ハードウェア(コンピュータ・入出力装置)

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以前学習したコンピュータの5大装置って覚えてるっすか?

ボキタロー
ボキタロー

もちろん忘れました。

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演算、制御、記憶、入力、出力の各役割を果たす装置のことっすよ。

ボキタロー
ボキタロー

ああ、そうだったね(適当)

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今回は、今まで扱ってこなかった入力装置と出力装置を中心に勉強するっす。

目標・コンピュータの種類と特徴を理解する。
・入出力装置の種類と特徴を理解する。
説明・情報システムを構成する PC をはじめとするコンピュータや、キーボード、マウス、ディスプレイ、プリンターといった入出力装置などの代表的なハードウェアについて、それぞれの種類と特徴を理解する。
ハードウェア(コンピュータ・入出力装置)の概要

代表的なコンピュータの種類と特徴

個人用コンピューター

個人向けの安価なコンピューターをパーソナルコンピュータ(Personal Computer:PC)といいます。

MEMO

日本ではよく「パソコン」と略しますが、海外では一般的に「PC」と略します。

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「パソコン」が通じるのは日本だけっすよ。

PCは、形状やサイズによって次のように分類できます。

デスクトップPC

デスクトップPCとは、その名の通りデスク(机)の上に設置して使うパソコンのことです。ノートPCと違って持ち運びはできませんが、その分性能や拡張性に優れているのが大きな特徴です。

モニターと本体が分かれているタワー型や両方が一体となっているオールインワンPCなどがあります。 

ノートPC

ノートPCとは、持ち運びができるパソコンのことです。折りたたみ式の形状で、画面・キーボード・バッテリーを内蔵しているのが特徴です。

大きくて重く持ち運びには不向きなデスクノートPC(デスクトップノート)、軽量・コンパクトで、持ち運びを前提にしたモバイルPC(モバイルノート)などがあります。

さらっと学習【スマートデバイス】

インターネットなどで通信ができる多機能端末の総称をスマートデバイス(携帯情報端末)と呼びます。スマートフォンやタブレット端末、スマートウォッチ、スマート家電、スマートグラスなど様々なものがあります。

なお、時計型のスマートウォッチや眼鏡型のスマートグラスなどのように、身に着けて使うデジタルデバイスのことをウェアラブル端末といいます。ウェアラブル端末には、歩数、運動量、心拍数、カロリー消費量などを測定し、健康管理をサポートしてくれるデバイス(アクティビティトラッカ)があります。

システム用コンピューター

サーバー

サービスを提供するコンピューターやその仕組みのことをサーバーといいます。他のコンピューター(クライアント)に何かしらの機能や情報を提供する役割を持っており、基本的な性能はPCよりも高くなっています。

MEMO

情報やサービスを提供するコンピューターをサーバーと呼ぶのに対して、サーバーから情報を受け取る側の機器(PC、スマホなど)のことをクライアントと呼びます。

サーバーには、Webページ(HTMLなど)を配信するWebサーバー、メールの送受信を処理するメールサーバー、ファイルを保存・共有するためのファイルサーバー、データを管理・検索するためのデータベースサーバーなど、その役割によってさまざまな種類があります。

また、サーバーは計上の違いによってタワー型サーバーブレードサーバーなどがあります。

タワー型サーバーはデスクトップPCのような見た目をしており、小規模~中規模オフィス向けのサーバーです。一方、ブレードサーバーは薄い板状で、専用の筐体に複数台をまとめて差し込む方式で使われ、主にデータセンターや大企業のITインフラ向けです。

メインフレーム

大量のデータ処理を高速・高信頼で行う超大型コンピュータをメインフレーム(汎用コンピュータ)といいます。高い処理能力・信頼性・セキュリティを持つため、企業・銀行・政府機関など24時間365日止められない業務に使われています。

さらっと学習【スーパーコンピューター】

メインフレームスーパーコンピュータはどちらも超高性能なコンピュータですが、その使い方や目的が大きく異なります。

メインフレームは主に企業や政府機関で使用され、大規模なデータ処理やトランザクション処理に特化したコンピュータです。大量のデータを安定して処理でき、長時間連続稼働が求められます。

それに対してスーパーコンピューターは、極めて高い計算能力を活かして、主に科学技術計算やシミュレーション、気象予測、人工知能(AI)や機械学習の分野で使用されます。特に、膨大な計算を必要とする問題の解決に特化しています。

