【第3回】日商簿記3級 試験問題
第1問
下記の取引の仕訳を示しなさい。ただし、勘定科目はプルダウンの中から最も適当と思われるものを選び、選択すること。なお、商品売買取引は3分法によることとし、消費税については問題中に指示がある場合のみ考慮すること。
1 |
商品¥38,000を販売し、代金のうち¥20,000は信販会社が発行している共通商品券で受け取り、残額は現金で受け取った。
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2 |
得意先へ販売した商品¥49,500(うち消費税¥4,500)について、品違いのため返品を受けた。なお、この代金は売掛金から差し引くこととした。
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3 |
建物の改修工事を行い、¥530,000を小切手を振り出して支払った。このうち、¥360,000は耐用年数を延長させる改良のための支出であり、残りは定期的修繕のための支出である。
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4 |
取引銀行からの借り入れ¥1,000,000(年利率3.65%、借入期間60日、利息は返済時に支払う契約である)について、返済期日が到来したため、元利合計を当座預金口座から返済した。なお、利息は1年を365日とした日割り計算による。
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5 |
仕入先のA商店から商品¥200,000が到着した。商品代金から、注文時に現金で支払っている手付金(商品代金の20%)を差し引いた残額は月末に支払うこととした。また、商品の引取運賃¥1,000(当社負担)を運送会社に現金で支払った。
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6 |
出張中の従業員から普通預金の口座に¥130,000の入金があった。このうち、¥80,000については、得意先B商店から注文を受けた際に受領した手付金であることが判明しているが、残額についての詳細は不明であった。
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7 |
店頭における一日分の売上の仕訳を行うにあたり、集計結果は次のとおりであった。なお、合計額のうち¥45,320はクレジットカード、残りは現金による決済であった。消費税は税抜方式によって処理し、信販会社への手数料(販売代金の3%)は代金回収時に計上する。 ![]()
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8 |
社会保険料¥30,000を現金で納付した。このうち、¥15,000は従業員からすでに預かっている分である。
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9 |
営業のために利用するバス代の支払用ICカードから旅費交通費¥5,000を支払った。なお、当社ではチャージをした時に仮払金として処理し、使用時に適切な勘定に振り替える処理をしている。
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10 |
期首となり、未払利息¥20,000について再振替仕訳を行う。
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11 |
店舗の賃借契約終了にあたり、契約時に差し入れている敷金¥300,000から原状回復のための費用¥180,000が差し引かれた残額を現金で受け取った。
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12 |
すでに現金で受領している商品の売上¥40,000について、決算日までにこの商品が出荷されていなかったことが判明したが、売上取消の処理が未処理のままとなっていたため修正する。
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13 |
営業用の土地50㎡を、1㎡あたり¥50,000で購入し、不動産会社への仲介手数料¥300,000および売買契約書の収入印紙代¥20,000とともに小切手を振り出して支払った。なお、収入印紙代は費用として処理すること。
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14 |
従業員が出張から戻り、旅費の精算を行ったところ、概算額として現金で手渡していた¥30,000では足りず、従業員が立て替えた不足額の¥5,000は次の給料に含めて従業員へ支払うこととし、これを未払金として計上した。
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15 |
決算につき、当期純利益¥250,000を繰越利益剰余金へ振り替えた。
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第2問
(1)次の【資料】にもとづいて、下記の問に答えなさい。なお、当期の会計期間は×7年4月1日から×8年3月31日までの1年間である。また、減価償却費は月割計算で計上する。
【資料1】固定資産台帳
固定資産台帳
×8年3月31日
資産名 | 0001 ノートパソコン | 供用日 | ×5年12月1日 |
区分 | 備品 | 償却方法 | 定額法 |
数量 | 1台 | 耐用年数 | 6年 |
取得年月日 | ×5年11月20日 | 残存価額 | ゼロ |
年月日 | 摘要 | 取得原価 | 減価償却費 | 帳簿価額 |
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×5年11月20日 | 新規取得 | ¥144,000 | ¥144,000 | |
×5年12月1日 | 供用開始 | ¥144,000 | ||
×6年3月31日 | 減価償却 | ① | ( ? ) | |
