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第4章-7:端数利息の処理



端数利息(はすうりそく)とは?

社債を保有している人は、利払日が到来すると社債券に付いている利札(クーポン)を金融機関に持ち込めば、それと引き換えに利息を受け取ることができます。

例えば、社債の利払日以外の日に、AさんからBさんへ社債を売却した場合、次の利払日には社債を保有しているBさんが利息のすべてを受け取ることになります。

ボキタロー Aさんは1円も利息を受け取れないの?それだとAさんは損じゃない?

はい。Aさんが社債を保有していた期間に対応する利息はBさんではなくAさんが受け取るべきものです。

そこで、あらかじめ社債の売買日に、AさんとBさんとの間で受け取るべき利息の調整を行うことがが必要になります。

具体的には、社債の売買日に社債自体の売買価額とは別に、直近の利払日の翌日から売買日までの日数に対応する利息(端数利息)の支払いがBさんからAさんに行われるのです。

端数利息のイメージ

ちなみに、端数利息を含めた価格を利付相場といい、逆に端数利息を含めない価格を裸相場といいます。


端数利息の計算方法

端数利息は次のように計算します。

端数利息 = 社債の額面金額 × 年利率 × 経過日数/365日

端数利息の計算では次のことに注意してください。

①経過日数の計算は直近の利払日の翌日から売買日までの期間で計算する。

②端数利息の計算は日割計算で行う。

※日割で計算するのは端数利息のみであり、通常の利息(利払日に受け取る利息)は月割で計算します。

ボキタロー 日数の数え方って、たしか3級で習ったよね。

はい。「西(2,4)向く(6,9)侍(11)、少の月」と覚えてください。

2月、4月、6月、9月、11月が日数の少ない月(2月は28日で計算)となります。

ボキタロー 侍は11を漢字でたて書くと武士の「士」の字に似てるからだよね。

端数利息の処理方法

取得した時の仕訳

例題 5月15日にA社から短期売買目的で社債(額面:¥1,000,000、利率:年3.65%、利払日:9月末と3月末)を¥100につき¥97で買い入れ、代金は端数利息とともに小切手を振り出して支払った。

次の利払日(9月末)には、当社が利息の全額(6か月分)を受け取ることになりますが、直近の利払日の翌日(4月1日)から売買日(5月15日)までの期間(45日)はA社が保有していたわけですから、これに対応する期間の利息はA社が受け取るべきものです。

よって、この期間の端数利息を社債の取得日においてA社に支払うことにより調整します。なお、端数利息は有価証券利息勘定で処理をします。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売買目的有価証券
有価証券利息
970,000
4,500
当座預金 974,500

端数利息の計算は次のとおりです。日割で計算するということに注意してください。

社債の額面金額 × 年利率 × 経過日数/365日
=¥1,000,000 × 3.65% × 45日/365日
¥4,500
ボキタロー 有価証券利息は収益だから貸方の項目じゃないの?なんで借方にあるの?

次の利払日(9月末)に当社が受け取る利息のうち、当社に帰属しない部分(A社に帰属する利息)をあらかじめマイナスしておくという意味で借方に計上するわけです。有価証券利息勘定が借方残高の状態となるのは、次の利払日までの一時的なものなので問題ありません。

【タイムテーブルと有価証券利息勘定】

端数利息のタイムテーブルと有価証券利息勘定

利払日の仕訳

例題 9月30日に上記社債の利払日となり、利息を現金で受け取った。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 18,250 有価証券利息 18,250

有価証券利息の計算は次のとおりです。通常の利息の計算は月割計算となります。

有価証券利息=¥1,000,000×3.65%×6か月/12か月=¥18,250

この時点で「有価証券利息」の金額は¥13,750(=△¥4,500+¥18,250)となり、これが取得日の翌日から利払日までの利息となります。

ボキタロー つまり、当社が保有していなかった期間に対応する利息¥4,500が「有価証券利息」から控除されたことになるんだね。

はい、そういうことです。

【タイムテーブルと有価証券利息勘定】

端数利息のタイムテーブルと有価証券利息勘定

売却した時の仕訳

例題 11月29日にB社に対し上記社債を額面¥100につき¥98ですべて売却し、代金は端数利息とともに現金で受け取った。

次の利払日(3月末)には、B社が利息の全額(6か月分)を受け取ることになりますが、直近の利払日の翌日(10月1日)から売却日(11月29日)までの期間(60日)は当社が保有していたわけですから、これに対応する期間の利息は当社が受け取るべきものです。

よって、この期間の端数利息を社債の売却日においてB社から受け取ることにより調整します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 986,000 売買目的有価証券
有価証券利息
有価証券売却益
970,000
6,000
10,000

端数利息の計算は次のとおりです。

社債の額面金額 × 年利率 × 経過日数/365日
=¥1,000,000 × 3.65% × 60日/365日
¥6,000

なお、借方の現金勘定の計算は次のとおりです。有価証券売却損益の金額は貸借の差額で計算してください。

借方の「現金」=額面¥1,000,000 × ¥98/¥100 + ¥6,000(端数利息)
¥986,000

【タイムテーブルと有価証券利息勘定】

端数利息のタイムテーブルと有価証券利息勘定



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 第7章:リース取引
※作成中
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