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CVP分析の概要と損益分岐点

重要度★★☆☆☆ 2級工業簿記無料講座第11章-1のアイキャッチ画像

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1.CVP分析とは?

企業経営の最大の目的は利益を獲得することにあります。そのためには、「いかに原価を削減するか?」という原価管理を目的とした標準原価計算だけでは不十分です。なぜなら、原価管理はより多くの利益を獲得するための手段の1つにすぎないからです。利益は原価だけでなく、生産・販売量や販売価格など様々な諸要因によって影響を受けます。

そのため多くの企業では闇雲に製品を生産しているわけではなく、あらかじめ目標とする利益を設定し、その目標利益を達成するためにはどれだけの製品を生産し、いくらで販売すればいいのか?といったことなどを予測します。

それらを予測するためには原価や操業度、利益が相互にどのような関係にあり、どう影響し合うのかといったことなどを把握・分析することが重要となります。

その手段として、目標とする利益を獲得するために原価(Cost:コスト)操業度(Volume:ボリューム)利益(Profit:プロフィット)の関係を把握し分析するための手法がCVP分析なのです。

※ここでの操業度とは生産販売量などを尺度とした経営活動の大きさのことを意味します。

※以降は話を単純化するため、生産量と販売量は等しい(棚卸資産は存在しない)と仮定して説明をしていきます。

2.原価の分類

CVP分析では原価を操業度との関連から次のように変動費と固定費に分類します。

変動費

直接材料費や直接労務費などは製品をたくさん作れば作るほど比例的に多くなります。このように、操業度(生産販売量)の変化に比例して増減する原価を変動費といいます

変動費のイメージ

固定費

減価償却費や保険料などは製品をたくさん作ったからといってそれと比例的に増えるものではありません。このように、操業度(生産販売量)の変化にかかわらず一定額発生する原価を固定費といいます

固定費のイメージ

3.損益分岐点とは?

売上高と総原価

売上高は販売量に比例するものなので、グラフは以下のように@販売価格(販売単価)を傾きとして原点から始まる直線になります。

売上高のイメージ

一方、原価は生産販売量がゼロだとしてもゼロにはなりません。上述したように原価は変動費と固定費から構成されており、生産販売量がゼロでも固定費が一定額発生するからです。

これをグラフにすると、固定費額を切片とし、製品単位あたり変動費(@変動費)を傾きとした直線になります。

原価のイメージ

損益分岐点図表

上の売上高のグラフと原価のグラフを重ね合わせたものを損益分岐点図表(またはCVP図表)といいます。

損益分岐点図表(CVP図表)

生産販売量がゼロの時は売上高も変動費も発生しませんが固定費は一定額が発生するので、固定費分が全額損失となります。

通常、製品単位あたり変動費よりも製品単位あたり販売価格の方が大きいので、変動費の直線の傾きよりも売上高の直線の傾きの方が大きくなります。そのため、生産販売量が増えていくと損失は徐々に小さくなっていき、生産販売量がある程度まで来ると売上高の線と原価の線が交わることになります。

このとき売上高と原価が同じになるので利益も損失も発生しないこととなりますが、この点を損益分岐点(BEP:Break Even Point)といいます。

そして、損益分岐点よりも生産販売量が増えるつれて利益も増えていきます。つまり会社が利益を獲得するためには、最低でも損益分岐点における生産販売量を上回る必要があるということを意味しています。

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