次回の日商簿記試験(第163回)は2023年2月26日です

生産高比例法に関する問題

問題

次の資料にもとづいて、以下の各問いに答えなさい。なお、当期は×7年4月1日から×8年3月31日までの1年間である。

【資料1】決算整理前残高試算表(一部)

【資料2】車両に関する取引(いずれも適切に処理されている)

(1)×7年6月30日に車両(生産高比例法、残存価額は取得原価の10%、間接法)¥800,000を¥180,000で売却し、代金は現金で受け取った。この車両はすべて×1年10月1日に一括して取得したものであり、見積総走行距離は36,000km、前期末までの実際走行距離は30,000km、売却時の総走行距離は32,000kmであった。

(2)×7年12月1日、新たに車両¥1,000,000を現金で購入した。この車両の見積総走行距離は60,000km、本年度の実際走行距離は2,500kmであり、生産高比例法(残存価額は取得原価の10%、間接法)によって減価償却を行う。

(3)当社では上記以外の車両を一切保有していない。

【資料3】決算整理後残高試算表(一部)


【問1】決算整理前残高試算表の(a)と(b)に入る適切な勘定科目、および①~③に入る金額を答えなさい。

【問2】決算整理後残高試算表を完成させなさい。




解答

【問1】の答え

(a)減価償却費、(b)固定資産売却益(車両売却益でも可)

①1,000,000、②40,000、③20,000

【問2】の答え

解説

【資料2】の各取引は、期中に適切に処理されている(前T/Bの金額に反映されている)ということに注意してください。

(1)の取引(期中処理済み)

生産高比例法では取得原価から残存価額を控除したものに、固定資産の利用度(当期の利用量を総利用可能量で割ったもの)を掛けて減価償却費を計算します。

売却した車両に係る減価償却累計額は前期末までの実際走行距離(30,000km)にもとづいて計算します。また、期首から売却日までの減価償却費は当期の走行距離(売却時の走行距離32,000kmー前期末までの走行距離は30,000km=2,000km)にもとづいて計算します。

借方科目金額貸方科目金額
車両減価償却累計額600,000車両800,000
減価償却費40,000固定資産売却益20,000
現金180,000

車両減価償却累計額:¥800,000×0.9×30,000km/36,000km=¥600,000

減価償却費:¥800,000×0.9×2,000km/36,000km=¥40,000

注意

生産高比例法では固定資産の利用度に応じて減価償却費を計算するので、期中取得や期中売却の場合でも月割計算は行いません。

(2)の取引

車両の購入(期中処理済み)

借方科目金額貸方科目金額
車両1,000,000現金1,000,000

減価償却(期中未処理)

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費37,500車両減価償却累計額37,500

¥1,000,000×0.9×2,500km/60,000km=¥37,500

MEMO

減価償却は決算整理事項なので、当然のことながら期中においては未処理です(前T/Bの金額には反映されていません)。