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中二でもわかる!簿記超入門

その6:転記とは?

今回は仕訳の結果を各勘定に書き写す作業、すなわち「転記」について学習します。余談ですが、日商簿記試験では頭の中で仕訳をして頭の中から各勘定へ転記をしたりします。合格するためにはそこまでできるレベルに到達していないといけないのです。

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転記ってなに?

前回説明したように、勘定記入の正確性を期すために勘定記入の前に仕訳を行います。そして、仕訳の結果を各勘定に書き写すわけですが、これを転記(てんき)といいます。

転記とは?

厳密な勘定口座の形式については「その3:勘定とは?」で簡単に触れましたが、いちいち厳密な形式を書いていると時間がかかるので、以下のような簡略化したT字型のものをよく用います。これをT勘定もしくはTフォームなどと言ったりします。※さらに日付や相手勘定科目を省略し、金額だけを記入したりすることもあります。

【問題を解く場合は簡略化したT勘定を使おう!】

勘定口座の簡略版(T勘定)
ボキタローの顔1 じゃあさっそく転記の方法を教えてください。

「簿記は習うより慣れろ」とよく言われます。実際に自分で転記をやってみたほうが理解しやすいと思うので、簡単な取引を使って転記をしてみましょう。


転記をしてみよう!その1

①取引

例題 4月1日に現金¥100を銀行から借り入れた。

現金を借り入れることによって現金(資産)が増加するので、これを借方に記入します。また、銀行から借金をするわけですから負債が増加します。負債が増加したときは貸方に記入します。なお、この借金は「借入金」(かりいれきん)という勘定科目を使って処理します。

②仕訳

【仕訳・勘定記入のルール(おさらい)】

ルール1 左側を借方(かりかた)、右側を貸方(かしかた)と呼ぶ。
ルール2 「資産」と「費用」に属する勘定科目については、増加した時は借方(左側)に、減少した時は貸方(右側)に金額を記入する。
ルール3 「負債」と「純資産(資本)」および「収益」に属する勘定科目については、増加した時は貸方(右側)に、減少した時は借方(左側)に金額を記入する。

したがって、仕訳は次のようになります。

【仕訳】

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 100 借入金 100

③転記(勘定記入)

次に仕訳の結果を各勘定に転記します。転記は次のように行います。

【ⅰ.仕訳の借方に記入されている金額の転記】

仕訳の借方に記入されている金額を、仕訳と同じ勘定科目(例題では現金勘定)の借方に記入する。その際、取引のあった日付相手の勘定科目も記入する。

【ⅱ.仕訳の貸方に記入されている金額の転記】

仕訳の貸方に記入されている金額を、仕訳と同じ勘定科目(例題では借入金勘定)の貸方に記入する。その際、取引のあった日付相手の勘定科目も記入する。

仕訳から勘定への転記

転記をしてみよう!その2

①取引

例題 4月1日に建物¥800を購入した。代金のうち¥300は現金で支払い、残額は翌月に支払うこととした。

②仕訳

借方要素 建物(資産)の増加。建物はそのまま「建物」勘定を使います。
貸方要素 ・代金のうち、¥300は現金(資産)の減少なので貸方に記入します。
・翌月に支払う部分は「未払金」(みばらいきん)勘定(負債)を使います。負債の増加なので貸方に記入します。

【仕訳】

借方科目 金額 貸方科目 金額
建物 800 現金
未払金
300
500

③転記(勘定記入)

上の仕訳では建物勘定の相手(貸方の勘定科目)が複数(「現金」と「未払金」)になっています。このようなに相手勘定が複数になる場合、建物勘定において相手勘定のとろこに「諸口」(しょくち)と記入します(※「諸口」は勘定科目ではありません)。

【相手勘定が複数の場合は諸口と記入】

仕訳から勘定への転記(諸口がある場合)

メインは勘定記入!仕訳じゃないよ

ボキタローの顔1 なーんだ。転記って結構簡単じゃない。

はい、簡単です。

よく「仕訳はできるけど勘定記入ができない」とか「勘定記入の問題が苦手」という言葉を耳にしますが、仕訳も勘定記入も同じルールにしたがって行われるわけですから、仕訳ができて勘定記入ができないということは普通はありえないことです。

そのような人は、おそらく仕訳の学習に偏りすぎて勘定記入に慣れていないだけなのではないかと思います。

仕訳の学習を重視するあまり勘定記入の学習がおろそかになることがありますが、仕訳は勘定記入のためのいわば”準備”として行われるものに過ぎず、勘定記入こそがメインであるということを忘れないでください。

ボキタローの顔1 でも、簿記の勉強で仕訳は超重要だって聞いたよ。

確かに「仕訳を制する者は簿記を制する」とか「簿記は仕訳学である」などと言われるように、簿記の学習において仕訳は非常に重要です。これから皆さんが本格的に簿記を勉強するにあたって、おそらく仕訳の学習が中心となりその大半を占めることになるでしょう。

しかし、それは「仕訳ができるんだったら当然に勘定記入もできるでしょ?」という暗黙の前提があってのことなのです。仕訳をして終わりなのではなく、仕訳の先には勘定記入があるということを忘れないようにしてください。




ポイントチェック!

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1.仕訳の結果を各勘定に書き写すことを転記という。

2.転記は次のように行う。
①仕訳の借方の金額をその勘定科目の借方に記入し、仕訳の貸方の金額をその勘定科目の貸方に記入する。
②その際、取引のあった日付と相手の勘定科目も記入する。
③相手の勘定科目が複数ある場合は諸口と記入する。


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