独学・通学・通信講座それぞれのメリットとデメリット、日商簿記試験ではどの学習形態が適しているのかなどを比較ていきたいと思います。
独学のメリット・デメリット
メリット
- 通学や通信講座に比べて費用がほとんどかからない。
- 空いている時間に自分のペースで勉強できる。
デメリット
- 非効率な勉強方法により、学習期間が長くなりがち。
- わからないところがあっても質問や相談ができない。
- モチベーションを保ちにくい。
独学は費用がほとんどかからず(市販のテキストや問題集を買うくらい)、自分の好きなときに勉強できるメリットがあります。しかしその一方で、勉強が非効率になってしまう場合があります。
ただ、日商簿記検定は受験者数が多いということもあって、関連書籍などが数多く出版されているので、それらを使えばほとんどの問題は解決できるでしょう。
日商簿記3級と2級については独学でも十分合格可能ですが、日商簿記1級となると話は別です。
絶対に独学では合格できないというわけではありませんが、通学・通信講座を利用した場合と市販のテキスト・問題集だけとでは情報量が圧倒的に違います。
ですので、日商簿記1級を受験される人は、やはり通学や通信講座を選んだほうが無難だと思います。
通学のメリット・デメリット
メリット
- 専門の講師に教えてもらうことで、短時間で効率よく勉強できる。
- 学習仲間ができたり、周りの雰囲気を味わえるのでモチベーションを保ちやすい。
- わからないところがあればすぐに質問できる。
デメリット
- 独学に比べて費用がかかる。
- 決まった時間に教室へ行かないといけないので、忙しい人は時間の都合がつきにくい。
通学の良いところは、やはり会計士や税理士など専門の講師による授業を生で聴けるという点でしょう。しかも、わからないところがあればすぐに質問して、その場で解決できます。
また、周りには同じ目標をもった仲間(ライバル)がいるので、それが自分のモチベーションにつながることもあります。さらに、決まった時間に教室に行かなければならないので、それが勉強のペースメーカーとして役立つという面があります
一方で、通学は授業料やテキスト代、交通費などの費用がかかるのが最大のデメリットです。また、授業の場所や時間が決まっているので、時間に余裕のない社会人などにとっては、なかなか選択しづらい学習形態ではないでしょうか。
通信講座のメリット・デメリット
メリット
- 自宅で好きな時間に自分のペースで勉強できる。
- 専門の教材などにより、独学よりも効率よく勉強できる。
- Web講座やDVD講座などでは何度も繰り返し視聴できる。
デメリット
- 独学に比べて費用がかかる。
- 基本的に一人での勉強になるのでモチベーションを保ちにくい。
- わからないところがあってもすぐには質問できない。
一言で通信講座と言っても、教材のみの講座やDVD講座、WEB講座などの形態がありますが、昨今では多くの家庭で通信・ネット環境が整備されており、また、スマートフォンやタブレットの普及によってWEB講座が主流となっています。
WEB講座は独学の「いつでも自分の好きな時間に自分のペースで学習できる」というメリットと通学の「専門の講師に教えてもらうことで、短期間で効率よく合格できる」というメリットの両方を享受できます。
管理人が考えるおすすめの学習形態
試験の難易度や個人の状況などがあるので、一概にどれが最も良いということはできませんが、参考までに管理人が考えるおすすめの学習形態を提案しておきますので、それぞれの長所と短所をよく把握して、自分に合った学習形態を選んでください。
通学 | 通信 | 独学 | |
---|---|---|---|
日商簿記3級 | △ | 〇 | ◎ |
日商簿記2級 | 〇 | ◎ | 〇 |
日商簿記1級 | ◎ | 〇 | △ |
◎:おすすめ 〇:条件次第で選んでもいい △:あまりお勧めできない
日商簿記3級独学でも短期間で十分に合格が可能なので、独学をおすすめします。
日商簿記2級独学でも十分に合格可能です。ただし、より短期間で効率的に合格を狙いたい人は通学や通信講座を選択してもよいでしょう。
日商簿記1級独学でも合格は不可能ではありませんが、非効率な勉強方法により勉強期間が長期間に及ぶおそれがある、モチベーションを保てず途中で挫折してしまうおそれがある、などの理由から通学や通信講座をおすすめします。