次回の日商簿記試験(第163回)は2023年2月26日です

リース会計の問題2(利子抜き法)

問題

次の資料にもとづいて、以下の各問いに答えなさい。なお、当期は×1年4月1日から×2年3月31日までの1年間である。

【資料1】当社がリース取引によって調達している備品の状況

名称リース開始日リース期間リース料支払日年額リース料見積現金
購入価額
備品A×1年 4月1日5年毎年 3月末¥100,000¥440,000
備品B×1年10月1日4年毎年 9月末¥180,000¥660,000
備品C×2年 2月1日6年毎年 1月末¥150,000¥810,000

【資料2】リース取引に関する資料

(1)備品Aと備品Cにかかる取引はファイナンス・リース取引と判定された。また、備品Bにかかるリース取引はオペレーティング・リース取引である。

(2)ファイナンス・リース取引の会計処理は利子抜き法で行う。なお、利息の期間配分は定額法によること。

(3)リース料の支払いは現金による。

(4)備品の減価償却は、リース期間を耐用年数とし、残存価額をゼロとする定額法で行い、間接法で記帳する。


【問1】次の決算整理後残高試算表(一部)を完成させなさい。

【問2】次の貸借対照表(一部)を作成しなさい。ただし、リース債務は1年基準によって流動負債と固定負債に区分して表示すること。




解答

解説

備品A(ファイナンス・リース取引)

リース開始日(×1年4月1日)

利子抜き法による場合はリース開始時に、利息相当額を含まない金額、すなわち見積現金購入価額をもって「リース資産」および「リース債務」を計上します。

借方科目金額貸方科目金額
リース資産440,000リース債務440,000

リース料支払日(×2年3月31日)

リース料に含まれる利息相当額は支払利息で処理をします。また、リース料の支払額から利息分を差し引いた金額をリース債務の返済に充てます。

借方科目金額貸方科目金額
リース債務88,000現金100,000
支払利息12,000

支払利息:利息相当額(リース料総額¥500,000ー見積現金購入価額¥440,000)÷5年=¥12,000

リース債務:年額リース料¥100,000ー利息配分額(支払利息)¥12,000=¥88,000

決算日(×2年3月31日)

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費88,000リース資産減価償却累計額88,000

リース資産¥440,000÷5年=¥88,000

備品B(オペレーティング・リース取引)

オペレーティング・リース取引では、リース料を支払ったときに「支払リース料」を計上します。リース料支払日が9月末なので当期においてリース料の支払いは発生しませんが、リース開始日(×1年10月1日)から決算日(×2年3月31日)までの6か月間の未払分を決算において見越計上します。

借方科目金額貸方科目金額
支払リース料90,000未払リース料90,000

¥180,000×6か月/12か月=¥90,000

備品C(ファイナンス・リース取引)

リース開始日(×2年2月1日)

見積現金購入価額でリース資産(およびリース債務)を計上します。

借方科目金額貸方科目金額
リース資産810,000リース債務810,000
MEMO

リース料の支払いは翌年の1月末(×3年1月31日)からとなります。したがって、当期にはリース料の支払日が到来しないので支払いに関する仕訳は必要ありません。

決算日(×2年3月31日)

リース開始日(×2年2月1日)から決算日(×2年3月31日)までの2か月間で減価償却費を月割計算します。

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費22,500リース資産減価償却累計額22,500

リース資産¥810,000÷6年×2か月/12か月=¥22,500

決算においてリース料の未払いがある場合は、それにかかる利息相当額の未払分を見越計上します。未払分の期間はリース開始日(×2年2月1日)から決算日(×2年3月31日)までの2か月間です。

借方科目金額貸方科目金額
支払利息2,500未払利息2,500

利息相当額:リース料総額¥900,000ー見積現金購入価額¥810,000=¥90,000

未払利息:¥90,000÷6年×2か月/12か月=¥2,500

解答

未払費用:未払リース料¥90,000+未払利息¥2,500

解説

指示にある通り、1年基準によってリース債務を流動負債と固定負債に区分します。具体的には、リース債務のうち翌期中に返済される金額を流動負債に表示し、それ以外を固定負債に表示します。

流動負債(翌期返済額)

備品Aの分¥88,000+備品Cの分¥135,000=¥223,000

翌期(×3年1月31日)に備品Cのリース料を支払ったときは次のように仕訳を行います。

借方科目金額貸方科目金額
リース債務135,000現金150,000
支払利息15,000

リース債務:見積現金購入価額¥810,000÷6年=¥135,000

MEMO

定額法では利息の配分額が一定額となるので、リース債務の返済額も一定額となります。

固定負債

リース債務総額¥1,250,000ー当期返済額¥88,000ー翌期返済額¥223,000=¥939,000