確認○×問題まとめ22(テクノロジ系10~ネットワーク~)

ネットワーク方式1

問22-1-1

WANとは、通信事業者のネットワークサービスなどを利用して、本社と支店のような地理的に離れた地点間を結ぶネットワークのことである。

答え:〇

記述の通りです。

WAN(Wide Area Network)は、都市・国・大陸をまたぐような大規模ネットワークで、複数のLANを接続するために利用されます。主に通信事業者が提供する公衆回線や専用通信回線を利用しますが、通信速度や安定性はLANより劣る場合があります。

問22-1-2

次の記述中、PCやサーバ、通信機器、プリンタなどの間で通信を行う事例のうち、WANを使う必要があるものは2つある。

  1. サーバルーム内で、PCとWebサーバを同一のハブに接続し、PCからWebサーバに会社紹介のWebページをアップロードする。
  2. 大学の構内LANのアクセスポイントにノートPCを接続し、同じ構内にあるWebサーバから講義資料をダウンロードする。
  3. 東京本社内のLANに接続されているファイルサーバに大阪支社のPCからアクセスし、ファイルをダウンロードする。

答え:×

WANは、複数のLANを接続するために利用されるネットワークなので、3.のみがWANを使う必要がある記述となります。なお、1.と2.はLANを使う事例です。LAN(Local Area Network)は、限られた範囲内(家、学校、オフィスなど)で使用されるネットワークです。

以上より、WANを使う必要があるものは3.の1つが正解です。

問22-1-3

無線LANで使用するESSIDは、無線のネットワークを識別する文字列である。

答え:〇

記述の通りです。

ESSIDとはWi-Fiネットワークを識別するための名前(ID)のことで、英数字を組み合わせた最大32文字の文字列です。

問22-1-4

無線LANルーターやアクセスポイントを使わずに、Wi-Fi対応機器同士が直接通信できる技術をメッシュWi-Fiという。

答え:×

設問の文章はWi-Fi Directの説明となります。

メッシュWi-Fiとは、複数のWi-Fiルーターを使って、家全体やオフィス全体に均一な電波を張り巡らせる仕組みです。従来の中継器(リピーター)よりも安定して広い範囲をカバーできるのが特徴です。

問22-1-5

無線LANで利用されている周波数帯の2.4GHz帯は、5GHz帯と比べると障害物に強く電波が届きやすい。

答え:〇

記述の通りです。

2.4GHz帯は障害物に強い(電波が遠くまで届く)という長所がありますが、電子レンジなどの家電が出す電波と混線する(電波干渉を起こす)という欠点があります。逆に、5GHz帯は家電製品の電波干渉は受けませんが、障害物に弱いという特徴があります。

問22-1-6

VPNとは、物理的なネットワーク構成に関係なく、論理的にLANを分割する技術である。

答え:×

設問の文章はVLAN(Virtual LAN:仮想LAN)の説明となります。スイッチ(宛先を判断して通信を行う機器)を使って、同じ物理ネットワーク内でも、別々のネットワークとして扱うことができます。

VPN(Virtual Private Network:仮想プライベートネットワーク)は、インターネットなどの公衆ネットワークを通じて、安全にプライベートネットワークを構築する技術です。暗号化などのセキュリティ技術を用いることで、あたかもインターネットで用いる公衆回線を専用回線であるかのように利用できます。

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ネットワーク方式2

問22-2-1

ネットワークを構成する機器であるルータがもつルーティング機能では、異なるネットワークを相互接続し、最適な経路を選んでパケットの中継を行う。

答え:〇

記述の通りです。

ルーターは、異なるネットワーク同士(例:社内LANとインターネットなど)を接続する役割を持ち、IPアドレスを使って通信経路を決定するルーティングという機能などを有します。

問22-2-2

オフィスや家庭内のネットワークからインターネットなどの他のネットワークへアクセスするときに、他のネットワークヘの出入り口の役割を果たす機器は「ハブ」である。

答え:×

設問の記述はデフォルトゲートウェイ(ルーター)の説明です。ハブは、ネットワーク内の複数の機器を接続し、データを中継する役割を持つ機器です。

問22-2-3

プロキシサーバは、内部ネットワーク内のPCに代わってインターネットに接続する役割を持つ。

答え:〇

記述の通りです。

プロキシサーバは、ネットワーク通信においてクライアント(利用者)とサーバ(目的地)との間に入って通信を中継する仲介役のサーバです。

問22-2-4

IoTシステムにおけるエッジコンピューティングとは、IoTデバイスの増加によるIoTサーバの負荷を軽減するために、IoTデバイスに近いところで可能な限りのデータ処理を行う仕組みである。

