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【仕入諸掛と販売諸掛】商品売買に係る付随費用の処理方法

付随費用は商品を売買する際に発生する様々な費用のことです。商品の仕入れや販売に係る付随費用(仕入諸掛・販売諸掛)の仕訳のやり方を独学者にもわかりやすく解説していきます。

重要度★★★★☆ 日商簿記3級無料講座第2章-3のアイキャッチ画像

付随費用はそれをどっちが負担するかによって処理方法が異なります。

ボキタロー君の顔(普)

そうなの?

はい。さらに、仕入れの際に発生したものか、販売の際に発生したものかによっても処理が異なります。

ボキタロー君の顔(困)

すでにわけが分かりません。

今回は処理方法がいくつも出てきますので、今自分がどういう状況下での処理をしているのかということをしっかりと把握することが大切となります。

1.付随費用とは?

付随費用とは

商品などを売買するときには様々な費用が付随して発生しますが、このような費用を付随費用(ふずいひよう)といいます。具体的なものとしては、運賃、保険料、手数料、荷役費(バイト代)、保管料、関税などがあります。

関税は税金の一種ですが付随費用として処理します。

付随費用は当社が負担する場合相手方が負担する場合があり、それぞれ処理の方法が異なります。

2.当社負担の付随費用の処理

仕入諸掛の仕訳

付随費用のうち、引取運賃など商品を仕入れるときに発生するものを仕入諸掛(しいれしょがかり)といいます。当社負担の仕入諸掛はすべて商品の購入原価(「仕入」の金額)に含めます。

例題1

商品¥500を掛けで仕入れ、この引取運賃¥100は現金で支払った。なお、付随費用については当社が負担する契約となっている。

当社負担の仕入諸掛

この付随費用は商品の仕入に際して不可避的なものです。この付随費用を支払わないと商品をもらえないので、商品の代金と区別せずに一体として処理します。

使用する勘定科目

現金、買掛金、仕入

掛取引の処理を忘れた方はこちら。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 600 買掛金 500
現金 100

借方】
「仕入」の増加 仕入勘定の記入場所

【貸方
「買掛金」の増加 買掛金勘定の記入場所

「現金」の減少 現金勘定の記入場所

販売諸掛の仕訳

付随費用のうち、発送費など商品を販売するときに発生するものを販売諸掛(はんばいしょがかり)といいます。

例題2

商品¥500を掛けで売り上げ、これに付随して発生した費用¥100は現金で支払った。なお、付随費用については当社が負担する契約となっている。

当社負担の販売諸掛

当社負担の販売諸掛は商品を販売する際のコストなので発送費勘定(費用)で処理します。

使用する勘定科目

現金、売掛金、発送費、売上

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 500 売上 500
発送費 100 現金 100

借方】
「売掛金」の増加 売掛金勘定の記入場所

「発送費」の増加 発送費勘定の記入場所

【貸方
「売上」の増加 売上勘定の記入場所

「現金」の減少 現金勘定の記入場所

3.先方負担の付随費用の処理

相手方が負担する契約となっている付随費用を当社が立て替えて支払った場合、①立替金(たてかえきん)勘定を使って処理する方法と②立替金勘定を使わずに処理する方法があります。

立替金勘定は、立て替えたお金を将来相手から支払ってもらえるという権利を表します。簿記ではこのような権利を資産として扱います。

立替金勘定の記入場所

立替金勘定資産(貸借対照表の借方項目)なので、増加すれば借方、減少すれば貸方に記入します。

仕入諸掛の仕訳

例題3

商品¥500を掛けで仕入れ、これに付随して発生した費用¥100は現金で支払った。なお、付随費用については相手方が負担する契約となっている。

①立替金勘定を使って処理する方法

使用する勘定科目

現金、立替金、買掛金、仕入

ヒント

先方負担の付随費用を当社が立て替えて支払ったことになるので、これを立替金勘定で処理します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 500 買掛金 500
立替金 100 現金 100

借方】
「仕入」の増加 仕入勘定の記入場所

「立替金」の増加 立替金勘定の記入場所

【貸方
「買掛金」の増加 買掛金勘定の記入場所

「現金」の減少 現金勘定の記入場所

②立替金勘定を使わずに処理する方法

使用する勘定科目

現金、買掛金、仕入

ヒント

立替金勘定を使わずに処理する方法では、立て替えた金額を買掛金から差し引きます。

将来相手に支払う買掛金の金額が減少するわけですから、結局相手方がその分の付随費用を負担したということになるわけです。

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 500 買掛金 400
現金 100

借方】
「仕入」の増加 仕入勘定の記入場所

【貸方
「買掛金」の増加 買掛金勘定の記入場所

「現金」の減少 現金勘定の記入場所

販売諸掛の仕訳

例題4

商品¥500を掛けで売り上げ、これに付随して発生した費用¥100は現金で支払った。なお、付随費用については相手方が負担する契約となっている。

①立替金勘定を使って処理する方法

使用する勘定科目

現金、売掛金、立替金、売上

これは先ほどの仕入諸掛のケースと同じなので問題ないと思います。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 500 売上 500
立替金 100 現金 100

②立替金勘定を使わずに処理する方法

使用する勘定科目

現金、売掛金、売上

ヒント

立替金勘定を使わずに処理する方法では、立て替えた金額を売掛金に含めます。

借方科目 金額 貸方科目 金額
売掛金 600 売上 500
現金 100

将来相手から受け取る売掛金の金額が立て替えた分だけ増えるので、結局相手方が付随費用を負担したということになるわけです。

4.まとめ

ボキタロー君の顔(怒)

当社負担とか、先方負担とか。仕入諸掛とか、販売諸掛とか。頭が混乱しそう。

たしかに初学者にとっては少しややこしいかもしれませんね。

ボキタロー君の顔(普)

丸暗記しようかな?

丸暗記をしようとすると余計に混乱してしまうでしょう。暗記ではなく、「なぜそのように仕訳をするのか?」ということを理論的に理解することが大切です。

ボキタロー君の顔(普)

丸暗記って勉強で一番退屈な作業だもんね。できればしたくないや。

まとめ

商品売買に係る付随費用の処理方法は次の4パターンに分類できます。

仕入諸掛 販売諸掛
当社負担 購入原価(「仕入」)に含める 「発送費」(費用)で処理
先方負担 ①「立替金」で処理
②「買掛金」から控除
①「立替金」で処理
②「売掛金」に含める
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