確認○×問題まとめ6

ITパスポート講座のストラテジ系6(システム戦略)の確認○×問題だけを集めました。

情報システム戦略と戦略目標

問6-1-1

情報システム戦略の内容を踏まえて経営戦略が策定される。

答え:×

経営戦略と情報システム戦略の関係性が逆になっています。正しくは、「経営戦略の内容を踏まえて情報システム戦略が策定される」となります。

問6-1-2

4つの検討事項、「開発期間の短縮方法の検討」、「経営戦略との整合性」、「コストの削減方法の検討」、「最新技術の導入計画」のうち、情報システム戦略の立案に当たって必ず考慮すべき事項は「コストの削減方法の検討」である。

答え:×

設問の4つの検討事項のうち、必ず考慮すべき事項は「経営戦略との整合性」です。他の3つは立案される情報システム戦略によっては考慮しないケースも考えられます。

問6-1-3

経営戦略に基づいて策定される情報システム戦略の責任者は、システム開発プロジェクトマネージャである。

答え:×

情報システム戦略の責任者はCIO(最高情報責任者)です。一部門の責任者や担当者、プロジェクトマネージャなどではありません。

問6-1-4

企業内の様々なシステムに蓄積されている定型又は非定型なデータを、一元的に検索するための仕組みをエンタープライズサーチという。

答え:〇

エンタープライズサーチは、ファイルサーバやデータベースサーバなどで管理されているデータを横断的に検索するためのしくみのことです。組織内に点在しているファイルやデータといった企業の情報を企業内検索エンジンで一元的に検索できます。

問6-1-5

業務と情報システムを最適にすることを目的に、例えばビジネス、データ、アプリケーション及び技術の四つの階層において、まず現状を把握し、目標とする理想像を設定する。次に現状と理想との乖離を明確にし、目標とする理想像に向けた改善活動を移行計画として定義する。このような最適化の手法をEA(Enterprise Architecture)という。

答え:〇

EA(Enterprise Architecture)は、原状の業務と情報システムの全体像を可視化し(As-Isモデル)、将来のあるべき姿(To-Beモデル)を設定して、全体最適化を行うためのフレームワークです。

問6-1-6

顧客とのつながりを主目的として構築され、利用者(顧客)の満足度が重要視されるシステムはSoRである。

答え:×

顧客とのつながりを主目的として構築され、利用者(顧客)の満足度が重要視されるシステムはSoEです。なお、SoRとは記録を主目的として構築されるシステムです。SoRは運用者(システムを扱う従業員)の満足度を重要視します。

業務プロセス

問6-2-1

DFDにおいて、データフローや処理(機能)以外に記述されるものは、「データの処理に要する時間」「データの蓄積場所」「データの発生源や出力先」である。

答え:×

DFD(Data Flow Diagram)は、業務を構成する処理とその間で受け渡されるデータの流れを示した図で、ファイル(データストア)、データフロー、プロセス(処理)、外部(データ源泉)という4つの要素を用いて図を表します。

したがって、データフローと処理(機能)以外に記述されるものは、「データの蓄積場所(データストア)」と「データの発生源や出力先(外部)」となります。「データの処理に要する時間」はDFDにおいては記述されません。

問6-2-2

図のDFDで示された業務Aでは、出荷の指示を行うとともに、製品関連のデータストアから、注文のあった製品の価格情報を得て、顧客の注文ごとの売上の集計などを行う。

答え:〇

まず、出荷部へ出荷指示に関するデータが流れていることから、業務Aでは出荷の指示を行っていることがわかります。また、管理部へ売上報告に関するデータが流れていますが、売上金額は「販売個数×単価」で算定されるため、データストア(ファイル)から製品単価に関するデータをもってきていることがわかります。

よって、業務Aでは出荷の指示と売上の集計などを行っていることになります。

問6-2-3

業務の手順を改めて見直し、抜本的に再設計する考え方をBPMという。

答え:×

設問はBPRの説明です。BPR(Business Process Re-engineering)は、既存業務の手順を見直し、業務の流れを抜本的に再設計し、業務の効率化やコスト削減を目指す考え方です。

なお、BPM(Business Process Management)は、実際に業務を実行し、その改善や再構築を繰り返し行いながら業務改善を行っていく業務管理手法です。PDCAサイクル(計画→実行→監視→改善)を回しながら、継続的に改善活動を行います

問6-2-4

業務の実行結果などから業務プロセス自体を見直し、継続的な改善を図るという考えに基づいた業務改善手法をBPRという。

答え:×

設問はBPMの説明です。BPRが臨時的・随時的な抜本的改革であるのに対して、BPMは経常的・継続的な改善活動であるという違いがあります。

問6-2-5

社内の決裁申請手続の迅速化と省力化を狙いとして導入するシステムをワークフローシステムという。

答え:〇

ワークフローシステムは、稟議・報告書・届出申請の承認手続きを電子化して、スピード向上、業務効率化、内部統制強化を図る機能です。

問6-2-6

ロボットが、工場の製造現場で組立てなどの定型的な作業を人間の代わりに自動で行う。これはRPA(Robotic Process Automation)の事例である。

