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株式会社の資本(純資産)項目

重要度★☆☆☆☆ 2級商業簿記無料講座第8章-1のアイキャッチ画像

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1.「Ⅰ.株主資本」の区分の説明

これまでの学習ではほとんど純資産(資本)の項目について詳しい話はしてきませんでしたが、この章では純資産項目の話がメインとなります。そこで、まずはじめに純資産項目について簡単に説明しておきたいと思います。

純資産の項目は、大きく「Ⅰ.株主資本」(株主に帰属する部分)と「Ⅱ.評価・換算差額等」に分かれます(「評価・換算差額等」の項目は2級では「その他有価証券評価差額金」のみなので詳しい話は省略します)。

このうち「Ⅰ.株主資本」は次のように分類されます。

1.資本金

株主からの払込金などで、「資本金」として会計処理したもの。

2.資本剰余金

(1)資本準備金・・・株主からの払込金などで、資本金以外の部分

(2)その他資本剰余金・・・株主からの払込金などで、資本金と資本準備金以外のもの。

3.利益剰余金

(1)利益準備金・・・株主への配当などの際に、会社法によって積み立てることが強制されるもの。

(2)その他利益剰余金

  • 任意積立金・・・株主総会の決議によって任意に積み立てられたもの(修繕積立金、別途積立金など)。
  • 繰越利益剰余金・・・留保されている利益のうち、利益準備金や任意積立金として積み立てられていないもの(使いみちが決まっていないもの)。

資本金・資本剰余金と利益剰余金の違い

株式を発行した場合、株主から払い込まれた金額は原則として資本金で処理しますが、必ずしもその金額のすべてを資本金としなければならないわけではありません。そのうちの一部を資本金としないこともできます。

この「株主からの払込金額のうち資本金としなかった部分」が資本準備金となります。

「その他資本剰余金」はその名の通り、資本としての性格を持つ剰余金のことですが、2級ではその他資本剰余金の項目に関しては詳しく出題されないので、「株主からの払込金額のうち資本金と資本準備金以外のもの」と覚えておけば大丈夫です。

資本金や資本剰余金は株主からの払込みなど(資本取引)によって生じるのに対し、利益剰余金は会社が稼いだ利益から生じるという点に大きな違いがあります。

資本金・資本剰余金と利益剰余金の違い

準備金と任意積立金の違い

不測の損害等に備えて、一定の額を積み立てて会社内に留保しておく制度を準備金といいます。会社法では株主への配当を行った場合などに、一定の額を準備金として積み立てておかなければならないという決まりがあります。

このうち、株主からの払込資本が元になるものは資本準備金とし、利益が元になるものは利益準備金とします。

また、法律で積み立てが強制されている準備金とは異なり、株主総会の決議によって任意に積み立てられるものが任意積立金です。任意積立金は「新築積立金」や「修繕積立金」などのように特定の目的をもって積み立てるものと、特定の目的なしに積み立てる「別途積立金」があります。

準備金と任意積立金の違い

繰越利益剰余金とは?

会社が獲得した利益は、会社のオーナーである株主が株主総会においてそれをどのように使うか決定します。このうち、使い道が決まらなかったものが繰越利益剰余金となります。次期以降に繰り越して、また使い道を考えていこうというものです。

2.【参考】会社法における株主資本の分類

会社法では、会社財産を維持することによって会社債権者を保護することを主な目的としています。

例えば、資本金を取り崩そうとすれば株主総会の特別決議などのかなり厳格な要件が必要となりますし、資本金と準備金からは配当できないこととなっています。一方、剰余金は配当の原資(財源)や損失の処理に使えるなど、資本金や準備金に比べて拘束力は緩やかとなっています。

このような維持拘束力の違いによって、会社法では株主資本を次のように大きく「資本金」「準備金」「剰余金」に分類しています。

会社法上の株主資本の分類
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