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コンピューターは基本的に大きくなればなるほど性能も高くなるっす。

代表的な入力装置の種類と特徴

キーボード

主に文字入力に利用される入力装置で、文字や数字、記号のほかに、テンキー(キーボードの右側にある数字専用のキーのまとまり)やファンクションキー(キーボードの上部に並んでいるF1からF12までのキー)などが配置されています。

MEMO

ファンクションキーは、特定の機能を呼び出したりショートカットとして使われますが、アプリケーションごとに異なる動作をすることが多いので、同じキーでもソフトによって意味が変わります。

ポインティングデバイス

ポインティングデバイスとは、コンピュータ画面上でカーソルを操作するためのデバイス全般を指します。主に、画面上のオブジェクトを選択したり、クリックしたり、ドラッグしたりするために使用されます。

マウス

最も一般的なポインティングデバイスです。動かすことでカーソルを操作し、ボタンをクリックすることで操作を実行します。

ボタン(左クリック、右クリック)やホイール(スクロール)などを使って多くの操作ができます。

トラックボール

マウスの代わりとして使われるデバイスで、ボールを指で回転させることでカーソルを動かします。

手首を動かさずに操作できるため、手首の負担が少ないという利点があります。

タッチパネル

画面に直接触れることで、ポインティング操作が行えるデバイスです。スマートフォンやタブレット、PCのモニターのほかにもATMや券売機など様々な機器に搭載されています。

タップ(指で画面を一回「トンッ」と軽く触れる操作)、スワイプ(指を画面上で滑らせるように動かす操作)、マルチタッチ(2本以上の指を使って複数のポイントを同時に操作)など、指で様々な操作を行います。

参考

タッチパネルの位置検出(どの位置がタッチされたかを感知すること)には、2層の透明な導電膜に圧力を加えることによって感知する抵抗膜方式、指やペンなどの静電気を感知する静電容量方式、赤外線ビームを発射してタッチの位置を検出する赤外線方式などがあります。

ジョイスティック

主にゲームや3D空間でのポインティングに使われるデバイスです。物理的に動かすことでカーソルやキャラクターを操作します。

ペンタブレット

板状の筐体の上で、付属の特殊ペンを動かすことで、カーソルやソフトウェアの動作を行う入力装置です。

特に絵を描いたり、細かな操作を行ったりするために使われます。

その他の入力装置

イメージスキャナー

紙に印刷された文書や写真などの画像を、デジタルデータに変換する装置です。

OCR(Optical Character Reader)という機能を搭載したものでは、画像からテキスト情報を読み込んで、コンピュータ上で編集可能なテキスト情報として変換することもできます。

参考

OCRに対して、マークシートなど、特定の位置にあるチェックや塗りつぶしを読み取る技術をOMR(Optical Mark Recognition)と呼びます。マークシート試験などで、どの選択肢が塗られているかを判定する場合などに用いられます。

バーコードリーダー

商品のパッケージなどについているバーコード(JANコードQRコード)を読み取る装置です。読み取ったバーコード情報をコンピューターに送り、商品情報・価格・在庫などを呼び出せることもできます。

Webカメラ

パソコンやスマホなどに接続して、リアルタイムで映像を撮影・配信・録画できるカメラのことです。PCに内蔵されたものもあります。

ビデオ通話・オンライン授業・ライブ配信・顔認証ログインなどに利用されています。

代表的な出力装置の種類と特徴

ディスプレイ

言うまでもなく、ディスプレイ(モニタ)は操作画面などを出力する装置です。1台のコンピュータに対して1つのディスプレイを利用するのが一般的ですが、2台のディスプレイを繋いで作業領域を広くするデュアルディスプレイもあります。

ディスプレイには次のような種類があります。

CRTディスプレイ

ブラウン管を使用し、電子ビームを蛍光面に当てて映像を表示します。昔のテレビやパソコンのモニターによく使われていた技術です。

液晶ディスプレイ

液晶の後ろにバックライト(通常はLED)があって、そこからの光を液晶層が通したり遮ったりして画像を作ります。

CRTに比べてスリムで、現在もっとも広く使われているディスプレイ技術の一つです。

なお、液晶ディスプレイと形状が似たもので、プラズマディスプレイ有機ELディスプレイがあります。

プラズマディスプレイの画面はたくさんの小さなセル(画素)で構成されており、各セルの中に入っているガスに電圧をかけることによって映像を表示します。

また、有機ELディスプレイは有機化合物に電流を流すと、光を放つ性質を利用して映像を表示します。液晶のようにバックライトを必要とせず、各画素が直接光るので、液晶よりも薄くて軽いのが特徴です。