×7年3月31日 | 減価償却 | ② | ( ? ) | |
×8年3月31日 | 減価償却 | ( ? ) | ③ |
【資料2】備品減価償却累計額勘定
備品減価償却累計額
×8.3/31 | 次期繰越 | ⑤ | ×7.4/1 | 前期繰越 | ④ |
×8.3/31 | ( ? ) | ( ? ) | |||
( ? ) | ( ? ) |
【問1】①~⑤に当てはまる適切な金額を答えなさい。
① | ¥ | |
② | ¥ | |
③ | ¥ | |
④ | ¥ | |
⑤ | ¥ |
【問2】×8年6月末日において、この備品を¥100,000で売却した。このとき生じる固定資産売却損益の金額を答えなさい。なお、()内に「損」か「益」のいずれかを選択すること。
円の | 固定資産売却( ) |
(2)当社では商品売買に関する取引について三分法によって記帳している。次の資料に基づいて、以下の問いに答えなさい。なお、同じ日付の取引は別個の取引ではなく、1つの取引を転記したものである。
【資料】6月中の商品売買取引に関する勘定記入
現金
1日 | 前月繰越 | 154,000 | 15日 | 仕入 | 25,000 |
20日 | 売上 | 32,000 | 25日 | (?) | ( ? ) |
30日 | (?) | ( ? ) | 30日 | 次月繰越 | 207,000 |
( ? ) | ( ? ) |
売掛金
1日 | 前月繰越 | 62,000 | 30日 | 現金 | 144,000 |
10日 | 売上 | 84,000 | 〃 | 次月繰越 | 68,000 |
20日 | 売上 | 66,000 | |||
212,000 | 212,000 |
買掛金
25日 | 現金 | 98,000 | 1日 | 前月繰越 | 43,000 |
30日 | 次月繰越 | 37,000 | 5日 | 仕入 | 55,000 |
15日 | 仕入 | 37,000 | |||
135,000 | 135,000 |
(問)次の各日付における商品売買取引に関する仕訳を示しなさい。ただし、勘定科目はプルダウンの中から最も適当と思われるものを選び、選択すること。
10日 |
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15日 |
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25日 |
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30日 |
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第3問
次の決算整理前残高試算表と決算整理事項等にもとづいて、決算整理後残高試算表を完成しなさい。なお、会計期間はx4年4月1日からx5年3月31日までの1年間である。
決算整理前残高試算表
借方 | 勘定科目 | 貸方 |
354,000 | 現金 | |
720,000 | 普通預金 | |
1,000,000 | 定期預金 | |
800,000 | 売掛金 | |
320,000 | 繰越商品 | |
25,000 | 貯蔵品 | |
300,000 | 貸付金 | |
300,000 | 備品 | |
買掛金 | 500,000 | |
借入金 | 100,000 | |
仮受金 | 20,000 | |
貸倒引当金 | 25,000 | |
備品減価償却累計額 | 150,000 | |
資本金 | 2,060,000 | |
繰越利益剰余金 | 380,000 | |
売上 | 3,500,000 | |
受取利息 | 15,000 | |
その他の収益 | 250,000 | |
2,200,000 | 仕入 | |
115,000 | 通信費 | |
9,000 | 支払利息 | |
857,000 | その他の費用 | |
7,000,000 | 7,000,000 |
[決算整理事項等]
- 現金の帳簿残高と実際有高を照合したところ、実際有高が¥7,000超過していた。この原因を調査したところ、受取利息¥5,000および支払利息¥1,000の記帳漏れであることが判明したが、残額については原因が判明しなかったため、雑損または雑益に振り替える。
- 前期に貸倒処理した売掛金¥100,000について、得意先の清算に伴い¥10,000の分配を受けたが、これを仮受金として処理していた。
- 売掛金の期末残高に対して1%の貸倒引当金を差額補充法により設定する。
- 期末商品棚卸高は以下で示す【商品有高帳】を参照すること。なお、当社では商品の払出単価の計算方法として先入先出法を採用している。
- 当期首に、備品の一部(取得原価¥120,000、期首減価償却累計額¥80,000)を売却した際に売却代金¥10,000を仮受金として処理していたため、これを修正する。
- 備品はすべて、耐用年数を6年、残存価額をゼロとする定額法によって減価償却を行う。
- 決算にあたり金庫を実査したところ、郵便切手が¥10,000分残っていた。当社では、これを購入したときに費用として処理している。なお、決算整理前残高試算表における貯蔵品はすべて前期の郵便切手の未使用額であるが、期首の再振替仕訳が未処理となっている。
- 定期預金は、当期の9月25日に1年満期(年利率3.65%)で預け入れたものである。経過日数188日分の利息を計上する。なお、利息は1年を365日とする日割計算によること。
決算整理後残高試算表
借方 | 勘定科目 | 貸方 |
現金 | ||
普通預金 | ||
定期預金 | ||
売掛金 | ||
繰越商品 | ||
貯蔵品 | ||
利息 | ||
貸付金 | ||
備品 | ||
買掛金 | ||
借入金 | ||
貸倒引当金 | ||
備品減価償却累計額 | ||
資本金 | 2,060,000 | |
繰越利益剰余金 | ||
売上 | ||
受取利息 | ||
貸倒引当金 | ||
雑 | ||
その他の収益 | 250,000 | |
仕入 | ||
通信費 | ||
減価償却費 | ||
支払利息 | ||
857,000 | その他の費用 | |
【商品有高帳】(3月の記帳)
