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CVP分析の問題と解き方

重要度★★★★☆ 2級工業簿記無料講座第11章-2のアイキャッチ画像

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1.CVP分析の例題

次に示す資料にもとづいて、以下の問1~4に答えなさい。

【資料】当社の当期の業績は次のとおりであった。

【資料】当社の当期の業績

問1:損益分岐点における販売数量を答えなさい。

問2:目標利益額¥200,000を達成する販売数量を答えなさい。

問3:目標売上利益率20%を達成する販売数量を答えなさい。

問4:当期売上高の安全余裕率を答えなさい。

2.貢献利益率・変動費率とは?

CVP分析に関する問題の解き方や計算方法はいくつかありますが、管理人のおすすめの解き方は貢献利益率変動費率を使った方法です(もちろん問題によります)。

貢献利益というのは売上高から変動費を差し引いて計算したものをいいます。

貢献利益=売上高-変動費

また、貢献利益率とは売上高に対する貢献利益の割合のことであり、変動費率とは売上高に対する変動費の割合のことをいいます。

貢献利益率=貢献利益¥400,000/売上高¥1,000,000=0.4
変動費率=変動費¥600,000/売上高¥1,000,000=0.6

これを言葉で説明すると、「売上高の40%が貢献利益である」または「売上高の60%が変動費である」という意味です。したがって売上高に貢献利益率を掛けたものが貢献利益となり、また、売上高に変動費率を掛けたものが変動費となります。

売上高×貢献利益率=貢献利益
売上高×変動費率=変動費

※貢献利益は売上高から変動費を差し引いたものなので、「1-変動費率(0.6)」でも貢献利益率(0.4)を計算できます。

例題の損益計算書を貢献利益を表示する形で表すと次のようになります。

貢献利益を表示する形式の損益計算書

3.例題の解答

問1の解答

損益分岐点では利益がゼロ(「売上高ー変動費ー固定費」=「貢献利益-固定費」=0」)なので、貢献利益と固定費は同じ(「貢献利益=固定費」)になります。

したがって、損益分岐点における売上高をSと置いて方程式を作ると次のようになります。先ほど求めたように貢献利益率は0.4なので、貢献利益は「0.4S」となります。

貢献利益0.4Sー固定費¥300,000=営業利益¥0
貢献利益0.4S=固定費¥300,000
S=¥750,000

※固定費は生産販売量にかかわらず一定なので変化しません。

よって、損益分岐点における販売数量は750個(=損益分岐点売上高¥750,000÷販売単価@¥1,000)となります。本当に営業利益がゼロになるのかを検算してみましょう。

損益分岐点における損益計算書

問2の解答

まず目標利益額¥200,000のときの売上高をSと置きます。

貢献利益(=売上高ー変動費)から固定費を差し引いたものが営業利益なので、これを目標利益額の¥200,000と置いて方程式を作り、Sについて解きます。

貢献利益0.4Sー固定費¥300,000=目標利益¥200,000
0.4S=¥500,000
S=¥1,250,000

よって、目標利益額¥200,000を達成する販売数量は1,250個(=売上高¥1,250,000÷販売単価@¥1,000)となります。

それでは検算してみましょう。

目標利益額¥200,000の損益計算書

ここで注目してほしいのは、利益が2倍になっても売上高や販売量は2倍にはなっていないという点です。

固定費があるために、すべての原価が売上高(または生産販売量)に比例するわけではなく、一般的に利益は操業度の変化以上に大きく変化します。このような現象を経営レバレッジ効果といいます。

※話が少し難しくなるのでこれ以上は突っ込みません。

問3の解答

売上利益率とは売上高に対する(営業)利益の割合のことをいいます。

売上利益率=営業利益/売上高

解き方はこれまでと同様に売上高をS、売上利益率を20%(0.2)として方程式を作ります。

(貢献利益0.4Sー固定費¥300,000)/S=0.2

両辺にSを掛けると、

0.4Sー¥300,000=0.2S
0.2S=¥300,000
S=¥1,500,000

よって、目標売上利益率20%を達成する販売数量は1,500個(=売上高¥1,500,000÷販売単価@¥1,000)となります。最後に検算してみましょう。

売上利益率を20%の損益計算書

※売上利益率:営業利益¥300,000÷売上高¥1,500,000=0.2(20%)

問4の解答

安全余裕率とは、現在の売上高が損益分岐点売上高をどれだけ上回っているかを示す数値で次のように計算します。

安全余裕率=(現在の売上高ー損益分岐点売上高)/現在の売上高×100(%)

これまでと同様に売上高をSとおいて方程式を作ります。損益分岐点売上高は問1で求めた¥750,000です。

(¥1,000,000-¥750,000)/¥1,000,000×100
25%

安全余裕率が25%ということは、売上高が現在の¥1,000,000から25%(=¥250,000)下がっても損失は出ないということを表しています。これは、安全余裕率が高いほど損益分岐点に落ち込みにくいということを意味するので、その会社がどれだけ不況に強いのかを示す数値であると言えます。

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