答え:〇

記述の通りです。

エッジコンピューティングとは、データ処理をクラウドではなく、IoTデバイスやネットワークの近く(=エッジ)で行う分散型コンピューティングのアプローチです。

問22-2-5

IoT機器からのデータ収集などを行う際の通信に用いられる、数十kmまでの範囲で無線通信が可能な広域性と省電力性を備えるものはBLEである。

答え:×

設問の文章はLPWAの説明となります。LPWA(Low Power Wide Area)とは、低消費電力で長距離通信が可能な無線通信技術の総称です。数年単位のバッテリー駆動が可能で、通信距離は数km~数十kmにも及びます。ただし、通信速度が遅く高速通信(画像、動画など)には不向きです。

なお、BLE(Bluetooth Low Energy)は、Bluetoothの一種であり、非常に低消費電力で近距離通信を行うことを目的とした無線通信技術です。正式にはBluetooth 4.0以降で導入され、IoTデバイス向けに設計されています。数か月〜数年単位で電池駆動が可能(ボタン電池でも動作可能)であり、通信距離は数メートル〜100m程度です。

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通信プロトコル

問22-3-1

トランスポート層のプロトコルであり、信頼性よりもリアルタイム性が重視される場合に用いられるものはTCPである。

答え:×

設問の文章はUDPの説明となります。

TCP(Transmission Control Protocol)とUDP(User Datagram Protocol)は、どちらもIPと組み合わせて使われるトランスポート層の通信プロトコルです。どちらも目的はアプリケーション間でデータを送受信することですが、信頼性・速度・用途などが異なります。

信頼性重視のTCP、速度重視のUDPと覚えてください。

問22-3-2

PCがネットワークに接続されたときにIPアドレスを自動的に取得するために使用されるプロトコルはDHCPである。

答え:〇

記述の通りです。

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、コンピュータやスマートフォンなどの機器が、ネットワークに自動で接続するための情報(IPアドレスなど)を取得するプロトコルです。手動で設定する手間を省き、IPアドレスの重複も防げます。

問22-3-3

NTPの利用によって実現できることは、PCやサーバなどの時刻合わせである。

答え:〇

記述の通りです。NTP(Network Time Protocol)は、インターネットやネットワーク上で正確な時刻をコンピュータ同士で同期させるための通信プロトコルです。インターネット上のNTPサーバから正確な時間情報を取得し、PCやサーバの時刻を調整します。

問22-3-4

メールサーバから電子メールを受信するためのプロトコルの一つであり、次の特徴をもつものはPOPである。

① メール情報をPC内のメールボックスに取り込んで管理する必要がなく、メールサーバ上に複数のフォルダで構成されたメールボックスを作成してメール情報を管理できる。

② PCやスマートフォンなど使用する端末が違っても、同一のメールボックスのメール情報を参照、管理できる。

答え:×

正しくは、IMAPです。IMAP(Internet Message Access Protocol)は電子メールの受信に利用される通信プロトコルですが、メールをサーバからダウンロードして保存するPOPと異なり、IMAPはメールをサーバ上で閲覧・管理する方式です。オンラインでの使用が前提ですが、複数の端末で同期して使えます。

問22-3-5

PC1のメールクライアントからPC2のメールクライアントの利用者宛ての電子メールを送信するとき、①~③で使われているプロトコルの適切な組合せは、①SMTP、②SMTP、③POP3、である。

答え:〇

記述の通りです。

SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)は、ユーザーがメールを送信するために使うプロトコルで、メールサーバ間のメール転送にも使用されます。

また、POP3(Post Office Protocol version 3)は電子メールの受信に利用される通信プロトコル(ダウンロード方式)です。

問22-3-6

TCP/IPネットワークで用いられるプロトコルであるFTPは、ファイルをPC間で転送する役割を持つ。

答え:〇

記述の通りです。FTP(File Transfer Protocol)は、ネットワーク越しにファイルを送受信するための通信プロトコルです。Webサーバへのファイルのアップロードや、大容量データのダウンロードなどによく使われます。

問22-3-7

TCP/IPにおけるポート番号によって識別されるものは、コンピュータ上で動作している通信アプリケーションである。

答え:〇

記述の通りです。ポート番号とは、コンピュータのネットワーク通信において、アプリケーション(サービス)を識別するための番号です。IPアドレスがコンピュータ(機器)自体を識別する番号であるのに対して、ポート番号はそのコンピュータ内の「どのアプリ・サービス」に通信するかを示す番号です。

