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出題の意図と講評まとめ

第146回日商簿記3級の「出題の意図と講評」



第1問

出題の意図

基本的な仕訳を問う問題です。また、過去に出題されている取引を組み合わせたときに、適切な処理が行えるかどうかも問いました。

1.商品仕入に係る引取運賃の処理と、手形の裏書譲渡の処理を問う問題です。仕入諸掛りの処理は頻出事項なので、理解しておく必要があります。

2.備品の売却に関する問題です。帳簿価額(取得原価-減価償却累計額)と売却価額の差額で固定資産売却損益を求めることができれば、解答を導き出すことができます。

3.収入印紙の処理を問う問題です。購入後、ただちに使用した場合に用いられる勘定科目を理解しておく必要があります。

4.売掛金の一部を回収したが、残額は貸倒れとして処理した場合の処理を問う問題です。回収金額と貸倒金額それぞれについて仕訳を考えれば、難しくない問題です。

5.仮払金の精算と手付金の受取りの問題です。4.と同様に、2つに分けて考えると解答が求められます。仮払金の精算については、従業員に仮払いした時の仕訳を考えれば、精算時の仕訳を導き出すことができます。

講評

いずれも基本的な問題であったため、全般的によくできていました。多かった誤答は以下のとおりです。

1.では、貸方に支払手形を用いたものが散見されました。他店振出しの約束手形を裏書譲渡したときの処理を確認しておいてください。2.では、「減価償却累計額」とした答案が多数ありました。「勘定科目は指定されたものから選択する」ということを普段から意識してください。5.では、仮払金の精算ができていない答案が目立ちました。


第2問

出題の意図

各取引がどの補助簿に記入されるのかを問う出題です。会計帳簿を経営管理に役立てるためには、単に日々の取引について仕訳を起こして総勘定元帳へ転記するだけではなく、補助簿に詳細な取引内容を記載することが必要です。実務においては、補助簿の具体的な名称や記載方法等が企業によって異なりますが、どのような取引がどの補助簿に記録されるのかについては最低限の知識として身につけておく必要があります。

ポイントとなる取引は次のとおりです。

5日 簿記において他人振出小切手は現金として扱うものの、そのままでは支払手段として使用することはできません。通常は取引銀行に取立依頼を行うことにより、銀行口座に預け入れます。そこで、補助簿のうえでは本問のように他人振出小切手(通貨代用証券)を通貨と区別して管理することが想定されます。

31日① 先月末時点では、現金の減少は記録済みですが、当座預金の増加は未記帳となっていることをふまえ、決算の記帳を考える必要があります。

31日② 貸倒引当金の設定であり、売掛金の残高自体には変動がないことに留意が必要です。

講評

過去の補助簿選択の出題と比べて、やや正答率が低くなりました。他の問題の正答率が高い受験者でも、5日、31日①および②のどこかで間違えてしまい、全問正解することが難しかったようです。今回は他の問題で点数を取れて合格率も高かったですが、実務では事後的な仕訳の検証や有効な経営管理を行うために、補助簿も極めて重要です。したがって、合格できなかった方だけではなく、合格できた方もしっかり復習をしてください。


第3問

出題の意図

合計残高試算表、売掛金明細表および買掛金明細表を作成できるかを問う問題であり、分量と難度は標準的であり、過去においてもよく出題されてきました。本問のポイントは、諸取引を正しく仕訳し、集計できるかどうかです。

28日の東京商店に対する売上取引では、先方負担の発送費の処理が正しく読み取れるかを問いました。また、掛け値引きや掛け返品が生じた場合、売掛金や買掛金にも影響が生じますので、そのことが理解できているかも問いました。

講評

いずれも基本的な取引であり、取引の量もそれほど多くなかったため高い正答率でした。本問は、商品売買関係の取引が中心でしたので、売掛金勘定、買掛金勘定、前払金勘定、前受金勘定および明細表の金額に関する誤答が多かったです。

また、合計残高試算表の売掛金勘定(買掛金勘定)の「残高」と、売掛金明細表(買掛金明細表)の2社の「合計額」が異なっている答案が多数ありました。この2つの金額は必ず一致することが分かっていれば、このような誤答を防げますので、勘定と明細表の関係を理解しておいてください。


第4問

出題の意図

3伝票制における伝票記入の仕方を問う問題です。

(1)振替伝票に示された¥100,000という金額が、仕訳を行ううえで売上¥400,000とどのように関係してくるのかを理解しておく必要があります。

(2)週初めに行われた取引とその仕訳を行うことができれば、問題文の指示にしたがって正答が導き出せます。記入が不要となる伝票もありますが、週初めに必要な仕訳、旅費交通費を使用した時の仕訳を段階的に理解する力を見ています。

講評

(1)本問については、ウェブサイトで案内のとおり採点上の配慮をいたしましたが、ほとんどの受験者は問題文の誤記の影響に関わりなく、他店へ商品を売り上げた際の伝票記入として正しい解答が導けていました。

(2)基本的な問題であったため、正答率は比較的高めでした。誤答として は出金伝票に仮払金を記入してしまう例が多く見られました。週初めに行っていた仕訳と、ICカード使用時の仕訳を混同せず、出金伝票には記入が必要でないことを理解することが重要です。


第5問

出題の意図

残高試算表から決算整理を行い、最終的に貸借対照表および損益計算書を作成する問題です。決算整理事項等はいずれも過去何度も出題されている基本的事項です。

決算整理事項等では、まず、仮受金の処理とそれに伴う売掛金の減少と貸倒引当金の結びつきを正確に理解する必要があります。次に減価償却の月割計算です。期中取得の備品と前期以前取得の備品の減価償却を区別して正確に計算する必要があります。また、次期に元利ともに返済される貸付金に係る未払利息を正しく月割計算できるかを問いました。

貸借対照表の表示面では、貸倒引当金および減価償却累計額の記載方法の正しい理解を問いました。

講評

一般的には難しいと言われる財務諸表作成問題ですが、近年多く出題されるようになってきましたので、正答率は高めでした。ただし、少し複雑な計算が必要となる減価償却と、貸付金に対する受取利息と未収収益の計上の問題については誤答が多く見られました。減価償却については、月割りが必要のない部分と必要な部分を区別して計算することが重要です。未収収益の計上についても、経過勘定の意味を理解することが大切です。




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