次回の日商簿記試験(第162回)は2022年11月20日です

債権債務に関する仕訳問題1

問題

以下で示す取引について仕訳を答えなさい。ただし、使用する勘定科目は次の中から最も適当と思われるものを選ぶこと。

現金当座預金受取手形売掛金
クレジット売掛金未収入金営業外受取手形仮払消費税
土地保証債務見返支払手形営業外支払手形
仮受消費税保証債務売上土地売却益
支払手数料土地売却損

①土地(帳簿価額5,000,000円)を9,000,000円で売却し、代金のうち70%は当座預金に入金され、残額は6ヶ月後を支払期日とする手形で受け取った。

②商品100,000円(税抜)をクレジットカード払いで販売した。なお、信販会社への手数料(販売代金の3%)は販売時に認識する。また、消費税の税率は販売代金に対して10%(税抜方式で処理)であるが、クレジット手数料には消費税は課税されない。

③ ②で販売した商品が品違いのため返品された。

④当社は、甲社の債務1,000,000円について連帯保証人となったため、対照勘定を使って備忘記録を行った。

⑤ ④の債務について、甲社が返済期日に返済不能となり債権者から返済を求められたため、利息50,000円とともに小切手を振り出して支払った。




解答

借方科目 金額 貸方科目 金額
当座預金 6,300,000 土地 5,000,000
営業外受取手形 2,700,000 土地売却益 4,000,000
クレジット売掛金 107,000 売上 100,000
支払手数料 3,000 仮受消費税 10,000
売上 100,000 クレジット売掛金 107,000
仮受消費税 10,000 支払手数料 3,000
保証債務見返 1,000,000 保証債務 1,000,000
未収入金 1,050,000 当座預金 1,050,000
保証債務 1,000,000 保証債務見返 1,000,000

解説

①の仕訳

商品以外のものを売買したときに手形を使用した場合は、営業外受取手形勘定(資産)または営業外支払手形勘定(負債)を用いて処理します。

②の仕訳

信販会社への手数料(支払手数料で処理)は販売時に認識するとあるので、クレジット売掛金の金額は、販売代金(税抜)から手数料を控除した金額となります。

借方科目 金額 貸方科目 金額
クレジット売掛金 97,000 売上 100,000
支払手数料 3,000

ただし消費税を考慮した場合、販売代金のほかに消費税額の分だけ顧客から受け取る金額(クレジット売掛金)が増えます

借方科目 金額 貸方科目 金額
クレジット売掛金 10,000 仮受消費税 10,000
MEMO

受け取った消費税は、(国などの)第三者に支払うために顧客から回収する額であるため、収益認識基準によると売上に含めることはできません。そこで税抜方式では、受け取った消費税を仮受消費税で処理します。

以上の2つの仕訳を合算したものが解答の仕訳となります。

③の仕訳

返品を受けた時は、商品を販売したときの仕訳(②の仕訳)の貸借逆の仕訳をします。

④の仕訳

債務保証の契約をしたときには、債務の保証に係る偶発債務を対照勘定(保証債務見返保証債務)を使って備忘記録します。

⑤の仕訳

当社が、主たる債務者(甲社)に代わって債務を返済した場合、のちに主たる債務者に対してその代金を請求することができるので、将来予想される受取額を未収入金などで処理します。 また同時に、偶発債務の消滅に伴って備忘記録(対照勘定)を消去します

MEMO

「未収入金」は「貸付金」や「立替金」などで処理することもあります。試験では問題の指示に従ってください。