本支店会計の問題2(支店間取引)

問題

当社では、沖縄と札幌にそれぞれ支店を有している。次の取引について、以下で示す各問いに答えなさい。ただし、使用する勘定科目は以下の中から最も適切なものを選ぶこと。なお、仕訳が不要な場合は「仕訳なし」と明記すること。

現金買掛金支店本店
札幌支店沖縄支店

①札幌支店は沖縄支店へ現金¥100,000を送金した。

②沖縄支店は札幌支店の買掛金¥20,000を現金で支払った。


【問1】支店分散計算制度を採用している場合、本店・札幌支店・沖縄支店の仕訳をそれぞれ答えなさい。

【問2】本店集中計算制度を採用している場合、本店・札幌支店・沖縄支店の仕訳をそれぞれ答えなさい。




解答

①の取引

借方科目金額貸方科目金額
本店仕訳なし
札幌沖縄支店100,000現金100,000
沖縄現金100,000札幌支店100,000

②の取引

借方科目金額貸方科目金額
本店仕訳なし
札幌買掛金20,000沖縄支店20,000
沖縄札幌支店20,000現金20,000

解説

支店分散計算制度では、支店相互間の取引が生じた場合、帳簿上も支店どうしの直接の取引と考えて相手支店名の勘定で処理します。

したがって、各支店の帳簿には本店勘定のほかに各支店勘定が設けられます。

解答

①の取引

借方科目金額貸方科目金額
本店沖縄支店100,000札幌支店100,000
札幌本店100,000現金100,000
沖縄現金100,000本店100,000

②の取引

借方科目金額貸方科目金額
本店札幌支店20,000沖縄支店20,000
札幌買掛金20,000本店20,000
沖縄本店20,000現金20,000

解説

本店集中計算制度では、支店相互間取引を本店と支店の取引とみなして処理します。したがって、各支店の帳簿には本店勘定のみが設けられます

①の本店の仕訳

本店がいったん札幌支店から現金を受け取って、それを沖縄支店へ送付したと考えます。したがって、次の2つの仕訳を合算したものが本店の仕訳となります。

・札幌支店から現金を受け取る

借方科目金額貸方科目金額
現金100,000札幌支店100,000

・沖縄支店へ送金

借方科目金額貸方科目金額
沖縄支店100,000現金100,000

②の本店の仕訳

本店がいったん沖縄支店から現金を受け取って、札幌支店の買掛金を支払ったと考えます。したがって、次の2つの仕訳を合算したものが本店の仕訳となります。

・沖縄支店から現金を受け取る

借方科目金額貸方科目金額
現金20,000沖縄支店20,000

・札幌支店の買掛金を支払う

借方科目金額貸方科目金額
札幌支店20,000現金20,000