インダストリー4.0から顕著になった取組に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- ア. 顧客ごとに異なる個別仕様の製品の、多様な IT によるコスト低減と短納期での提供
- イ. 蒸気機関という動力を獲得したことによる、軽工業における、手作業による製品の生産から、工場制機械工業による生産への移行
- ウ. 製造工程のコンピュータ制御に基づく自動化による、大量生産品の更なる低コストでの製造
- エ. 動力の電力や石油への移行とともに、統計的手法を使った科学的生産管理による、同一規格の製品のベルトコンベア方式での大量生産
【答え】ア
【解説】
インダストリー4.0は、ドイツが提唱した第4次産業革命に対応する製造業の革新コンセプトです。IoT・AI・ビッグデータ・サイバーフィジカルシステム(CPS)などの先進的IT技術を活用して、柔軟かつ効率的な生産体制を実現することを目的としています。
各選択肢の解説
ア. 顧客ごとに異なる個別仕様の製品の、多様な IT によるコスト低減と短納期での提供
→ ⭕ インダストリー4.0の本質的な目標を表している記述です。「マスカスタマイゼーション(大量個別生産)」を、IoTやAIの力で効率的かつ短納期に実現するのが特徴です。
イ. 蒸気機関という動力を獲得したことによる、軽工業における、手作業による製品の生産から、工場制機械工業による生産への移行
→これは第1次産業革命(18世紀)に関する内容。
ウ. 製造工程のコンピュータ制御に基づく自動化による、大量生産品の更なる低コストでの製造
→これは第3次産業革命(20世紀後半)の特徴で、インダストリー4.0よりも前の段階。
エ. 動力の電力や石油への移行とともに、統計的手法を使った科学的生産管理による、同一規格の製品のベルトコンベア方式での大量生産
→これは第2次産業革命(20世紀初頭)に相当する内容。
以上より、正解はア.となります。

