現金過不足の問題3

問題

以下の【問1】および【問2】に答えなさい。

目標タイム 1分30秒

00:00

【問1】次の一連の取引について仕訳しなさい。

  1. 月末に現金の帳簿残高と実際有高を照合したところ、実際有高が¥3,800だけ超過していたので、これを現金過不足として処理した。
  2. 決算にあたり、1.の超過分のうち¥3,200は受取利息の記帳漏れであることが判明したが、残額については原因が判明しなかったため、雑損または雑益に振り替える。
借方金額貸方金額
1
2

【問2】次の取引について仕訳しなさい。

決算にあたり、現金の帳簿残高と実際有高を照合したところ、実際有高が¥4,700だけ不足していた。この原因を調査したところ、営業費の支払額¥33,000を¥30,000と誤って記入していたことが判明したが、残額については原因が判明しなかったため、雑損または雑益に振り替える。

借方金額貸方金額




解答

借方金額貸方金額
1現金 3,800現金過不足 3,800
2現金過不足 3,800受取利息3,200
雑益600

解説

1.の仕訳

①「実際有高が¥3,800だけ超過していた」ということは、帳簿の金額が¥3,800少ないということなので、実際の金額に修正するために「現金」を増やします。

借方金額貸方金額
現金3,800

②次に、その相手勘定を「現金過不足」とします。

借方金額貸方金額
現金3,800現金過不足3,800

2.の仕訳

①まず、貸方の現金過不足¥3,800をゼロにするため、借方にこれを記入します。

借方金額貸方金額
現金過不足3,800

現金過不足勘定は決算において、その全額が他の勘定へ振り替えられるため、残高はゼロとなります。

②次に、原因が判明したものを記入します。「¥3,200は受取利息の記帳漏れ」なので、受取利息¥3,200を追加で記入します。

借方金額貸方金額
現金過不足3,800受取利息3,200

③最後に、貸借の差額で雑損または雑益を計算します。本問では貸方に差額が出るので収益の「雑益」となります。

借方金額貸方金額
現金過不足3,800受取利息3,200
雑益600

なお、2.の仕訳は次のように分けることができます。本問の場合、原因判明時と決算時が同じタイミングなので、下の2つの仕訳を合算したものが2.の仕訳となります。

借方金額貸方金額
現金過不足3,200受取利息3,200
原因が判明した時の仕訳
借方金額貸方金額
現金過不足600雑益600
決算整理仕訳(原因不明分)

解答

借方金額貸方金額
営業費3,000現金4,700
雑損1,700

解説

①「実際有高が¥4,700だけ不足している」ということは帳簿の金額が¥4,700過剰であるということです。そこでまず、現金の帳簿残高を実際有高に修正するため、帳簿残高を¥4,700減らします。

借方金額貸方金額
現金4,700

②次に、原因が判明したものを記入します。「営業費の支払額¥33,000を¥30,000と誤って記入していた」ということは、営業費を¥3,000少なく記入していたということなので、これを追加で記入します。

借方金額貸方金額
営業費3,000現金4,700

③最後に、貸借の差額で雑損または雑益を計算します。本問では借方に差額が出るので費用の「雑損」となります。

借方金額貸方金額
営業費3,000現金4,700
雑損1,700

なお、次の3つに分けて考えることもできます。本問の場合、過不足判明時と原因判明時と決算時が同じタイミングなので、下の3つの仕訳を合算したものが答えの仕訳となります。

借方金額貸方金額
現金過不足4,700現金4,700
過不足が判明した時の仕訳
借方金額貸方金額
営業費3,000現金過不足3,000
原因が判明した時の仕訳
借方金額貸方金額
雑損1,700現金過不足1,700
決算整理仕訳(原因不明分)