仕訳問題集4(その他の取引)




Q.4-01取引先から借用証書にて500円を借り入れ、利息50円が差し引かれた残額が普通預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
支払利息
費用の増加
50
借入金
負債の増加
500
普通預金
資産の増加
450

【ヒント】

①借用証書によって借り入れたので、貸方は借入金500の増加です。

②利息を支払っているので、借方に支払利息50を記入します。

③貸借差額を普通預金とします。


Q.4-02Q.4-01で借り入れていた500円を普通預金口座から支払った。その際、振込手数料として30円が同口座から引き落とされた。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
借入金
負債の減少
500
普通預金
資産の減少
530
支払手数料
費用の増加
30

【ヒント】

①借入金を返済したので、借方は借入金500の減少です。

②振込手数料30を借方に支払手数料として計上します。

③貸方は普通預金の減少です。金額は借方の合計530となります。


Q.4-03小切手を振り出して取引先に800円を貸し付け、借用証書の代わりに約束手形を受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
手形貸付金
資産の増加
800
当座預金
資産の減少
800

【ヒント】

①約束手形を受け取って貸し付けたので、借方は手形貸付金の増加です。

②小切手を振り出したので、貸方は当座預金の減少となります。


Q.4-04Q.4-03で取引先に貸し付けていた800円が利息100円とともに当座預金に振り込まれたため、手形を返却した。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
当座預金
資産の増加
900
手形貸付金
資産の減少
800
受取利息
収益の増加
100

【ヒント】

①手形貸付金の返済を受けたので、貸方は手形貸付金800の減少です。

②受け取った利息を貸方に受取利息として計上します。

③借方は当座預金の増加となります。金額は貸方の合計900です。


Q.4-05以前、備品を売却した際の売却代金1,500円が本日、先方の普通金口座から当社の当座預金口座に入金された。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
当座預金
資産の増加
1,500
未収入金
資産の減少
1,500

【ヒント】

①備品を売却したときには、次のように未収入金(資産)で処理しています(減価償却累計額は無視、簿価で売却したと仮定)。

借方金額貸方金額
未収入金
資産の増加
1,500
備品
資産の減少
1,500

その後、代金を受け取ったときはこの未収入金を減少させるため貸方に記入します。

②当座預金口座に入金されたので、借方は当座預金の増加です。


Q.4-06商品1,000円の注文を行い、その手付金として400円を現金で支払った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
前払金
資産の増加
400
現金
資産の減少
400

【ヒント】

①商品を受け取る前に手付金や内金を支払ったときは前払金(資産)で処理します。商品を受け取るまで仕入は計上しません。


Q.4-07Q.4-06の商品1,000円を受け取り、手付金400円を差し引いた残額を掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
仕入
費用の増加
1,000
前払金
資産の減少
400
買掛金
負債の増加
600

【ヒント】

①商品を受け取ったので、借方に仕入1,000を記入します。

②手付金を支払ったときは前払金(資産)で処理しているので、これを貸方に記入して取り崩します。

③残額(貸借差額)を買掛金とします。


Q.4-08商品1,500円の注文を受け、内金として500円を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
現金
資産の増加
500
前受金
負債の増加
500

【ヒント】

①商品を引き渡す前に手付金や内金を受け取ったときは前受金(負債)で処理します。商品を引き渡すまで売上は計上しません。


Q.4-09Q.4-08の商品1,500円を引き渡し、内金500円を差し引いた残額を掛けとした。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
前受金
負債の減少
500
売上
収益の増加
1,500
売掛金
資産の増加
1,000

【ヒント】

①商品を引き渡したので、貸方に売上1,500を記入します。

②手付金を受け取ったときは前受金(負債)で処理しているので、これを借方に記入して取り崩します。

③残額(貸借差額)を売掛金とします。


Q.4-10従業員に出張旅費の概算額として1,000円を現金で手渡した。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
仮払金
資産の増加
1,000
現金
資産の減少
1,000

【ヒント】

①出張旅費などを概算払いしたときは、内容が判明するまでの間、一時的に仮払金(資産)で処理しておきます。


Q.4-11Q.4-10の従業員が出張から戻り、以下の旅費交通費精算書の提出を受け、残金は現金で受け取った。
【旅費交通費精算書の内容】
電車代100円、タクシー代200円、宿泊代500円

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
旅費交通費
費用の増加
800
仮払金
資産の減少
1,000
現金
資産の減少
200

【ヒント】

①精算時には、概算払いしたときに計上した仮払金1,000を取り崩すため、貸方にこれを記入します

②実際に使った金額800を借方に旅費交通費として計上します。

③残金(貸借差額)を現金とします。


Q.4-12従業員(Q.4-10とは別の者)が出張から戻り、出張旅費の領収書1,200円の提出を受けた。このうち1,000円は仮払金で処理していたが、不足分は給料に含めて支払うこととし、これを未払金として計上した。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
旅費交通費
費用の増加
1,200
仮払金
資産の減少
1,000
未払金
負債の増加
200

