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現金の基本的処理と通貨代用証券の仕訳

現金および通貨代用証券(他人振出小切手)についての基本的な仕訳のやり方や勘定記入の方法などについて独学者にもわかりやすく解説しています。

重要度★★★★★ 日商簿記3級無料講座第1章-1のアイキャッチ画像

いきなりで申し訳ありませんが1つ質問です。「現金」とは何ですか?

ボキタロー君の顔(普)

そんなのお金のことに決まってるじゃないの。

もちろん紙幣や硬貨といった”お金”は現金です。しかし、簿記ではいわゆる”お金”以外にも現金勘定で処理するものがあるのです。

ボキタロー君の顔(普)

お金じゃないのに「現金」なの?

はい。それは通貨代用証券というものです。

ボキタロー君の顔(普)

通貨代用証券?なにそれ?

通貨代用証券も含めて、このページではまず簿記の「現金」とは何を意味するのか?ということや現金の基本的な処理方法について勉強していくことにしましょう。

1.現金の基本的な処理方法

まずはじめに現金勘定の記入場所を確認しておきましょう。

現金勘定の記載場所

現金資産(貸借対照表の借方項目)なので、増加すれば借方、減少すれば貸方に記入します。

それでは簡単な例題を解きながら現金の基本的な処理方法を説明していきます。

ただ何となく見ているよりも自分の頭で考えたほうが身に付きやすいため基本的に例題の答えは隠してあります。答えを見る前に一度頭の中で考えてみてください。紙に書いたりする必要はありません。

現金が増加する場合の仕訳と勘定記入

例題1

×1年4月1日にA社へ商品¥100を売り上げ、代金は現金で受け取った。

使用する勘定科目

現金、売上

売上は収益なので増加すると貸方に記入します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 100 売上 100

借方】
「現金」の増加 現金勘定の記入場所

【貸方
「売上」の増加 売上勘定の記入場所

なお、現金勘定の記入は次のようになります。

現金勘定の記入方法その1

現金勘定の借方に日付、相手勘定科目、金額の順に記入します。ただし、相手勘定科目が複数の場合は「諸口」と記入します。

現金が減少する場合の仕訳と勘定記入

例題2

×1年4月2日にB社から商品¥200を仕入れ、代金は現金で支払った。

使用する勘定科目

現金、仕入

仕入は費用なので増加すると借方に記入します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 200 現金 200

借方】
「仕入」の増加 仕入勘定の記入場所

【貸方
「現金」の減少 現金勘定の記入場所

現金勘定の記入は次の通りです。

現金勘定の記入方法その2

現金が減少した場合は、現金勘定の貸方に記入することになります。

2.通貨代用証券とは?

簿記では通貨(紙幣・硬貨)以外にも通貨代用証券というものも現金勘定で処理されます。

日商簿記試験で出題される通貨代用証券としては次のようなものがあります。

【参考】通貨代用証券の例
  • 他人振出の小切手:3.他人振出小切手の仕訳をご覧ください。
  • 送金小切手:”銀行が”送金手段として交付する小切手。送金する側は、銀行で送金額と手数料を支払って、送金小切手を購入し相手側に渡します。相手側はこれを銀行で換金してもらいます。
  • 郵便為替証書:”郵便局(ゆうちょ銀行)が”送金手段として交付する証書。送金小切手の郵便局(ゆうちょ銀行)版だと思ってください。
  • 株主配当金領収証:株式会社は獲得した利益の一部を株主に対して配当金として分配します。その分配方法として配当金領収証を交付する場合があります。株主は受け取った配当金領収証を銀行などにもっていって換金してもらいます。
  • 支払期限到来済の公社債利札:公社債とは、国や地方自治体、会社などが広く大衆からお金を集めるために発行する証券です。これを保有している人は支払期日になると一定額の利息を受け取ることができ、また償還期日(満期日)には元本を受け取ることができます。
  • 公社債利札のイメージ

    公社債には利札(りふだ)、いわゆるクーポンが沢山くっついており、それには利息額や支払期限などが記載されています。このうち、期限が到来したものを切り取って金融機関に持って行き換金してもらいます。

一見難しそうですが通貨代用証券の細かい内容まで理解する必要はありません。とりあえず、「こういうものが出てきたら現金勘定で処理する」ということだけ分かっていれば大丈夫です。

3.他人振出小切手の仕訳

試験上、通貨代用証券の中でも特に重要性の高いのものは、他社が振り出した小切手(他人振出小切手)の処理です。

例題3

A社へ商品¥100を売り上げ、代金として同社振出しの小切手を受け取った。

先程も言ったように、他人振出しの小切手は通貨代用証券なので現金勘定を使って処理します。

通常「同社」といった場合、直前に出てきた会社(A社)のことを指しますが問題によってケースは変わります。問題を読み解くにはある程度の読解力が必要になる場合もあります。

使用する勘定科目

現金、売上

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 100 売上 100

借方】
「現金」の増加 現金勘定の記入場所

【貸方
「売上」の増加 売上勘定の記入場所

この仕訳は例題1と同じですね。このように通貨でも通貨代用証券でも仕訳は同じになるわけです。

4.まとめ

ボキタロー君の顔(普)

ところで、なんで通貨代用証券は現金勘定で処理するの?

簿記では基本的に同じ性質のものは同じ勘定科目で処理することになっています。

ボキタロー君の顔(普)

うん。それは入門講座で習ったよ。

通貨代用証券は銀行に持って行くとすぐに換金してもらえます。普通のお金と性質が似ているので現金勘定で処理しようということになっているのです。

ボキタロー君の顔(普)

そうなんだ。ちょっと違和感あるけどね。

はい。日常会話での「現金」と勘定科目としての「現金(勘定)」とでは意味が少し異なるので注意が必要です。

まとめ
  • 現金勘定は資産(貸借対照表の借方項目)なので、増加すれば借方、減少すれば貸方に記入する。
  • 売上勘定は収益(損益計算書の貸方項目)なので、増加(発生)すれば貸方に記入する。
  • 仕入勘定は費用(損益計算書の借方項目)なので、増加(発生)すれば借方に記入する。
  • 通貨代用証券は現金勘定で処理する。
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