問題
次の資料にもとづいて、以下の問いに答えなさい。
【資料】4月中の取引
4月1日 | 売掛金の前月繰越高は¥1,080,000であった。 |
3日 | 売掛金¥780,000(広島商店¥480,000、岡山商店¥300,000)を、各商店振出の小切手で回収し、ただちに当座預金へ預け入れた。 |
6日 | 広島商店に商品¥720,000を売り渡し、代金のうち半額は現金で受け取り、残額は掛けとした。 |
7日 | 広島商店に売り渡した商品の一部¥36,000に品違いがあり、返品を受けた。なお、返品分の代金は掛けから差し引くことにした。 |
10日 | 岡山商店に商品¥300,000を売り渡し、代金は掛けとした。 |
14日 | 岡山商店に対する売掛金¥240,000の支払いのため、同店あてに約束手形を振り出した。 |
19日 | かねて、広島商店より売掛金の回収として受け取っていた同店振出しの約束手形¥600,000について、当座預金口座への振り込みを受けた旨、取引銀行から連絡を受けた。 |
23日 | 岡山商店に商品¥360,000を売り渡し、代金のうち¥150,000は同店振出しの小切手で受け取り、残額は掛けとした。 |
27日 | 広島商店より、売掛金¥120,000を現金で受け取った。 |
(問1)以下の売掛金元帳(広島商店勘定)を完成させなさい。なお、摘要欄への記入は以下の語群から適当なものを選ぶこと。

【摘要欄の語群】
売り上げ | 約手回収 | 返品 | 現金回収 |
小切手回収 | 約手入金 | 前月繰越 | 次月繰越 |
(問2)以下の売掛金明細表を完成させなさい。

※解答・解説はこの下にあります。
解答
問1の答え

問2の答え

解説
まず4月中の仕訳を考えますが、売掛金元帳および売掛金明細表を作成しなければならないので、あらかじめ売掛金については取引先ごとに分けて仕訳をしていくと効率的です。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 | |
---|---|---|---|---|
3日 | 当座預金 | 780,000 | 売掛金(広島商店) 売掛金(岡山商店) |
480,000 300,000 |
6日 | 現金 売掛金(広島商店) |
360,000 360,000 |
売上 | 720,000 |
7日 | 売上 | 36,000 | 売掛金(広島商店) | 36,000 |
10日 | 売掛金(岡山商店) | 300,000 | 売上 | 300,000 |
14日 | 受取手形 | 240,000 | 売掛金(岡山商店) | 240,000 |
19日 | 当座預金 | 600,000 | 受取手形 | 600,000 |
23日 | 現金 売掛金(岡山商店) |
150,000 210,000 |
売上 | 360,000 |
27日 | 現金 | 120,000 | 売掛金(広島商店) | 120,000 |
問1の解説
売掛金元帳は各取引先別の明細を記入するものです。本問では広島商店に対する売掛金のみに着目して記入していくということに注意してください。
売掛金元帳の摘要欄には取引の内容を簡潔に記入します(問題では語群より選択)。そして、売掛金の増加は借方欄に、減少は貸方欄に記入し、取引後の残高を残高欄に記入します。なお、売掛金は資産なので、つねに借方残高となります。
売掛金元帳の締め切り方については、まず、日付欄に月末の日付を記入し、摘要欄に「次月繰越」と記入します。そして、売掛金の残高を貸方欄に記入し、借方欄の合計金額と貸方欄の合計金額を一致させます。
最後に二重線で締め切り、日付欄には翌月初の日付を、摘要欄には「前月繰越」と記入します。そして、借方欄および残高欄に前月末の売掛金の残高をそのまま記入します。
問2の解説
売掛金明細表を作成するためには、売掛金勘定の金額の増減を各取引先ごとに見ていく必要があります。

売掛金の前月繰越は¥1,080,000であり、問1で示された売掛金元帳から、このうち¥600,000が広島商店に対するものだと分かるので、残額の¥480,000が岡山商店に対するものとなります。
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