マルチメディア技術
動画のデータが全てダウンロードされるのを待たず、一部を読み込んだ段階で再生が始まる技術をストリーミングという。
(出典:平成27年度春期分 問76一部改変)
答え:〇
正しい記述です。
近年では通信の高速化やインターネット技術の発展によって、すべてのダウンロードが完了するのを待たずに、一部をダウンロードした段階から順次再生を開始するストリーミングという技術が普及することにより、動画(YouTube動画、埋め込みムービー、ライブ配信など)や音声(BGM、音声ナビなど)を取り入れたWebコンテンツが中心になってきています。
DVD-RやSDカードなどに採用され、ディジタルコンテンツを記録メディアに一度だけ複製することを許容する著作権保護技術をPCMという。
(出典:平成30年度春期分 問84一部改変)
答え:×
設問の文章はCPRMの説明となります。CPRMは主にDVDやSDカードなどの記録メディアに保存されたデジタルコンテンツをコピー・再生制限するための著作権保護技術で、録画番組などの「1回だけ録画可能」なコンテンツに使われたり、CPRM対応の機器でしか再生・コピーできないなどの特徴があります。
なお、PCM(Pulse Code Modulation:パルス符号変調)は、アナログ信号(たとえば音声)をデジタル信号に変換するための基本的な方法です。音声や音楽などの連続的なアナログ信号をコンピュータやデジタル通信で扱えるようにするために使われます。
出現頻度の高いデータに短いビット列、低いデータに長いビット列を割り当てるデータ圧縮の方法をランレングス法という。
答え:×
設問の文章はハフマン法の説明となります。
ランレングス法は、連続する同じデータを1つの値とその繰り返し回数で表す方法で、単純な画像(FAX、白黒画像など)や同じ文字の繰り返しが多いデータに効果的です。
MIDIは、シンセサイザーなどの電子楽器とPCを接続して演奏情報をやり取りするための規格である。
(出典:平成24年度春期分 問64一部改変)
答え:〇
正しい記述です。MIDI(Musical Instrument Digital Interface)とは、音声そのものではなく、音楽の演奏情報(どの音を、どの楽器で、どのタイミングで鳴らすか)をデジタルで記録・伝達するための規格です。MIDIはあくまで演奏データなので、再生する環境(ソフト音源、シンセサイザー)によって同じファイルでも全く違う音に聞こえることがあります。
JPEGは、イラストなどに使われている、最大表示色が256色である静止画圧縮のファイル形式である。
(出典:平成30年度秋期分 問86一部改変)
答え:×
設問の文章はGIFの説明となります。
JPEGは、約1677万色(24ビットカラー)の表現が可能な静止画像のファイル形式です。圧縮率を調整できるため、サイズを小さくできます。写真やWebなどで広く使われています。
拡張子「avi」が付くファイルが扱う対象は動画である。
(出典:平成28年度春期分 問97一部改変)
答え:〇
正しい記述です。AVIは、Microsoftが開発した動画ファイル形式の一つで、映像と音声のデータを同時に格納できるコンテナフォーマットです。
300 x 600ドットで構成され、1画素の情報を記録するのに24ビットを使用する画像データがある。これを150 x 300ドットで構成され、1画索の情報を記録するのに8ビットを使用する画像データに変換した。このとき、必要な記憶容量は1/12倍になる。
(出典:平成28年度秋期分 問78一部改変)
答え:〇
【元の画像データ】
解像度が「300 x 600ドット」の画面では、総画素数が180,000画素(=縦300 x 横600)となります。また、1画素あたりの情報量が24ビットなので、元の画像データは
180,000画素 x 24ビット=4,320,000ビット
となります。
【変換後の画像データ】
解像度が「150 x 300ドット」の画面では、総画素数が45,000画素(=縦150 x 横300)となります。また、1画素あたりの情報量が8ビットなので、元の画像データは
45,000画素 x 8ビット=360,000ビット
となります。
以上より、元の画像データと変換後の画像データの比は
変換後の画像データ360,000ビット/元の画像データ4,320,000ビット
=1/12
となります。
マルチメディア応用
ディスプレイ画面の表示では、赤・緑・青の3色を基に、加法混色によって様々な色を作り出している。赤色と緑色と青色を均等に合わせると白色になる。
(出典:平成26年度春期分 問80一部改変)
答え:〇
正しい記述です。光の3原色(RGB)は、赤(Red)緑(Green)青(Blue)の3色を組み合わせる色表現です。最も基本的な色空間で、ディスプレイやモニターで使用されます。光を重ねることで明るさが増し最終的に白になるため加法混色と呼ばれます。
プリンターなどの印刷において表示される色について、シアンとマゼンタとイエローを減法混色によって混ぜ合わせると、理論上は青色になる。
(出典:平成26年度秋期分 問73一部改変)
答え:×
シアンとマゼンタとイエローを減法混色によって混ぜ合わせると、理論上は黒色になります。
色の3原色(CMY)は、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)の組み合わせによる色表現で、印刷用に使用されます。なお、3色全てを掛け合わせると理論上は黒になりますが、印刷時には黒(Key tone )インクを用いることも多いためCMYKと呼ぶこともあります。色を重ねるほど暗くなるため減法混色と呼ばれます。
ペイント系ソフトウェアで用いられ、グラフィックスをピクセルと呼ばれる点の集まりとして扱う方法であるラスターグラフィックスでは、拡大しても図形の縁などにジャギー(ギザギザ)が生じない。
(出典:平成25年度秋期分 問61一部改変)
答え:×
ペイント系(ラスター形式)ソフトウェアは、画像をピクセルの集合(ラスター形式)として扱うタイプのソフトウェアで、色の種類や明るさがピクセルごとに調節できますが、画像の拡大・縮小によって劣化が生じます。
拡大・縮小しても劣化しないのはドロー系(ベクター形式)ソフトウェアです。
実際の環境を捉えているカメラ映像などに、コンピュータが作り出す情報を重ね合わせて表示する技術をプロジェクションマッピングという。
(出典:平成28年度春期分 問100一部改変)
答え:×
設問は拡張現実(AR)に関する記述です。なお、プロジェクションマッピングとは建物や物体などの立体物に、コンピュータグラフィックスを用いた映像などを投影し、様々な視覚効果を出す技術です。
ユーザーが自分の分身となるアバターを使って他人と交流したり、経済活動、仕事、娯楽などを行えるインターネット上に構築された仮想空間や仮想世界のことをシミュレーションという。
答え:×
設問はメタバースに関する記述です。なお、シミュレーションとは現実世界の現象や仕組みを模倣し、仮想的に再現して観察・分析・予測する手法です。