商品売買の付随費用に関する問題

問題

以下の【問1】および【問2】に答えなさい。

目標タイム 2分

00:00

【問1】以下の取引について仕訳を答えなさい。

  1. 商品¥100,000を仕入れ、代金は掛けとした。その際、当社負担の引取運賃¥2,000を現金で支払った。
  2. 商品¥150,000を仕入れ、代金は掛けとした。その際、先方負担の引取運賃¥3,000(立替金勘定で処理)を小切手を振り出して支払った。
  3. 商品¥200,000を売り上げ、送料¥5,000を加えた合計額を掛けとした。また、同時に配送業者へ商品を引き渡し、送料¥5,000 は後日支払うこととした。
  4. 商品¥510,000を売り上げ、代金は掛けとした。また、同時に配送業者へ商品を引き渡し、送料¥10,000(当社負担)は小切手を振り出して支払った。
借方金額貸方金額
1
2
3
4

【問2】上記2.の取引について、立替金勘定を用いない方法によると仕訳はどうなるか。

借方金額貸方金額




解答

借方金額貸方金額
1仕入 102,000買掛金 100,000
現金2,000
2仕入 150,000買掛金150,000
立替金3,000当座預金3,000
3売掛金205,000売上205,000
発送費5,000未払金5,000
4 売掛金 510,000 売上 510,000
発送費 10,000 当座預金 10,000

解説

1.の取引

当社負担の引取運賃(仕入諸掛)は、「仕入」の金額に含めて処理します。

2.の取引

先方負担の仕入諸掛の処理方法としては、「立替金」(資産)で処理する方法と「買掛金」から控除する方法がありますが、本問では問題の指示により「立替金」で処理します。

3.の取引

売上の金額は相手から受け取る対価の額で計上します。したがって、相手から受け取る金額(送料を加えた¥205,000)を「売上」とし、配送業者へ支払った送料は「発送費」(費用)として別個に処理します。

注意

配送業者に対する送料の未払いは、仕入先に対するものではないため「買掛金」ではなく、「未払金」を使います。

4.の取引

相手から受け取る金額は¥510,000なので、これを「売上」の金額とします。また商品の発送にかかった費用は、これとは別に「発送費」として処理します。

注意

発送費を当社が負担する場合は送料を「売上」に含めません。

解答

借方金額貸方金額
仕入150,000買掛金147,000
当座預金3,000

解説

先方負担の仕入諸掛については、同じ相手に対して「立替金」の回収と「買掛金」の支払いをしていたのでは二度手間になるため、買掛金の金額から立替金を控除し、差額のみを支払うという方法が用いられることがあります。