金融機関では、同一の顧客で複数の口座をもつ個人や法人について、氏名又は法人名,生年月日又は設立年月日,電話番号,住所又は所在地などを手掛かりに集約し、顧客ごとの預金の総額を正確に把握する作業が行われる。このように顧客がもつ複数の口座を、顧客ごとに取りまとめて一元管理する手続を表す用語として、最も適切なものはどれか。
- ア. アカウントアグリゲーション
- イ. キーマッピング
- ウ. 垂直統合
- エ. 名寄せ
【答え】エ
【解説】
各選択肢の解説
ア. アカウントアグリゲーション
→複数の金融機関の口座やクレジットカード、証券口座などを横断的に集約表示する仕組み。主に個人向けFinTechサービスなどで使われる概念であり、「同一金融機関内での統合」とは異なります。
イ. キーマッピング
→異なるシステム間で、データ項目(キー)を関連付けること(例:社員IDと顧客番号の対応関係を定義)。顧客情報の集約というより、データベース統合作業に近い概念です。
ウ. 垂直統合
→製造業やサービス業で、上流(原材料)から下流(販売)まで一貫して自社で行う経営戦略のことで、顧客情報管理とは関係ありません。
エ. 名寄せ
→ ⭕ 同一人物や同一法人が複数の情報(口座、登録データなど)をもっている場合、それらを氏名・住所・生年月日などを手掛かりに一人の顧客として識別・統合する作業。金融機関では、顧客の口座情報を「顧客単位」で正確に把握するために必要不可欠なプロセスです。
以上より、正解はエ.となります。
※「名寄せ」はシラバスに載っていない用語です。消去法で解答しましょう。