犬でもわかる!無料簿記講座のロゴ

【満期保有目的債券】購入・利息の受け取り・決算時の処理方法

重要度★★★☆☆ 2級商業簿記無料講座第4章-3のアイキャッチ画像

このページはまだリニューアル作業が完了していません。一部で見づらい箇所があります。リニューアル作業が完了するまでもうしばらくお待ちください。

1.満期保有目的債券とは?

満期保有目的債券とは、満期まで所有する意図をもって保有する社債その他の債券のことをいい、満期保有目的債券勘定で処理します。また、貸借対照表には「投資有価証券」として表示します。

満期保有目的債券は、満期まで保有して利息を受け取ることが主な目的なので、売買目的有価証券のように途中で売却することを予定していません。

したがって、売却時の処理は問題にはなりませんので、購入した時、利息を受け取った時、決算時の処理を知っていれば試験上は大丈夫です。

2.満期保有目的債券の購入

例題1

×1年4月1日に満期保有目的で、A社社債(額面総額:¥100,000、利率:年3.0%、利払日:9月末と3月末の年2回)を額面¥100につき¥94で購入し、代金は証券会社への手数料¥1,000とともに現金で支払った。

社債の計算は通常、口数で行います。例題では「額面¥100につき」と書かれているので、額面総額を@¥100で割ったものがこの社債の口数となります。なお、付随費用は取得原価に含めて処理します。

取得原価:1,000口(=額面総額¥100,000÷@¥100)×@¥94+¥1,000=¥95,000

借方科目 金額 貸方科目 金額
満期保有目的債券 95,000 現金 95,000

3.利息の受け取り

例題2

×1年9月30日、A社の社債について社債利札の期限が到来した。

利息を受け取った時は有価証券利息勘定(営業外収益)で処理をします。受取利息勘定ではありませんので注意してください。また、期限到来後の社債利札は通貨代用証券なので現金勘定で処理します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 1,500 有価証券利息 1,500

利率は額面に対するものなので、額面総額に年利率を掛けて1年分の利息を計算します。例題では利払日が年2回あるので1回の受け取りは6か月分であるということに注意してください。したがって月割計算が必要になります。

有価証券利息:額面¥100,000×年利率3.0%×6か月/12か月=¥1,500

※2回目の利息受け取り時(×2年3月末)の処理もまったく同じなので省略します。

4.決算時の処理

原則処理

満期保有目的債券は原則として取得原価で評価します。売買目的有価証券のように時価評価は行いません。

満期保有目的債券は満期まで保有することによって、利息や元本を受け取ることを目的としているので、売買目的有価証券のように「今の価値がいくらなのか?」ということについて、さほど重要性はありません。

そのため、満期保有目的債券については評価替えを行わずに、原則として取得原価で評価することになっているのです。

例題3

×2年3月31日、決算を迎えた。当社が保有している有価証券はA社社債のみである。

A社社債の簿価は購入したときの取得原価のままなので仕訳は必要ありません。よって、貸借対照表価額は取得原価の¥95,000となります。

取得原価と額面金額との差額が金利の調整であると認められる場合

満期保有目的債券は原則として取得原価で評価しますが、債券を債券金額より低い価額又は高い価額で取得した場合において、取得原価と債券金額との差額の性格が金利の調整と認められるときは、償却原価法にもとづいて算定された価額をもって貸借対照表価額とします。

このように書いてもおそらくほとんどの方は意味が分からないと思いますので、例題を解く前にまず、償却原価法とは何かについて簡単に説明しておきたいと思います。

なお、償却原価法には定額法と利息法という方法がありますが、利息法は1級の範囲になるので、ここでは定額法を前提として説明していきます。

5.償却原価法(定額法)とは?

償却原価法(定額法)とは、債券を債券金額より低い価額又は高い価額で取得した場合において、当該差額に相当する金額を取得日から満期日(償還日)に至るまで毎期均等額を貸借対照表価額に加減する方法をいいます。

社債等の約定利率が市場の平均利子率よりも低い場合、社債等の発行会社は金利の調整という目的から、額面金額よりも低い価額で社債等を発行する場合があります(これを割引発行といいます)。このような場合、社債等の額面金額と取得原価との差額は利息としての性格を持つことになります。

社債は額面金額で償還されるので、もし、償却原価法を適用せずに帳簿価額が取得原価のままだとすると、満期日が属する期において、額面金額と取得原価との差額の全額が収益(有価証券利息)として計上されることになります。

【償却原価法を適用しない場合】

償却原価法を適用しない場合

しかし、利息は時の経過とともに発生するものであり、また満期保有目的債券の保有期間全体にわたって発生するものです。

そこで適正な期間損益計算という観点から、額面金額と取得原価との差額を満期保有目的債券の保有期間に応じて毎期、収益(有価証券利息)として計上していこうというわけです。

【償却原価法のイメージ】

償却原価法のイメージ

少し難しいですが、日商簿記2級の試験ではとりあえず仕訳ができれば大丈夫なので、この説明を完全に理解する必要はありません。分からなければ参考程度に考えてください。

次のページでは、実際に例題を解きながら償却原価法(定額法)の計算や仕訳について詳しく解説していきます。

コンテンツ

スポンサードリンク