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組別総合原価計算の計算方法

重要度★★★☆☆ 2級工業簿記無料講座第6章-2のアイキャッチ画像

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1.組別総合原価計算の例題

当工場では、A製品とB製品の2種類の製品を生産しており、組別総合原価計算を採用している。次の資料に基づいて、各製品の当月の完成品原価および月末仕掛品原価を求めなさい。

1.生産データ

生産データ

注)材料はすべて始点で投入している。( )内は加工進捗度を示す。

2.製造原価データ

製造原価データ

3.当工場では、直接材料費は組直接費、加工費は組間接費として処理している。組間接費は各組製品の加工時間を基準として配賦している。当月の加工時間は次の通りであった。

各組製品の加工時間

4.完成品と月末仕掛品への原価配分は先入先出法による。

2.組間接費の配賦

組直接費は各組製品ごとの金額が把握できるので、組直接費である直接材料費はそのまま各組製品へ賦課すればいいだけです。

しかし組間接費である加工費は、どの製品にいくらかかったのかが明確にわからないので、その総額が把握されているだけで各組製品ごとの金額の内訳がわかりません。

そこで、まず組間接費の配賦を行います。例題では加工時間を基準として配賦することとなっているので、加工時間の合計40,000時間を基準として、当月の加工費の合計¥800,000を配賦します。

加工費の配賦率=当月の加工費の合計¥800,000÷加工時間の合計40,000時間
@¥20/時間

これは加工時間1時間当たり¥20の加工費を配賦するということなので、各組製品の加工費は次のようになります。

A製品の加工費配賦額 @¥20×A製品の加工時間12,000時間=¥240,000
B製品の加工費配賦額 @¥20×B製品の加工時間28,000時間=¥560,000

組間接費を配賦した後は、製品の種類だけ単純総合原価計算を繰り返していきます。

3.A製品の計算

直接材料費の計算

先入先出法なので、まず月末仕掛品原価を計算して貸借の差額で完成品原価を計算します。計算方法がわからない人は「第5章-4:総合原価計算の効率的な問題の解き方」を参照してください。

月末仕掛品 当月の直接材料費¥220,000÷当月投入1,000個×月末仕掛品400個
¥88,000
完成品 (月初仕掛品の直接材料費+当月の直接材料費)-月末仕掛品の直接材料費
=(¥76,000+¥220,000)-¥88,000
¥208,000

【ボックス図】

直接材料費の計算

加工費の計算

加工費については加工進捗度を考慮することに注意してください。当月投入量は貸借の差額で計算します。

月末仕掛品 当月の加工費¥240,000÷当月投入960個×月末仕掛品160個
¥40,000
完成品 (月初仕掛品の加工費+当月の加工費)-月末仕掛品原価の加工費
=(¥85,000+¥240,000) - ¥40,000
¥285,000

【ボックス図】

加工費の計算

月初仕掛品換算量:300個=500個×60%

月末仕掛品換算量:160個=400個×40%

当月投入換算量:960個=1,100個+160個-300個

答え

月末仕掛品原価 直接材料費¥88,000+加工費¥40,000=¥128,000
完成品原価 直接材料費¥208,000+加工費¥285,000=¥493,000

4.B製品の計算

B製品の計算方法もA製品の場合と同じです。なお、次のように直接材料費と加工費を同じボックスに書いていくと、一度に計算できるので効率的に解くことができます。

【ボックス図】

直接材料費と加工費を一度に計算する場合

※( )内の数字は、完成品換算量を示す。

月末仕掛品原価の計算

直接材料費 当月の直接材料費¥450,000÷当月投入2,000個×月末仕掛品600個
=¥135,000
加工費 当月の加工費¥560,000÷当月投入1,600個×月末仕掛品120個
=¥42,000
月末仕掛品原価 直接材料費¥135,000+加工費¥42,000=¥177,000

完成品原価

完成品原価 借方合計¥1,182,000-月末仕掛品原価¥177,000
¥1,005,000

例題を解いてみてお分かりのとおり、組別総合原価計算では製品の種類だけ単純総合原価計算を繰り返さなければなりません。製品の種類が2つくらいであれば問題ないのですが、製品の種類がもっと多くなると計算がかなり大変になります。

このように、組別総合原価計算では製品の種類が多くなるほど計算に手数がかかるというデメリットがあります。しかしその反面、各製品の原価を正確に計算できるというメリットもあります。

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