A 社では、1千万円を投資して営業支援システムを再構築することを検討している。現状の営業支援システムの運用費が5百万円/年,再構築後の営業支援システムの運用費が4百万円/年,再構築による新たな利益の増加が2百万円/年であるとき、この投資の回収期間は何年か。ここで、これら以外の効果、費用などは考慮しないものとし、計算結果は小数点以下第2位を四捨五入するものとする。
- ア. 2.5
- イ. 3.3
- ウ. 5.0
- エ. 10.0
【答え】イ
【解説】
この手法は「単純回収期間法」と呼ばれ、投資評価の基本手法のひとつです。デメリットとして、回収後の効果や時間価値(割引率)を考慮しない点がありますが、計算が簡便なため、初期判断としてはよく使われます。
与えられた情報の整理
まず、与えられた情報を整理してみます。
- 再構築にかかる投資額:1,000万円(1回)
- 現行システムの運用費:500万円/年
- 再構築後の運用費:400万円/年
- 新たな利益の増加:200万円/年
年間の実質的な改善効果(キャッシュフロー)
再構築によって改善される金額を求めます
運用費の削減効果 = 500万円 − 400万円 = 100万円
利益の増加 = 200万円
→ 年間で得られる効果の合計額:100万円 + 200万円 = 300万円/年
回収期間
回収期間は、投資額(1,000万円)を年間効果(300万円/年)で割ることで求めます。
1,000万円/300万円 = 3.333…
→小数第2位を四捨五入すると3.3年
以上より、正解はイ.となります。
※本問は自分で考えて解く応用的な問題なので、用語の丸暗記のみでは対応できません。