ヘッドマウントディスプレイ

頭に装着して目の前にディスプレイを配置するタイプのデバイスです。最近はVR(仮想現実)やAR(拡張現実)などで注目されています。

さらっと学習【プロジェクター】

映像や画像をスクリーンや壁に投影して表示する装置をプロジェクターといいます。

パソコン・スマホ・ゲーム機などから送られた映像信号を受け取り、レンズを使って大画面に映像を投影します。ホームシアターやプレゼン、ゲームなどで利用されます。

プリンター

プリンターは、コンピュータやスマートフォンなどのデバイスから送られたデータを、紙などの物理メディアに印刷するための機器です。プリンターにはいくつか種類があり、それぞれ特徴があります。

インクジェットプリンター

インクの微細な粒子を噴射して印刷します。主に家庭用によく使われ、写真やカラー印刷に向いています。

レーザープリンター

トナーと呼ばれる色の粉を使い、静電気と熱で印刷します。主に企業やオフィスで多く使用され、高速・大量印刷に向いています。

ドットインパクトプリンター

針でインクリボンを打ちつけて印刷します。主に、カーボンコピーや伝票印刷などに使われます。

サーマルプリンター

熱で感熱紙に印刷する方式です。レシートやラベルなどで使われます。

3Dプリンター

3Dプリンターは、コンピュータで作った3次元の設計データ(3Dデータ)をもとに、立体的なモノ(物体)を一層ずつ積み重ねて作る機械です。フィギュアやプラモデルの部品製作など趣味で利用される場合もあれば、建築・医療・製造業などでも利用されています。

確認○×問題

問1

ブレードサーバは、CPUやメモリを搭載したボード型のコンピュータを、専用の筐体に複数収納して使う。

答え:〇

記述の通りです。ブレードサーバーは薄い板状で、専用の筐体に複数台をまとめて差し込む方式で使われ、主にデータセンターや大企業のITインフラ向けです。

問2

メインフレームとも呼ばれる汎用コンピュータは、手のひらに収まるくらいの大きさの機器に、スケジュール管理、アドレス帳、電子メールなどの機能をもたせた携帯情報端末である。

答え:×

大量のデータ処理を高速・高信頼で行う超大型コンピュータをメインフレーム(汎用コンピュータ)といいます。高い処理能力・信頼性・セキュリティを持つため、企業・銀行・政府機関など24時間365日止められない業務に使われています。

なお、スケジュール管理、アドレス帳、電子メールなどの機能をもたせた携帯情報端末をPDA(Personal Digital Assistant)といいます。PDAは、スマートフォンが普及する以前に広く使われていた小型の電子機器で、個人のスケジュール管理やアドレス帳、メモ、メールなどの機能を持っています。

MEMO

一昔前の電子手帳のようなものです。

問3

PCのファンクションキーは、アプリケーションやOSごとに特定の機能を割り当てられたキーである。

答え:〇

ファンクションキー(キーボードの上部に並んでいるF1からF12までのキー)は、特定の機能を呼び出したりショートカットとして使われますが、アプリケーションごとに異なる動作をすることが多いので、同じキーでもソフトによって意味が変わります。

問4

OCRの役割は、利用者の指先などが触れたパネル上の位置を検出することである。

答え:×

OCR(Optical Character Reader)とは、画像からテキスト情報を読み込んで、コンピュータ上で編集可能なテキスト情報として変換する機能で、スキャナーなどに搭載されています。

問5

インクジェットプリンタは、インクリボンを印字用のワイヤなどで用紙に打ち付けて印字する。

答え:×

設問の文章はドットインパクトプリンタに関する記述です。

インクジェットプリンタは、インクの微細な粒子を用紙に直接吹き付けて印字します。

問6

3Dプリンタは3次元データを用いて、立体物を造形する。

答え:〇

記述の通りです。3Dプリンタは、コンピュータで作った3次元の設計データ(3Dデータ)をもとに、立体的なモノ(物体)を一層ずつ積み重ねて作る機械です。