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【月次決算までの流れ】月次損益勘定の記入方法

重要度★★★☆☆ 2級工業簿記無料講座第0章-4のアイキャッチ画像

前回は直接費を仕掛品勘定の借方に、間接費を製造間接費勘定の借方に集計したところまで説明しましたが、今回はその続き(月次決算までの流れ)を見ていきましょう。

1.製造間接費の配賦

工業簿記の基本的な流れ

前回のおさらいを簡単にしておくと、直接材料費・直接労務費・直接経費を仕掛品勘定の借方に集計し、間接材料費・間接労務費・間接経費を製造間接費勘定の借方に集計しました。

忘れた人はこちら。


次のステップとして、製造間接費勘定に集計された間接費を仕掛品勘定の借方へ振り替えます。

この作業を製造間接費の配賦(はいふ)といいます。

例題1

製造間接費の合計額¥6,800を仕掛品勘定へ配賦した。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕掛品 6,800 製造間接費 6,800
製造間接費の配賦

製造間接費は直接製品に跡付けできないので、これを適切な配賦基準によって製品に配賦することで、より正確に原価を計算しようという意味があります。

この点に関しては学習を進めていくうちに意味が分かるようになると思うので、今の段階ではわからなくても大丈夫です。

2.製品が完成した時の処理

この時点で、仕掛品勘定の借方にすべての製造原価(直接費+間接費)が集計されていますが、次にこれを仕掛品勘定から製品勘定の借方へ振り替えます。

例題2

原価¥16,000分の製品が完成した。

借方科目 金額 貸方科目 金額
製品 16,000 仕掛品 16,000
仕掛品勘定の記入方法

完成分の原価のみを製品勘定へ振り替えるので、未完成分は仕掛品勘定に残ります。これは貸借対照表上「仕掛品」(資産)として次期へ繰り越されます。

製品の製造原価となるのは完成した製品に対するものだけです。仕掛品勘定の借方に集計されている原価がすべて製品(完成品)の製造原価となるわけではありません。

3.製品を販売した時の処理

製品を販売したときは、「売上」と「売上原価」をそれぞれ計上します。売上原価の計上については販売した製品の原価を製品勘定から売上原価勘定の借方に振り替えます。

例題3

製品¥19,000(原価¥12,000)を掛けで販売した。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 19,000 売上 19,000
売上原価 12,000 製品 12,000
製品勘定の記入方法

販売した原価のみを売上原価勘定へ振り替え、完成した製品のうち販売しなかった部分は貸借対照表上「製品」(資産)として次期に繰り越します。

4.営業費の支払い

営業費の支払いに関する処理は商業簿記の場合と同じなので特に問題ないと思います。

例題4

広告宣伝費¥1,000を現金で支払った。なお、営業費に関しては販売費及び一般管理費勘定を用いること。

借方科目 金額 貸方科目 金額
販売費及び一般管理費 1,000 現金 1,000

5.月次決算の処理

すでに説明したように原価計算期間は通常1か月なので、工業簿記では1か月ごとに決算(月次決算)を行います。

忘れた人はこちら。


工業簿記における月次決算では月次(げつじ)損益勘定を使って損益の振替を行います。具体的には、1か月の収益を月次損益勘定の貸方に、費用(原価)を月次損益勘定の借方に振り替えます。

基本的には3級で学習した年次決算における損益勘定への損益振替と同じです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売上 19,000 月次損益 19,000
月次損益 12,000 売上原価 12,000
月次損益 1,000 販売費及び一般管理費 1,000
月次損益勘定の記入方法

このように、月次損益勘定の貸借差額が当月の営業利益(または営業損失)を表すことになります。

年度末には月ごとの営業利益を年次損益勘定へ振り替えて、1年間の営業利益を計算します。

6.まとめ

まとめ
  • 製造間接費を一定の基準に基づいて、仕掛品勘定へ振り替えることを製造間接費の配賦という。
  • 製品が完成したときは、完成品の原価を製品勘定へ振り替える。
  • 製品を販売したときは、販売した製品の原価を売上原価勘定へ振り替える。
  • 月次決算では、1か月の売上高と売上原価および営業費などを月次損益勘定へ振り替える。
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