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ネットワーク応用1

問22-4-1

①~④のうち、PCに設定するIPv4のIPアドレスの表記の例として、適切なものは③である。

① 00.00.11.aa.bb.cc
② 050-1234-5678
③ 10.123.45.67
④ http://www.example.co.jp/

答え:〇

記述の通りです。

①MACアドレスの表記例です。MACアドレスは通常、6バイト(48ビット)で構成され、各バイトを16進数で表記します。

②電話番号(IP電話)の表記例です。

③IPv4のIPアドレスの表記例です。「8ビット.8ビット.8ビット.8ビット」の32ビットの数値で表記されます。

④URLの表記例です。

問22-4-2

膨大な数のIoTデバイスをインターネットに接続するために大量のIPアドレスが必要となり、IPアドレスの長さが128ビットで構成されているインターネットプロトコルを使用することにした。このプロトコルはIPv4である。

答え:×

IPv4は「8ビット.8ビット.8ビット.8ビット」の32ビットの数値で表され、約43億個のアドレスが作れます。IPアドレスの長さが128ビットで構成されているインターネットプロトコルはIPv6です。

問22-4-3

DNSは、IPネットワークに接続しようとするコンピュータに、IPアドレスなどを自動的に割り当てるプロトコルである。

答え:×

設問の文章はDHCPの説明です。DNS(Domain Name System)は、ドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組みです。

問22-4-4

インターネットで使用されているドメイン名とは、通信を行うアプリケーションを識別するための名前である。

答え:×

設問の文章はポート番号の説明です。

ドメイン名とは、コンピュータやネットワークなどを識別するための名前です。アルファベットだけでなく漢字やひらがなも使うことができ、URLや電子メールアドレスなどに利用されます。

問22-4-5

NATに関する次の記述中の a、b に入れる字句の適切な組合せは、aが「ホスト名」、bが「MACアドレス」である。

NATは、職場や家庭のLANをインターネットへ接続するときによく利用され、( a )と( b )を相互に変換する。

答え:×

NAT(Network Address Translation)とは、プライベートIPアドレスグローバルIPアドレスを相互に変換する技術です。

問22-4-6

サブネットマスクは、IPアドレスのネットワークアドレス部とホストアドレス部の境界を示すのに用いられる。

答え:〇

記述の通りです。ネットマスク(サブネットマスク)は、IPアドレスの「ネットワーク部分」と「ホスト部分」を分ける境界線の役割を持ちます。

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ネットワーク応用2

問22-5-1

次の電子メールに関する記述のうち、適切なものは2つある。

  1. 電子メールのプロトコルには、受信にSMTP、送信にPOP3が使われる。
  2. メーリングリストによる電子メールを受信すると、その宛先には全ての登録メンバーのメールアドレスが記述されている。
  3. メールアドレスの「@」の左側部分に記述されているドメイン名に基づいて、電子メールが転送される。
  4. メール転送サービスを利用すると、自分名義の複数のメールアドレス宛に届いた電子メールを一つのメールボックスに保存することができる。

答え:×

  1. 誤り。電子メールのプロトコルには、送信にSMTP、受信にPOP3が使われます。
  2. 誤り。メーリングリストから届いたメールの宛先に、すべての登録メンバーのメールアドレスが記述されるとは限らず、通常は記載されません。
  3. 誤り。メールアドレスの「@」の右側にあるドメイン名に基づいて、電子メールは転送されます。例えば、user@example.comというメールアドレスでは「example.com」がドメイン名になります。
  4. 正しい。メール転送サービスを利用することで、自分の複数のメールアドレスに届いたメールを、一つの共通のメールアドレスに自動で転送し、1つのメールボックスに集約できます。

以上より、正しい記述は4.の1つとなります。

問22-5-2

Aさんが、Pさん、Qさん及びRさんの3人に電子メールを送信した。Toの欄にはPさんのメールアドレスを、Ccの欄にはQさんのメールアドレスを、Bccの欄にはRさんのメールアドレスをそれぞれ指定した。このとき、Qさんは、同じ内容のメールがPさんにも送信されていることを知ることができる。

答え:〇

記述の通りです。

Pさん:Qさんにも同じ内容のメールが送信されていることを知ることができますが、Rさんのことは見えません。

Qさん:Pさんにも同じ内容のメールが送信されていることを知ることができますが、Rさんのことは見えません。

Rさん:PさんとQさんにも同じ内容のメールが送信されていることを知ることができます。

問22-5-3

Aさんが、Pさん、Qさん及びRさんの3人に電子メールを送信した。Toの欄にはPさんのメールアドレスを、Ccの欄にはQさんのメールアドレスを、Bccの欄にはRさんのメールアドレスをそれぞれ指定した。電子メールを受け取ったPさん、Qさん及びRさんのうち、同じ内容の電子メールがPさん、Qさん及びRさんの3人に送られていることを知ることができる人は、この3人のうち、Rさんのみである。

