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問題4-2:有価証券全般に関する後T/B作成問題②



問題

以下の資料をもとに、(問1)【資料1】の①および②に入る金額を答えるとともに、(問2)【資料3】の決算整理後残高試算表を完成させなさい。なお、当期は×6年3月31日を決算日とする1年間である。

【資料1】決算整理前残高試算表(一部)

決算整理前残高試算表

【資料2】当社が保有している有価証券の状況は次のとおりである。その他有価証券の評価は全部純資産直入法による。

1.A社株式は×5年4月11日に短期売買目的で取得したものであり、期末時価は¥817,200である。

2.B社株式は×5年11月3日に業務提携のために取得したものであり、期末時価は¥1,130,000である。

3.C社社債(額面総額:¥2,000,000、満期日:×7年9月30日、年利率1%、利払日:6月末と12月末の年2回)はすべて×2年10月1日に発行されたものを、満期まで保有する目的で×4年1月1日に額面¥100につき¥95.5で取得したものである。額面価額と取得価額との差額は金利の調整の性格であると認められるため、償却原価法(定額法、月割計算)を適用する。

4.D社株式は×1年10月1日にD社の発行済株式の80%を一括取得したものであり、期末時価は¥5,139,500である。

【資料3】決算整理後残高試算表(一部)

決算整理後残高試算表

※解答・解説はこの下にあります。












解答

問1の答え

①決算整理前残高試算表の「満期保有目的債券」:¥1,940,000

②決算整理前残高試算表の「有価証券利息」:¥15,000

問2の答え

決算整理後残高試算表

解説

前T/Bの有価証券利息

【期首の再振替仕訳】

利払日と決算日がずれていることから、前期末において有価証券利息の見越計上を行っているので、期首にはこの再振替を行います。なお、計算期間は×5年1月1日から×5年3月31日の3か月間です。

借方科目 金額 貸方科目 金額
有価証券利息 5,000 未収有価証券利息 5,000

※額面総額¥2,000,000×年利率1%×3か月/12か月=¥5,000

【×5年6月30日(利払日)】

1回目の利払日には、6か月分の有価証券利息を計上します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金など 10,000 有価証券利息 10,000

※額面総額¥2,000,000×年利率1%×6か月/12か月=¥10,000

【×5年12月31日(利払日)】

1回目の利払日の処理と同じです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金など 10,000 有価証券利息 10,000

よって、前T/Bの有価証券利息の金額は¥15,000となります。ちなみに、ここまで(決算整理前)の有価証券利息勘定は次のようになっています。

有価証券利息勘定(決算整理前)

A社株式(売買目的有価証券)

売買目的有価証券は時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損益とします。

借方科目 金額 貸方科目 金額
有価証券評価損 18,100 売買目的有価証券 18,100

※時価¥817,200ー簿価¥835,300=△¥18,100(評価損)

B社株式(その他有価証券)

保有目的が売買目的有価証券、満期保有目的債券、子会社株式、関連会社株式のいずれにも該当しないものはその他有価証券勘定で処理します。

その他有価証券は時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額はその他有価証券評価差額金勘定で処理します。なお、その他有価証券評価差額金は貸借対照表における純資産の部(「評価・換算差額等」の区分)に記載します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
その他有価証券 57,600 その他有価証券評価差額金 57,600

※時価¥1,130,000ー簿価¥1,072,400=+¥57,600

ちなみに、全部純資産直入法とは評価損・評価益ともに、その他有価証券評価差額金で処理する方法をいいます。

C社社債(満期保有目的債券)

①有価証券利息の見越計上

前期末と同様に有価証券利息の見越計上を行います。直近の利払日の翌日(×6年1月1日)から決算日(×6年3月31日)の3か月間で計算します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
未収有価証券利息 5,000 有価証券利息 5,000

※額面総額¥2,000,000×年利率1%×3か月/12か月=¥5,000

②償却原価法の適用

償却原価法(定額法)とは、取得原価と額面金額との差額を取得日から満期日に至るまで毎期均等額を貸借対照表価額に加減する方法をいいます。償却する期間は発行日からではないので注意してください。

つまり、本問では×4年1月1日(取得日)から×7年9月30日(満期日)までの45か月で償却するということになります。

当期の償却額を計算する前に、前T/Bにおける満期保有目的債券の金額が不明なので、まずこれを推定します。

前T/Bの金額は、取得日(×4年1月1日)から前期末(×5年3月31日)までの期間(15か月)の償却額を取得原価に加算したものとなります。

前期末までの償却額:
(額面:¥2,000,000ー取得原価¥1,910,000)×15か月/45か月=¥30,000
前T/Bの満期保有目的債券:
取得原価¥1,910,000+¥30,000=¥1,940,000

※取得原価:額面総額¥2,000,000×¥95.5/¥100=¥1,910,000

次に、当期の償却額は1年間(12か月)で計算します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
満期保有目的債券 24,000 有価証券利息 24,000

※(額面:¥2,000,000ー取得原価¥1,910,000)×12か月/45か月=¥24,000

問題を解くときは、次のようなタイムテーブルを書くと分かりやすいと思います。

満期保有目的債券の簿価の動き

D社株式(子会社株式)

他社を支配する目的で保有している株式は子会社株式勘定で処理します。本問では他社を支配しているかどうかの明確な指示はありませんが、発行済株式の過半数を取得している場合は支配していると考えてもらって構いません。

なお、子会社株式は取得原価をもって貸借対照表価額とするので、決算において評価替えはしません。




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