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【精算表とは?】その概要と重要論点ごとの記入方法

精算表とは「決算整理前残高試算表→決算整理→損益計算書・貸借対照表」という一連の流れをまとめた一覧表です。今回は重要論点ごとの精算表の書き方を独学でもわかりやすく解説していきます。

重要度★★★★★ 日商簿記3級無料講座第6章-7のアイキャッチ画像

精算表とは「決算整理前残高試算表→決算整理→損益計算書・貸借対照表」という一連の流れをまとめた一覧表のことです。

ボキタロー君の顔(普)

ふ~ん。でも何でそんな一覧表なんか作らないといけないの?

精算表の作成は帳簿外の処理として行われますが、複雑な決算手続きをいきなり帳簿に行うと間違いを犯しやすいということが理由の1つとしてあります。

ボキタロー君の顔(普)

なるほど。帳簿に間違ったことを記入したら大変だもんね。

はい。今回はそんな精算表の概要と日商簿記3級試験における重要論点ごとの具体的な記入方法についてみていきます。

1.精算表とは?

精算表とは

精算表(せいさんひょう)とは、決算整理前残高試算表から決算整理仕訳・修正仕訳を経て、損益計算書および貸借対照表を作成するまでの一連の決算手続きをまとめた一覧表のことをいいます。

精算表を作成する理由としては、複雑な決算手続きをいきなり帳簿に行うと間違いを犯しやすいということがあります。また、精算表を作成することで帳簿を締め切る前でも当期純利益や決算の結果を知ることができるので、企業の財務政策などに役立つといった利点もあります。

2.精算表の基本的な記入方法

精算表の形式は次のようになっています。

精算表の形式

決算整理前残高試算表の金額からスタートし、修正記入欄の金額を加減したものを、費用・収益は損益計算書の欄に、資産・負債・純資産は貸借対照表の欄に記入します。

借方の科目(資産・費用)は修正記入欄の借方の金額を加算し、貸方の金額を減算します。逆に貸方の科目(負債・純資産・収益)は修正記入欄の貸方の金額を加算し、借方の金額を減算します。

精算表での当期純利益の求め方

当期純利益の金額は損益計算書欄の貸借差額で求め、それをそのまま貸借対照表欄の貸方へ移記します(当期純損失の場合は貸借が逆になります)。なお、各記入欄の借方と貸方の合計金額は一致します。

当期純利益の場合は「費用(借方)<収益(貸方)」となるので損益計算書欄の借方に差額が生じます。逆に、当期純損失の場合は「費用(借方)>収益(貸方)」となるので損益計算書欄の貸方に差額が生じます。

精算表作成問題の注意点

精算表の問題では修正記入欄だけでなく損益計算書欄および貸借対照表欄まで、横一列をすべて記入してはじめて点数がもらえるという配点も考えられます。

その場合、せっかく修正記入欄へ正確に記入しても損益計算書欄および貸借対照表欄への記入を忘れたために点数がもらえないということもあるので、修正記入欄に記入したら損益計算書欄および貸借対照表欄まで、必ず横一列をすべて記入するようにしましょう。

3.各重要論点ごとの記入方法

精算表の作成問題において売上原価の計算、貸倒引当金の設定、減価償却費の計算、経過勘定項目の4つは必ずと言っていいほど出題される超重要論点ですので、これらの論点に関しては完璧にマスターしておく必要があります。

売上原価の計算

売上原価の計算を忘れた人はコチラ。

例題1

期首商品棚卸高が¥200、当期商品仕入高が¥900、期末商品棚卸高が¥150である。なお、売上原価は仕入の行で計算すること。

仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
仕入 200 繰越商品 200
繰越商品 150 仕入 150

精算表の記入

精算表の書き方(売上原価の計算)

試算表欄の金額に修正記入欄の金額を加減したものを、資産である「繰越商品」はB/S欄の借方に、費用である「仕入」はP/L欄の借方に記入します。

修正記入欄は決算整理仕訳をそのまま記入していけばいいだけです。

貸倒引当金の設定

貸倒引当金の設定を忘れた人はコチラ。

例題2

決算となり売掛金残高¥10,000に対して3%の貸倒引当金を設定する。なお、貸倒引当金の残高は¥100であり、差額補充法によって処理する。

仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸倒引当金繰入 200 貸倒引当金 200

精算表の記入

精算表の書き方(貸倒引当金の設定)

貸倒引当金繰入は費用なのでP/L欄の借方に記入します。評価勘定である貸倒引当金は本来、B/Sの借方に資産の控除項目として表示しますが、精算表上はB/S欄の貸方に記入します。

貸倒引当金繰入のように決算整理の科目(決算整理前残高試算表に存在しない勘定科目)は試算表欄の合計金額(2重線)の下に記入します。

固定資産の減価償却

固定資産の減価償却を忘れた人はコチラ。

例題3

決算となり、建物(期首減価償却累計額:¥540)について減価償却を行った結果、当期の減価償却費は¥270であった。

仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
減価償却費 270 建物減価償却累計額 270

精算表の記入

精算表の書き方(固定資産の減価償却)

減価償却費は費用なのでP/L欄の借方に記入します。評価勘定である減価償却累計額は本来、B/Sの借方に資産の控除項目として表示しますが、精算表上はB/S欄の貸方に記入します。

経過勘定項目(前払費用・前受収益・未払費用・未収収益)

経過勘定項目のうち、費用の前払い(前払費用)を例にとります。

費用の前払いを忘れた人はコチラ。

例題4

決算となり、当期に支払った借入金の利息¥1,200のうち、前払分¥900について繰延処理を行う。

仕訳

借方科目 金額 貸方科目 金額
前払利息 900 支払利息 900

精算表の記入

精算表の書き方(経過勘定項目)

支払利息は費用なのでP/L欄の借方に、前払利息は資産なのでB/S欄の借方に記入します。

4.まとめ

日商簿記3級試験において精算表の作成問題は第5問で出題されます。出題頻度・配点ともに高い重要な分野です。

ボキタロー君の顔(普)

そっか。じゃあ精算表の書き方は重要だね。

精算表の記入方法はもちろん重要です。ただ、精算表作成問題は実質的に決算整理仕訳の問題です。

ボキタロー君の顔(普)

なるほど。やっぱり簿記の基本は仕訳ということか。

はい。まずは決算整理仕訳をしっかりマスターするということです。あとはどこに何を記入するかだけなので、それに関しては過去問を通して練習すればいいと思います。

まとめ
  • 精算表とは、決算整理前残高試算表から決算整理仕訳・修正仕訳を経て、損益計算書および貸借対照表を作成するまでの一連の決算手続きをまとめた一覧表である。
  • 試算表欄には決算整理前残高試算表の金額を記入する。決算整理前残高試算表にない勘定科目は合計金額の下に新たに勘定科目を追加して記入する。
  • 修正記入欄には、決算整理仕訳または修正仕訳をそのまま記入する。
  • 試算表欄の金額に修正記入欄の金額を加減したものを、損益計算書欄または貸借対照表欄に記入する。
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