システム活用促進・評価

snack
snack

これまでは情報システム戦略において、どういったシステムの導入手段があるかということを見てきたっす。

ボキタロー
ボキタロー

うん。ソフトウェアの購入とソリューションの活用を勉強したね。

snack
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せっかく新しいシステムを導入しても、運用する側にそれを使う知識や能力がなければ宝の持ち腐れになってしまうっす。

ボキタロー
ボキタロー

そうだね。人にまかせっきりじゃなく、ちゃんとそれぞれが勉強しないと。

目的・システム活用促進活動の意義と目的を理解する。
説明・情報システムを事業活動・業務遂行に生かすためには,IT(情報技術)に関する普及啓発が必要であることを理解する。
・業務での情報システム活用に必要となるデジタルリテラシーの習得,及び業務での情報システム活用を促進する。
・情報システム利用実態を評価し,検証することの重要性を理解する。
システム活用促進・評価の概要

デジタルリテラシー

デジタルリテラシーとは、事業活動・業務遂行のためにコンピュータ、アプリケーションソフトウェアなどのITデジタル技術を理解し、効果的に活用する能力のことをいいます。

従来は「情報リテラシー」と表記されていましたが、シラバスの変更(シラバス6.3)により「デジタルリテラシー」という表記に変わりました。意味は両方とも同じです。

デジタルリテラシーの具体例としては次のようなものがあります。

  • 必要な情報をまとめて資料を作成するなど、情報の整理を行う能力
  • 必要な情報をシステムに適切に入力し管理するなど、情報の蓄積を行う能力
  • 情報システムに保存されている過去の営業実績データを分析して業務に活用するなど、情報の分析を行う能力
  • インターネットなどを使って情報を収集・発信する能力
  • オフィスツールやグループウェアなどのビジネスツールを業務に活用する能力

普及啓発

社員・組織のデジタルリテラシーが低いと、サイバー攻撃やSNSなどを通じての情報漏えいなどトラブルに巻き込まれるおそれが大きくなります。また、業務効率や生産性の向上などのためにも、業種に関係なく全社員のデジタルリテラシーを向上させることが企業の課題となっています。

デジタルリテラシーの向上策

デジタルリテラシーの向上策

社員研修・教育(社内研修や外部講師を招いての研修、e-ラーニングの活用など)

資格取得のサポート(ITパスポートなどの資格取得について受験費用や学習費用を負担、資格手当てや奨励金による学習意欲の向上など)

ゲーミフィケーション

ゲーミフィケーション

社員教育やタスク達成などのためにゲーミフィケーションという手法が取り入れられる場合があります。ゲーミフィケーションとは、ゲーム要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用することです。

例えば、「ステップ1 ○○をやってみよう!」などの課題を提示し、クリアすればポイントやアイテムを付与するなどの報酬を与え、顧客を楽しませながらアプリの使用方法を学習させて使用継続を促す、といった方法があります。

デジタルディバイド

デジタルディバイド

デジタルディバイド(情報格差)とは、情報技術を使いこなせる人と使いこなせない人との間に生じる待遇、貧富、機会の格差のことです。

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個人間だけでなく、地域間や国家間の格差を表すこともあるっすね。

情報システム利用実態の評価・検証

戦略に基づき導入された情報システムは、「導入して終わり」ではありません。その情報システムの利用実態を評価し、検証することも重要です。具体的には、システムに対する費用対効果の分析利用者満足度の調査などを実施し、その実態を把握・検証します。

また、時代の変化に伴って安全性、効率性が低下したレガシーシステム(過去の技術や仕組みで構築されているシステム)を廃棄・刷新することも考慮しておかなければいけません。

確認○×問題

問1

ITの進展や関連するサービスの拡大によって、様々なデータやツールを自社のビジネスや日常の業務に利用することが可能となっている。このようなデータやツールを課題解決などのために適切に活用できる能力を示す用語をデジタルディバイドという。

答え:×

設問はデジタルリテラシーの説明となります。

問2

「業務で扱われる営業実績データの構造を分析してデータベースの設計をする方法」を学ぶことは、営業担当者のデジタルリテラシーを向上させるための研修内容として、適切である。

答え:×

デジタルリテラシーとは、事業活動・業務遂行のためにコンピュータ、アプリケーションソフトウェアなどのITデジタル技術を理解し、効果的に活用する能力のことをいいます。したがって、設問のような研修内容はデジタルリテラシーを向上させるものではありません。

なお、営業担当者のデジタルリテラシーを向上させるための研修内容としては、「情報システムに保存されている過去の営業実績データを分析して業務に活用する方法」を学ぶことなどが挙げられます。

問3

ポイント、バッジといったゲームの要素を駆使するゲーミフィケーションを導入する目的は、新作ネットワークゲームに関する利用者の評価情報を収集することにある。

答え:×

ゲーミフィケーションとは、ゲーム要素やゲームの原則をゲーム以外の物事に応用することです。顧客や従業員の目標を達成できるように動機付ける目的で導入されます。

問4

コンピュータなどの情報機器を使いこなせる人と使いこなせない人との間に生じる、入手できる情報の質量や収入などの格差を表す用語をデジタルディバイドという。

答え:〇

設問のとおりです。