あるプロジェクトの作業間の関係と所要時間がアローダイアグラムで示されている。このアローダイアグラムのBからEの四つの結合点のうち、工程全体の完了時間に影響を与えることなく、その結合点から始まる全ての作業の開始を最も遅らせることができるものはどれか。ここで、各結合点から始まる作業はその結合点に至る作業が全て完了するまで開始できず、作業から次の作業への段取り時間は考えないものとする。

- ア. B
- イ. C
- ウ. D
- エ. E
【答え】イ
【解説】
各経路と所要時間
- 経路1:A → B → D → F
= 15 + 10 + 20 = 45時間 - 経路2:A → B → E → F
= 15 + 25 + 15 = 55時間 - 経路3:A → C → E → F
= 10 + 15 + 15 = 40時間 - 経路4:A → B → D → E → F
= 15 + 10 + 10 + 15 = 50時間
クリティカルパスは?
最長の経路(クリティカルパス)
= A → B → E → F(55時間)
→つまり、この経路上の作業が遅れるとプロジェクト全体が遅れる。
遅延可能性
クリティカルパスは最も余裕のない経路
→逆に言うと、クリティカルパス上にないノードは若干の遅延が許容される可能性がある。
→よって、候補となるのはCまたはD
各ノードの余裕時間は?
Cの余裕
A → C → E → F = 10 + 15 + 15 = 40時間
→ クリティカルパス(55時間)との差:15時間の余裕
Dの余裕
・パス1:A → B → D → F = 15 + 10 + 20 = 45時間
→ クリティカルパス(55時間)との差:10時間の余裕
・パス2:A → B → D → E → F:15 + 10 + 10 + 15 = 50時間
→ クリティカルパス(55時間)との差:5時間の余裕
最も遅らせられるのは?
Cから始まる経路は15時間の余裕あり
→最も遅らせることができる
以上より、正解はイ.となります。
