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第4章-2:洗替法と切放法



洗替法と切放法の例題

まずはじめに言っておきますが、このページの内容は日商簿記2級での出題可能性は低いと思われるため、参考程度にとどめておけばいいと思います。ただ、100%出題されないとも言い切れないので一応触れておきますが、時間のない方は飛ばしていただいても結構です。

ボキタロー あっそ。じゃあ気楽に読んでいきまーす。

前回、売買目的有価証券は決算において、時価に評価替えをしなければならないということを説明したわけですが、この方法として洗替法(あらいがえほう)切放法(きりはなしほう)という2つの方法があります。

ボキタロー 何がどう違うの?

前期以前に取得した売買目的有価証券を当期に売却した場合、どちらの方法を採用しているかによって売却損益などの金額が異なってきます。また、時価評価をした際の評価損益の金額なども違ってきます。

今回は次の例題を使って、それぞれの処理方法を見ていくことにしましょう。

例題

①×1年9月30日に売買目的でA社の株式500株を1株@¥350で購入し、代金は売買手数料¥1,000とともに現金で支払った。

②決算日(×2年3月31日)となったので、売買目的有価証券の評価替えを行う。なお、決算時の時価は1株@¥380である。

③翌期首(×2年4月1日)となった。

④×2年5月31日に上記のA社株式500株を1株@¥360で売却し、代金は現金で受け取った。

問1:洗替法を採用している場合の上記①~④の仕訳を答えなさい。

問2:切放法を採用している場合の上記①~④の仕訳を答えなさい。


問1:洗替法による処理方法

洗替法とは、売買目的有価証券を当期末に時価評価した場合、翌期首においてその帳簿価額を取得原価に戻して処理する方法をいいます。したがって、次期において売価や時価と比較される帳簿価額は取得原価ということになります。

①購入時の仕訳

購入時の売買手数料は取得原価に含めます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券 176,000 現金 176,000

取得原価:500株×@¥350+¥1,000=¥176,000

②決算日の仕訳

売買目的有価証券を時価に評価替えします。評価差額は有価証券評価損(営業外費用)または有価証券評価益(営業外収益)で処理します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券 14,000 有価証券評価益 14,000

時価¥190,000(=500株×@¥380)ー簿価¥176,000=+¥14,000

③翌期首の仕訳

洗替法を採用している場合は、前期末において時価に評価替えした帳簿価額を再び取得原価に戻す処理が必要となります。仕訳としては前期末に行なった時価評価の逆仕訳をすればいいだけです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
有価証券評価益 14,000 売買目的有価証券 14,000
ボキタロー なるほど。前期末に切り上げた金額だけ再び切り下げて、帳簿価額を取得原価に戻してやるわけか。

そういうことです。

④売却時の仕訳

洗替法を採用している場合、売却時の帳簿価額は取得原価に戻っているので、これと売却価額を比べて売却損益を計算します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 180,000 売買目的有価証券
有価証券売却益
176,000
4,000

【タイムテーブル】

洗替法による売買目的有価証券の評価替え

問2:切放法による処理方法

切放法とは、売買目的有価証券を当期末に時価評価した場合、次期以降はその当期末の時価を帳簿価額として処理する方法をいいます。したがって、次期において売価や時価と比較される帳簿価額は前期末の時価ということになります。

①購入時の仕訳

問1(洗替法)と同じです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券 176,000 現金 176,000

②決算日の仕訳

問1(洗替法)と同じです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券 14,000 有価証券評価益 14,000

③翌期首の仕訳

切放法を採用している場合、翌期における売買目的有価証券の帳簿価額は前期末の時価をそのまま使うので、翌期首において仕訳の必要はありません。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕訳なし

④売却時の仕訳

切放法を採用している場合、売買目的有価証券の帳簿価額は前期末の時価となっているので、これと売却価額を比べて売却損益を計算します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金
有価証券売却損
180,000
10,000
売買目的有価証券 190,000

【タイムテーブル】

切放法による売買目的有価証券の評価替え

洗替法と切放法の比較

ボキタロー 質問。洗替法と切放法のどちらを採用するかで評価損益や売却損益の金額が異なってくるけど、これって問題ないの?

評価損益も売却損益も共に売買目的有価証券の運用によって生じる損益です。これらを運用損益という大きな枠組みで考えた場合、両者を合算した金額は同じになるので問題ありません。

【売買目的有価証券の運用損益】

①洗替法の場合

(評価損益:+¥14,000)+(評価損益:△¥14,000)+(売却損益:+¥4,000)
運用損益:+¥4,000

②切放法の場合

(評価損益:+¥14,000)+(売却損益:△¥10,000)=運用損益:+¥4,000

※損益計算書上、「有価証券売却損益」と「有価証券評価損益」を合わせて「有価証券運用損益」として表示する場合もありますが、試験では指示に従ってください。




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