IT サービスマネジメントにおけるインシデント管理の目的として、適切なものはどれか。
- ア. インシデントの原因を分析し、根本的な原因を解決することによって、インシデントの再発を防止する。
- イ. サービスに対する全ての変更を一元的に管理することによって、変更に伴う障害発生などのリスクを低減する。
- ウ. サービスを構成する全ての機器やソフトウェアに関する情報を最新、正確に維持管理する。
- エ. インシデントによって中断しているサービスを可能な限り迅速に回復する。
【答え】エ
【解説】
ITサービスマネジメント(ITSM)におけるインシデント管理の目的は、ITサービスの中断や低下を可能な限り迅速に回復し、ユーザへの影響を最小限に抑えることです。つまり、「原因究明」よりも「早期復旧」を優先します。
各選択肢の解説
ア. インシデントの原因を分析し、根本的な原因を解決することによって、インシデントの再発を防止する。
→これは問題管理の目的です。インシデント管理は「早期復旧」が優先であるため、そこまで踏み込みません。
イ. サービスに対する全ての変更を一元的に管理することによって、変更に伴う障害発生などのリスクを低減する。
→これは変更管理に該当します。変更によるリスク最小化が目的です。
ウ. サービスを構成する全ての機器やソフトウェアに関する情報を最新、正確に維持管理する。
→これは構成管理に該当します。資産の正確な把握・管理・情報提供が目的です。
エ. インシデントによって中断しているサービスを可能な限り迅速に回復する。
→ ⭕ これはインシデント管理に該当します。インシデント管理の目的は「できるだけ早く通常のサービス状態に戻すこと」です。
以上より、正解はエ.となります。

