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第5章-1:資本的支出と収益的支出および建設仮勘定



有形固定資産の修繕・改良

固定資産に関する支出のうち、有形固定資産の改良や耐用年数の延長など、その価値を増加させる支出を資本的支出といい、当該有形固定資産の原価に含めます。

一方、修繕など当初予定された耐用年数や機能を維持するための支出を収益的支出といい費用(「修繕費」)として処理します。

・資本的支出(改良や耐用年数の延長など)・・・当該固定資産の取得原価に含める

・収益的支出(修繕など)・・・費用(「修繕費」)として処理


例題 建物の改修工事を行い、¥1,000,000を小切手を振り出して支払った。このうち、¥700,000は耐用年数を延長させるための支出であり、残りは定期的修繕のための支出である。

耐用年数延長のための支出は資本的支出に該当するので「建物」の取得原価に含めます。また、定期的修繕のための支出は収益的支出に該当するので費用(修繕費)として処理します。

なお、修繕費は損益計算書上、販売費及び一般管理費となります。

借方科目 金額 貸方科目 金額
建物
修繕費
700,000
300,000
当座預金 1,000,000


有形固定資産の建設

建物などを建設する場合、それが完成するまでに相当の期間を要します。そこで、完成までの間に支払った工事代金について建設仮勘定という勘定を設けて処理します。

建設仮勘定は貸借対照表上、有形固定資産に分類されますが、通常減価償却は行いません。

代金の前渡し時の処理

例題 1月1日に、建物の建設のため、建設会社と¥1,000,000で契約し、このうち¥300,000を小切手を振り出して支払った。

建物が完成し引渡しを受けるまでに支払った工事代金は、すべて「建設仮勘定」の借方に記入します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
建設仮勘定 300,000 当座預金 300,000

完成・引渡時の処理

例題 9月30日に、建物が完成して引渡しを受け、契約金額の残額¥700,000を小切手を振り出して支払った。なお、この建物は翌日より使用を開始した。

完成して引渡しを受けた時点で、今まで支払ってきた工事代金である「建設仮勘定」を「建物」に振り替えます。もちろん、支払った残額についても「建物」で処理します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
建物 1,000,000 建設仮勘定
当座預金
300,000
700,000

決算時の処理

例題 12月31日に決算となり、以下の条件で上記建物の減価償却を行う。
・記帳方式:間接法
・償却方法:定額法
・耐用年数:20年
・残存価額:取得原価の10%

減価償却費は、使用を開始した月(10月1日)から決算日(12月31日)までの間の月割で計算します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 11,250 建物減価償却累計額 11,250

¥1,000,000 × 0.9 × 3か月/240か月(20年) = ¥11,250



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INDEX

 第0章:本章に入る前に
 第1章:銀行勘定調整表
 第2章:商品売買
 第3章:手形取引
 第4章:売買目的有価証券および満期保有目的債券
 第5章:固定資産
 第6章:引当金
 第7章:社債
※試験範囲外のため削除
 第8章:株式の発行および剰余金
 第9章:税金および決算等
【連絡先】
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