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減価償却の記帳方法(直接法)と計算方法(定率法・生産高比例法)

重要度★★★★☆ 2級商業簿記無料講座第5章-2のアイキャッチ画像

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1.直接法とは?

まずは減価償却費に関する記帳方法から見ていきます。3級では間接法(間接控除法)という方法を学びましたが、2有では新たに直接法(直接控除法)という方法が登場します。

例題1

次の資料に基づいて建物の減価償却費を計算しなさい。なお、当期は×2年3月31日を決算日とする1年間である。

【資料】
取得日:×1年7月1日
取得原価:¥120,000
耐用年数:20年
残存価額:取得原価の10%
減価償却方法:定額法

間接法による仕訳

3級の復習になりますが、間接法とは価値の減少分を固定資産の取得原価から直接減少させずに、減価償却累計額勘定を使って間接的に控除する方法をいいます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 4,050 建物減価償却累計額 4,050

減価償却費は取得日(×1年7月1日)から決算日(×2年3月31日)までの9か月間で月割計算します。

減価償却費=¥120,000×0.9×9か月/240か月=¥4,050

直接法による仕訳

直接法とは、減価償却累計額勘定を使わずに価値の減少分(減価償却費)を直接固定資産の取得原価から控除する方法です。

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 4,050 建物 4,050

直接法では減価償却費を固定資産の取得原価から直接減額するので、固定資産の各勘定の金額は簿価を表すことになります。

直接法による建物勘定

2.定率法による減価償却費の計算方法

定率法とは?

定率法とは、固定資産の未償却残高に毎期一定の償却率を掛けて減価償却費を計算する方法です。未償却残高とは、取得原価から期首における減価償却累計額を差し引いたものをいいます。いわゆる帳簿価額(簿価)と考えてもらえば結構です。

【定率法による減価償却費の計算式】

未償却残高(取得原価-期首減価償却累計額)×年償却率

※償却率は問題文で与えられます。

定率法では償却率の算定過程において残存価額が考慮されているので、定率法による減価償却費の計算では残存価額を取得原価から控除する必要はありません

定率法の特徴

減価償却累計額は年々大きくなっていくので、逆に未償却残高(帳簿価額)は年々小さくなっていきます。定率法では未償却残高に毎期一定の償却率を掛けて減価償却費を計算するので、減価償却費もまた年々小さくなっていく(逓減していく)という特徴があります。

定率法のイメージ

これは余談ですが、会計には「費用はなるべく早く多めに計上しよう」というルールがあります(これを保守主義の原則といいます)。このルールに照らして見ると、毎期均等額の減価償却費を計上する定額法よりも、早期に多額の減価償却費を計上する定率法の方が望ましいということができます。

定額法と定率法の減価償却費の比較

定率法による減価償却費の計算と仕訳

例題2

×1年4月1日に備品を¥100,000で購入した。償却方法は定率法を採用しており、償却率は年20%である。間接法により記帳すること。なお、会計期間は3月31日を決算日とする1年間である。
問1:×2年3月31日の仕訳を示しなさい。
問2:×3年3月31日の仕訳を示しなさい。

問1:×2年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 20,000 備品減価償却累計額 20,000

×1年度期首(×1年4月1日)における備品減価償却累計額の金額はゼロ(未償却残高=取得原価)なので、減価償却費は次のような計算になります。

取得原価¥100,000×年償却率20%=¥20,000

なお、これは1年間の減価償却費の金額なので、もし期中に取得した場合は月割で計算します。

問2:×3年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 16,000 備品減価償却累計額 16,000

購入から2年目以降の減価償却費の計算では、取得原価から減価償却累計額を控除した未償却残高に年償却率を掛けて計算します。

×2年度期首(×2年4月1日)における備品減価償却累計額の金額は、前期末(×2年3月31日)に計上された¥20,000なので減価償却費は以下の計算になります。

未償却残高(¥100,000-¥20,000)×年償却率20%=¥16,000

定率法のタイムテーブル

3.200%定率法

200%定率法とは、定額法の償却率を2倍(200%)したものを定率法における償却率として減価償却費を計算するという方法です。

もし試験で200%定率法が出題された場合、償却率を自分で計算しなくてはならないというケースも考えられるので、念のため200%定率法における償却率の計算方法も知っておくと安心だと思います。

例題3

次の資料に基づいて備品の減価償却費を計算しなさい。なお、当期は×2年3月31日を決算日とする1年間である。
【資料】
取得日:×1年4月1日
取得原価:¥120,000
耐用年数:8年
残存価額:ゼロ
減価償却方法:200%定率法

まず定額法の償却率を求めます。定額法の償却率は「1÷耐用年数」で計算します。

定額法の償却率:0.125(=1/8年)

次に、定額法の償却率(0.125)を2倍したもの(0.25)を定率法の償却率として減価償却費を計算します。例題では当期首に取得しているので、減価償却累計額はゼロ(未償却残高=取得原価)となります。

減価償却費:¥30,000(=取得原価¥120,000×0.25)

4.生産高比例法による減価償却費の計算方法

生産高比例法とは?

生産高比例法は固定資産の利用度に比例した減価償却費を計上する方法です。この方法は自動車や航空機などのように、固定資産の総利用可能量を合理的に見積もることができ、かつ、減価が主として固定資産の利用に比例して発生するものについて適用されます。

生産高比例法では、取得原価から残存価額を控除したものに、固定資産の利用度(当期の利用量を総利用可能量で割ったもの)を掛けて減価償却費を計算します。

【生産高比例法による減価償却費の計算式】

減価償却費=(取得原価-残存価額)×当期の利用量/総利用可能量

定率法による減価償却費の計算と仕訳

例題4

×1年10月1日に車両運搬具を¥500,000で購入した。償却方法は生産高比例法を採用しており、この車両運搬具の見積総走行距離は100,000kmである。残存価額は取得原価の10%、間接法による。なお、会計期間は3月31日を決算日とする1年間である。
問1:×2年3月31日の仕訳を示しなさい(×1年度の走行距離:4,000km)。
問2:×3年3月31日の仕訳を示しなさい(×2年度の走行距離:20,000km)。

問1:×2年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 18,000 車両運搬具減価償却累計額 18,000

減価償却費の計算は次のとおりです。なお、生産高比例法では期首(または取得日)から期末(または売却日)までの固定資産の利用度に応じて減価償却費を計算するので、期中取得や期中売却の場合でも月割計算は行わないという点に注意してください。

(¥500,000×0.9)×4,000km/100,000km=¥18,000

問2:×3年3月31日の仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 90,000 車両運搬具減価償却累計額 90,000

(¥500,000×0.9)×20,000km/100,000km=¥90,000

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