答え:×

RPA(Robotic Process Automation)は、人間が行ってきた定型的な事務作業を、ソフトウェアで実現したロボットに代替させることによって、自動化や効率化を図る技術です。

したがって、非定型的な作業を行うソフトウェアやハードウェアとしてのロボットはRPAの対象ではありません。

問6-2-7

会社から貸与されたスマートフォンを業務で使用する。これはBYODの事例である。

答え:×

BYOD(Bring Your Own Device)とは、従業員が個人保有の情報端末を職場に持ち込み、自社のネットワークに接続するなどして、業務に利用できるようにすることです。

したがって、会社から貸与されたスマートフォンを業務で使用したり、私物のスマートフォンを業務中に私的に使用したりすることはBYODではありません。

ソリューションビジネス

問6-3-1

自然災害などによるシステム障害に備えるため、自社のコンピュータセンターとは別の地域に自社のバックアップサーバーを設置したい。このとき利用する外部業者のサービスは、ハウジングが適している。

答え:〇

ハウジングサービスは、依頼元の企業が用意したサーバーを専門業者が預かり、ネットワークやセキュリティが整った環境を貸し出すサービスです。遠隔地に自社のバックアップサーバーを設置したい場合などには適しています。

問6-3-2

業務用ソフトウェアを、インターネットを経由して利用可能とするサービスをオンプレミスという。

答え:×

設問はASP(もしくはSaaS)の説明です。なお、オンプレミスとは、企業が管理している施設内に、サーバーなどの機器を設置して情報システムを運用することをいいます。

問6-3-3

業務で利用されるIT関連サービスに関して、表のbに該当するのは2.の記述である。

  1. 自社のサーバーや通信機器を専門業者の施設内に預けて使用する。
  2. 専門業者の通信設備やサーバーの一部を利用者が利用できる。
  3. ソフトウェアの必要な機能だけを必要時に、利用者がネットワーク経由で利用できる。
abc
ホスティングハウジングSaaS

答え:×

正しくは次のようになります。

1.の記述:ハウジング

2.の記述:ホスティング

3.の記述:SaaS

よって、b(ハウジング)に該当するのは1.の記述です。

問6-3-4

ある情報システムの構築において、ビジネスプロセス上の独立した業務機能という視点で部品化して情報システムを構築しておく。そして、将来の変更や他の情報システムの開発に、それらの部品を容易に利用できる仕組みを作り上げたい。この方法に適合する考え方をSOAという。

答え:〇

SOA(Service Oriented Architecture)は、機能ごとに独立したソフトウェアを組み合わせてシステムを構築するという設計手法です。ビジネスプロセス上の独立した機能の単位を部品化した「サービス」を組み合わせることで、柔軟性のあるシステム開発が可能となります。サービス指向アーキテクチャとも呼ばれます。

問6-3-5

自社で利用する購買システムの導入に当たり、サービス事業者から提供されるサーバ、OS及び汎用データベースの機能を利用して、自社の購買システムを構築し、インターネット経由で利用する。これはSaaSの利用例である。

答え:×

設問はPaaSの例用例となります。SaaSは、インターネット経由でソフトウェアを提供するサービスです。

問6-3-6

パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせたクラウドサービス形態をマルチクラウドという。

答え:×

設問はハイブリッドクラウドの説明です。なお、マルチクラウドとは異なる事業者のクラウドサービスを併用することをいいます。

システム活用促進・評価

問6-4-1

ITの進展や関連するサービスの拡大によって、様々なデータやツールを自社のビジネスや日常の業務に利用することが可能となっている。このようなデータやツールを課題解決などのために適切に活用できる能力を示す用語をデジタルディバイドという。

答え:×

設問はデジタルリテラシーの説明となります。

問6-4-2

「業務で扱われる営業実績データの構造を分析してデータベースの設計をする方法」を学ぶことは、営業担当者のデジタルリテラシーを向上させるための研修内容として、適切である。

答え:×

デジタルリテラシーとは、事業活動・業務遂行のためにコンピュータ、アプリケーションソフトウェアなどのITデジタル技術を理解し、効果的に活用する能力のことをいいます。したがって、設問のような研修内容はデジタルリテラシーを向上させるものではありません。

なお、営業担当者のデジタルリテラシーを向上させるための研修内容としては、「情報システムに保存されている過去の営業実績データを分析して業務に活用する方法」を学ぶことなどが挙げられます。

問6-4-3

ポイント、バッジといったゲームの要素を駆使するゲーミフィケーションを導入する目的は、新作ネットワークゲームに関する利用者の評価情報を収集することにある。

答え:×

ゲーミフィケーションとは、ゲーム要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用することです。顧客や従業員の目標を達成できるように動機付ける目的で導入されます。

問6-4-4

コンピュータなどの情報機器を使いこなせる人と使いこなせない人との間に生じる、入手できる情報の質量や収入などの格差を表す用語をデジタルディバイドという。

答え:〇

設問のとおりです。