【ヒント】

①実際に使った金額1,200を借方に旅費交通費として計上します。

②精算時には、概算払いしたときに計上した仮払金1,000を取り崩すため、貸方にこれを記入します。

③不足分は指示にある通り未払金とします。


Q.4-13営業活動に利用する目的で電車およびバスの料金支払用ICカードに現金1,000円を入金し、領収書の発行を受けた。なお、入金時に全額費用に計上する方法を用いている。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
旅費交通費
費用の増加
1,000
現金
資産の減少
1,000

【ヒント】

①入金時に仮払金(資産)で処理する方法もありますが、本問では指示に従って入金額を全額旅費交通費(費用)とします。


Q.4-14本日、普通預金口座に700円の入金があったがその内容が不明である。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
普通預金
資産の増加
700
仮受金
負債の増加
700

【ヒント】

①入金の内容が不明で、どの勘定科目で処理すべきか分からない場合、この金額を一時的に仮受金(負債)で処理しておきます。


Q.4-15入金内容が不明であったQ.4-14の700円について、調査の結果、商品の注文を受けた際の手付金400円と得意先に対する掛代金の回収額300円であることが判明した。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
仮受金
負債の減少
700
前受金
負債の増加
400
売掛金
資産の減少
300

【ヒント】

仮受金の内容が判明したときは適切な科目へ振り替えるため、借方に記入してこれを減少させます。

②手付金を受け取ったときは前受金の増加なので、これを貸方に記入します。

③得意先に対する掛代金の回収は売掛金の減少なので、これを貸方に記入します。


Q.4-16商品800円を販売し、代金のうち500円は信販会社が発行している商品券で受け取り、残額は現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
受取商品券
資産の増加
500
売上
収益の増加
800
現金
資産の増加
300

【ヒント】

①商品を販売したので、貸方は売上800となります。

②信販会社などが発行した商品券で受け取った場合は受取商品券(資産)で処理します。

③残額(貸借差額)を現金とします。


Q.4-17手許に保有しているQ.4-16の商品券500円を精算し、同額を現金で受け取った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
現金
資産の増加
500
受取商品券
資産の減少
500

【ヒント】

①信販会社などが発行した商品券を精算したときは受取商品券を減少します。


Q.4-18従業員に給料の前払い100円を現金で行った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
従業員立替金
資産の増加
100
現金
資産の減少
100

【ヒント】

①従業員が負担すべき金額を当社が立て替えて支払った場合や給料の前払いなどをした場合は、従業員立替金(資産)で処理します。


Q.4-19給料日となり、給料総額2,000円のうち、源泉所得税300円、社会保険料200円、およびQ.4-18で前払いしていた100円を差し引き、普通預金口座から振り替えて支払った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
給料
費用の増加
2,000
従業員預り金
負債の増加
500
従業員立替金
資産の減少
100
普通預金
資産の減少
1,400

【ヒント】

①給料を支払ったときは、支給額の総額給料(費用)で処理します。

②源泉所得税と社会保険料の従業員負担分は従業員預り金(負債)で処理するので、これを貸方に記入します。なお、源泉所得税の預り分は「所得税預り金」、社会保険料の従業員負担分は「社会保険料預り金」で処理する場合もありますが、本問では選択肢より「従業員預り金」を使います。

③100円は給料の前払いをしたときに従業員立替金で処理しているため、これを貸方に記入して取り崩します。

④最後に、貸借の差額(すなわち支払額)を普通預金の減少とします。


Q.4-20Q.4-19で従業員の給料から源泉徴収していた所得税300円を現金で納付した。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
従業員預り金
負債の減少
300
現金
資産の減少
300

【ヒント】

①預かっていた源泉所得税を納付したときは従業員預り金(負債)を減少させるため、これを借方に記入します。


Q.4-21社会保険料400円を現金で納付した。このうち200円は従業員から預かっているものである。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
従業員預り金
負債の減少
200
現金
資産の減少
400
法定福利費
費用の増加
200

【ヒント】

①現金で支払ったので、貸方は現金400の減少とします。

②社会保険料(健康保険や厚生年金などの保険料)を納付したときは、従業員から預かっている分(従業員負担分)については従業員預り金(負債)200を減少させるため、これを借方に記入します。

③貸借の差額200(会社負担分)は法定福利費(費用)とします。


Q.4-22営業に使用する目的で、店舗を1か月あたり500円で賃借する契約を結んだ。この契約にあたり、敷金(家賃の2か月分)および不動産会社への仲介手数料(家賃の1か月分)を小切手を振り出して支払った。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
差入保証金
資産の増加
1,000
当座預金
資産の減少
1,500
支払手数料
費用の増加
500

【ヒント】

①敷金は差入保証金(資産)で処理するので、借方にこれを記入します。

②仲介手数料は支払手数料(費用)で処理するので、借方にこれを記入します。

③小切手を振り出して支払ったので、貸方は当座預金1,500(借方合計)の減少です。


Q.4-23店舗の賃貸借契約が終了し、敷金1,000円のうち、原状回復のために700円が使用され、残額300円が当座預金口座に振り込まれた。

借方科目金額貸方科目金額
借方金額貸方金額
修繕費
費用の増加
700
差入保証金
資産の減少
1,000
当座預金
資産の増加
300

【ヒント】

差入保証金が精算されたときはこれを減少するため、貸方に記入します。

②原状回復のために使用された金額は修繕費(費用)とするため、借方にこれを記入します。

③貸借差額(受取額)を当座預金とします。