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第7章-5:精算表の基礎と重要論点ごとの記入方法

日商簿記3級試験の第5問では、約70%の確率で精算表の作成問題が出題されます。精算表の作成問題は基本的に決算整理の問題なので、主に第6章で学習した決算整理仕訳をマスターしていることが重要となります。

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精算表とは

精算表とは、決算整理前試算表から決算整理仕訳・修正仕訳等を経て、損益計算書・貸借対照表の作成までの一連の決算手続きをまとめた一覧表です。

face01 そんな一覧表なんか作らなくても帳簿を見たらわかるでしょ。

はい。しかし、複雑な決算手続きをいきなり帳簿に行うと間違いを犯しやすいということがあります。また、事前に決算の結果を知っておくことで企業の財務政策などに役立たせるといった目的もあるのです。


精算表の記入方法

まず、決算整理等に関する仕訳を考え、それをそのまま精算表の修正記入欄に記入していきます。

精算表は決算整理前残高試算表の金額からスタートし、各勘定科目ごとに横に見ていきます。修正記入欄の金額を加減して資産・負債・純資産は貸借対照表の欄に費用・収益は損益計算書の欄に記入します。

精算表の基本的記入方法

最後に、当期純利益の金額を損益計算書欄の貸借差額で求め、それをそのまま貸借対照表欄の貸方に移記します(当期純損失の場合は貸借が逆になります)。

当期純利益に関する精算表の記入方法

各重要論点ごとの記入方法

精算表作成問題において売上原価の計算貸倒引当金の設定減価償却費の計算損益の繰延べ・見越しの4つは必ず出題される超重要論点ですので、これらの論点に関しては完璧にマスターしておく必要があります。

それでは、これらの重要論点に関する精算表への記入方法をざっと見ていくことにしましょう。

売上原価の計算

例題 期首商品棚卸高が¥200、当期商品仕入高が¥900、期末商品棚卸高が¥150である。なお、売上原価は仕入勘定を使って計算する。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入
繰越商品
200
150
繰越商品
仕入
200
150

繰越商品は資産の項目なのでB/S欄の借方に、仕入は費用の項目なのでP/L欄の借方に記入します。

売上原価の計算に関する精算表の記入方法

貸倒引当金の設定

例題 決算となり売掛金残高¥10,000に対して3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の決算時点の残高は¥100であり、差額補充法によって処理する。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金繰入 200 貸倒引当金 200

貸倒引当金は資産の控除項目なのでB/S欄の貸方に、貸倒引当金繰入は費用の項目なのでP/L欄の借方に記入します。

貸倒引当金の設定に関する精算表の記入方法

減価償却費の計算

例題 ×2年12月31日に決算となり、建物(取得日:×1年7月1日、取得原価:¥120,000)について減価償却を行う。なお、耐用年数は20年、残存価額は取得原価の10%とし、定額法・間接法を採用する。

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 5,400 建物減価償却累計額 5,400

※¥120,000×0.9×12か月/240か月=¥5,400

建物減価償却累計額は資産の控除項目なのでB/S欄の貸方に、減価償却費は費用の項目なのでP/L欄の借方に記入します。

減価償却に関する精算表の記入方法

損益の繰延べ・見越し

例題 ×2年9月30日に向こう1年分(×2年10月1日~×3年9月30日)の借入金の利息¥1,200を現金で支払った。なお、当期は12月31日に終了する1年間である。

借方科目 金額 貸方科目 金額
前払利息 900 支払利息 900

前払利息は資産の項目なのでB/S欄の借方に、支払利息は費用の項目なのでP/L欄の借方に記入します。

損益の繰延べ・見越しに関する精算表の記入方法

精算表の問題では修正記入欄だけでなく損益計算書欄および貸借対照表欄まですべて記入して、はじめて点数がもらえるという配点もあります。

その場合、せっかく修正記入欄へ正確に記入しても損益計算書欄および貸借対照表欄への記入を忘れたために点数がもらえないということも考えられますので、修正記入欄に記入したら損益計算書欄および貸借対照表欄まで、必ず横一列をすべて記入するようにしましょう。




ポイントチェック!

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1.精算表とは、決算整理前試算表から決算整理仕訳・修正仕訳等を経て、損益計算書・貸借対照表の作成までの一連の決算手続きをまとめた一覧表である。

2.精算表の記入方法
①前T/Bに修正記入欄の金額を加減して資産・負債・純資産は貸借対照表の欄に、費用・収益は損益計算書の欄に記入する。
②当期純利益の金額を損益計算書欄の貸借差額で求め、それをそのまま貸借対照表欄の貸方に移記する(当期純損失の場合は貸借が逆になる)。


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