)を¥100につき¥97で買い入れ、代金は端数利息とともに小切手を振り出して支払った。

次の利払日(6月末)には、当社が利息の全額(6か月分)を受け取ることになりますが、直近の利払日の翌日(1月1日)から売買日(2月14日)までの期間(45日)はA社が保有していたわけですから、これに対応する期間の利息はA社が受け取るべきものです。

よって、この期間の利息をあらかじめ社債の売買日に調整します。具体的には、A社が受け取るべ利息(当社に帰属しない利息)を売買日に前もってマイナスしておきます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券
有価証券利息
970,000
9,000
当座預金 979,000

端数利息は有価証券利息勘定(営業外収益)で処理します。有価証券利息は収益なので本来は貸方項目ですが、次の利払日(6月末)に当社が受け取る利息の一部をあらかじめマイナスしておくという意味で借方に計上します。

なお、端数利息の計算は次のとおりです。経過日数は日割で計算するということに注意してください。

端数利息 = 社債の額面金額 × 年利率 × 経過日数/365日
     = ¥1,000,000 × 7.3% × 45日/365日
     = ¥9,000

【有価証券利息勘定の記入】

有価証券利息勘定の記入1

利払日の処理

例題 6月30日に上記社債の利払日となり、利息を現金で受け取った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 36,500 有価証券利息 36,500

有価証券利息の計算は次のとおりです。通常の利息の計算は月割計算となります。

有価証券利息 = ¥1,000,000 × 7.3% × 6か月/12か月 = ¥36,500

この時点で「有価証券利息」の金額は¥27,500(= -¥9,000 + ¥36,500)となり、これが取得日の翌日から利払日までの利息となります。

すなわち、当社が保有していなかった期間に対応する利息¥9,000が「有価証券利息」から控除されたことになります。

【有価証券利息勘定の記入】

有価証券利息勘定の記入2

売却日の処理

例題 8月29日にB社に対し上記社債を額面¥100につき¥98で売却し、代金は端数利息とともに現金で受け取った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 992,000 売買目的有価証券
有価証券利息
有価証券売却益
970,000
12,000
10,000

次の利払日(12月末)には、B社が利息の全額(6か月分)を受け取ることになりますが、直近の利払日の翌日(7月1日)から売却日(8月29日)までの期間(60日)は当社が保有していたわけですから、これに対応する期間の利息は当社が受け取るべきものです。

したがって、これに対応する端数利息の金額だけ「有価証券利息」を社債の売却日に前もって計上します

【有価証券利息勘定の記入】

有価証券利息勘定の記入3

有価証券売却損益の金額は貸借の差額で計算してください。なお、端数利息と借方の「現金」の計算は次のとおりです。

端数利息 = 社債の額面金額 × 年利率 × 経過日数/365日
     = ¥1,000,000 × 7.3% × 60日/365日
     = ¥12,000

借方の「現金」 = ¥1,000,000 × ¥98/¥100 + ¥12,000(端数利息)
        = ¥992,000

【有価証券利息勘定の記入】

有価証券利息勘定の記入4

【タイムテーブル】

端数利息のタイムテーブル



ポイントチェック!

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1.端数利息は、直近の利払日の翌日から売買日までの期間で日割によって計算する。

2.社債等の取得時においては、当社が保有していなかった期間に係る有価証券利息をあらかじめマイナスしておく。
→有価証券利息を借方に計上

3.社債等の売却時においては、当社が保有していた期間に係る有価証券利息を前もって計上する。
→有価証券利息を貸方に計上


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