内部統制において、不正防止を目的とした職務分掌に関する事例として、最も適切なものはどれか。
- ア. 申請者は自身の申請を承認できないようにする。
- イ. 申請部署と承認部署の役員を兼務させる。
- ウ. 一つの業務を複数の担当者が手分けして行う。
- エ. 一つの業務を複数の部署で分散して行う。
【答え】ア
【解説】
職務分掌とは、特定の業務において、一人の担当者に権限や処理を集中させないことで、不正やミスの発生・隠ぺいを防ぐ内部統制の仕組みです。
各選択肢の解説
ア. 申請者は自身の申請を承認できないようにする。
→申請と承認を同じ人物が行える場合、不正の温床になります。申請者が自分の申請を承認できないようにするのは典型的な職務分掌の考え方です。
→ ⭕ 不正防止の観点から適切です。
イ. 申請部署と承認部署の役員を兼務させる。
→申請部署と承認部署の役員を兼務させると、牽制機能が働かなくなり、不正のリスクが増します。
→職務分掌の趣旨に反します。
ウ. 一つの業務を複数の担当者が手分けして行う。
→職務分掌は、特定の業務において権限や責任が集中しないように役割を分けることであり、単に一つの業務を複数の担当者が分担して行うことではありません。
→職務分掌の事例とは言えません
エ. 一つの業務を複数の部署で分散して行う。
→複数部署に分散すること自体は内部統制に役立つこともありますが、責任の所在が不明確になるおそれがあります。
→不正防止の観点としては適切とは言えません
以上より、正解はア.となります。