答え:〇

記述の通りです。

Pさん:Qさんにも同じ内容のメールが送信されていることを知ることができますが、Rさんのことは見えません。

Qさん:Pさんにも同じ内容のメールが送信されていることを知ることができますが、Rさんのことは見えません。

Rさん:PさんとQさんにも同じ内容のメールが送信されていることを知ることができます。

問22-5-4

RSSとは、Webサイトが、Webブラウザを通じて訪問者のPCにデータを書き込んで保存する仕組み又は保存されるデータのことである。

答え:×

設問の文章はCookie(クッキー)の説明です。これにより、ウェブサイトはユーザーの情報や履歴を覚えて、次回以降のアクセス時により便利なサービスを提供できるようになります。

なお、RSS(Really Simple SyndicationまたはRich Site Summary)は、Webページの見出しやリンク、要約などを記述するフォーマットで、ウェブサイトの更新情報を自動的に取得して配信するための技術です。ユーザーはRSSを使って、Webサイトに訪問することなく、複数のウェブサイトの新しいコンテンツを一元的に確認できるようになります。

問22-5-5

オンラインストレージに関する次の記述のうち、適切なものは2つある。

  1. インターネットに接続していれば、PCからだけでなく、スマートフォンやタブレットからでも利用可能である。
  2. 制限された容量と機能の範囲内で、無料で利用できるサービスがある。
  3. 登録された複数の利用者が同じファイルを共有して、編集できるサービスがある。
  4. 利用者のPCやタブレットに内蔵された補助記憶装置の容量を増やせば、オンラインストレージの容量も自動的に増える。

答え:×

オンラインストレージとは、インターネットを通じてデータをクラウド上に保存し、どこからでもアクセスできるサービスのことです。

物理的なハードディスクやUSBメモリなどに依存せず、インターネット経由でファイルを管理するため、利用者のPCやタブレットに内蔵された補助記憶装置の容量を増やしたからといって、オンラインストレージの容量が自動的に増えるわけではありません。

よって、4.の記述のみ不適切となります。1.~3.の記述は適切です。

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ネットワーク応用3

問22-6-1

FTTHとは、アナログの電話線を用いて高速のディジタル通信を実現する技術である。

答え:×

設問の文章はADSLの説明です。FTTHは、光ファイバを使った家庭向けの通信サービスの形態です。

問22-6-2

移動体通信サービスのインフラを他社から借りて、自社ブランドのスマートフォンやSIMカードによる移動体通信サービスを提供する事業者をMNPと呼ぶ。

答え:×

設問の文章はMVNOの説明です。仮想移動体通信事業者MVNO:Mobile Virtual Network Operator)とは、自社で通信インフラ(基地局や通信網)を持たず、他社(主に大手キャリア)の通信回線を借りて、独自のサービスや料金プランを提供する通信事業者のことです。

なお、MNP(Mobile Number Portability)とは、現在使っている携帯電話の番号を変えずに他の携帯電話会社(キャリア)に乗り換えることができる制度です。

問22-6-3

スマートフォンなどで、相互に同じアプリケーションを用いて、インターネットを介した音声通話を行うときに利用される技術はVoIPである。

答え:〇

記述の通りです。VoIP(Voice over Internet Protocol)は音声をデジタル信号に変換する技術で、IP電話などに使われています。

問22-6-4

SIMカードとは、携帯電話機などに差し込んで使用する、電話番号や契約者IDなどが記録されたICカードである。

答え:〇

記述の通りです。SIMカードは、ユーザーの契約情報や電話番号、ネットワーク認証情報を記録する役割を持っています。

問22-6-5

テザリング機能をもつスマートフォンでは、スマートフォンをルータとして利用できるので、別途ルータを用意する必要はない。

答え:〇

記述の通りです。スマートフォンやモバイルルーターの通信回線を使って、他の端末(パソコンやタブレットなど)をインターネットに接続する機能をテザリングといいます。スマホがWi-Fiアクセスポイントになることで、ノートPCやタブレットでもネット接続を可能にします。

問22-6-6

複数の異なる周波数帯の電波を束ねることによって、無線通信の高速化や安定化を図る手法をハンドオーバーと呼ぶ。

答え:×

設問の文章はキャリアアグリゲーションの説明です。

なお、ハンドオーバーとは、移動体通信(モバイル通信)において、移動中のユーザーが通信を途切れさせずに、現在接続している基地局から別の基地局に通信を自動的に切り替える技術のことです。この技術により、通話中でも移動しながら途切れず話せたり、車や電車など高速移動でも通信が可能になります。

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