E-R 図を使用してデータモデリングを行う理由として、適切なものはどれか。
- ア. 業務上でのデータのやり取りを把握し、ワークフローを明らかにする。
- イ. 現行業務でのデータの流れを把握し、業務遂行上の問題点を明らかにする。
- ウ. 顧客や製品といった業務の管理対象間の関係を図示し、その業務上の意味を明らかにする。
- エ. データ項目を詳細に検討し、データベースの実装方法を明らかにする。
【答え】ウ
【解説】
E-R図(Entity-Relationship図)は、業務に登場する「モノ(エンティティ)」と、それらの「関係(リレーション)」を図式化するものです。業務で扱う「顧客」「注文」「商品」などのエンティティを特定し、それらが「1対多」「多対多」など、どのように関係しているかを明確にします。
各選択肢の解説
ア. 業務上でのデータのやり取りを把握し、ワークフローを明らかにする。
→ワークフローの可視化はBPMNやアクティビティ図などの目的
イ. 現行業務でのデータの流れを把握し、業務遂行上の問題点を明らかにする。
→データの流れと問題点把握はDFD(データフロー図)などの目的
ウ. 顧客や製品といった業務の管理対象間の関係を図示し、その業務上の意味を明らかにする。
→ ⭕ エンティティ同士の関係を図示するのはE-R図の正しい目的
エ. データ項目を詳細に検討し、データベースの実装方法を明らかにする。
→実装方法の検討は物理設計のフェーズであり、E-R図の主目的ではない。E-R図は実装より前の段階で、業務をデータの視点から正しく整理することが目的です。
以上より、正解はウ.となります。
