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その12:損益計算書・貸借対照表とは?①



財務諸表の2トップ

その1:簿記とは?」でお話ししたように、財務諸表は主に会社の状況を利害関係者に報告するために作成されますが、ここでは財務諸表の中でも中核をなす損益計算書と貸借対照表について説明します。

※損益計算書と貸借対照表には「報告式」(主に2級以上で出題)と「勘定式」(主に3級で出題)という2つの表示形式があります。「報告式」は少し難しいので、ここでは「勘定式」を前提に説明していきます。


損益計算書(P/L)ってなに?

損益計算書の意味

まず損益計算書(そんえきけいさんしょ)とは、「会社がその活動によって、いくら儲かったのか?あるいはいくら損をしたのか?」を示した表のことをいい、会社の経営成績を表します。

ボキタローの顔1 要するに損益計算書って会社の成績表みたいなものだ。

はい、まさしくそのとおりです。

ちなみに、損益計算書は英語で「Profit and Loss Statement(プロフィット・アンド・ロス・ステートメント)」というので、略して「P/L(ピーエル)」と言ったりします。

会社の利益(もうけ)は収益と費用の差額で計算されるので、損益計算書には収益に属する勘定科目費用に属する勘定科目が表示されます。なお、収益と費用の差額がマイナスとなる場合(「費用>収益」のケース)では損失が発生します。

収益 ー 費用 = 利益(マイナスになる場合は損失)
損益計算書の概略

収益と費用の概念

例えば、皆さんが日払いのアルバイトをして日給で¥5,000もらったとします。それは今日1日分のアルバイト代であって、昨日の分でも明日の分でもありません。

つまり、収益と費用は「いつからいつまでの一定期間でいくら発生したのか」というものであり、フローの概念であるといえます。基本的には当期で完結するものなので、次期へ繰り越したりはしません。

収益と費用の概念

貸借対照表(B/S)ってなに?

貸借対照表の意味

貸借対照表(たいしゃくたいしょうひょう)とは、「会社にどれくらいの財産があるのか?」という、会社の財政状態を示した表のことを言います。貸借対照表は、英語で「Balance Sheet(バランス・シート)」というので、略して「B/S(ビーエス)」と言ったりします。

貸借対照表は会社の財政状態を表すので、資産、負債および純資産に属する勘定科目が表示されることになります。

なお、貸借対照表では借方の合計金額と貸方の合計金額が一致する(バランスする)という大きな特徴があります。

貸借対照表の概略

貸借対照表はその捉え方によって、次の2通りの式で表すことができます。

資産 = 負債 + 純資産

または、

資産 ー 負債 = 純資産

資産、負債および純資産の概念

例えば、夜寝る前の時点で財布の中に¥5,000入っているとします。盗まれでもしない限り、それが次の日になくなっているということはありません。皆さんの財産は次の日へ繰り越されるのです。

このように、資産、負債および純資産(資本)は「〇月〇日の一定時点でいくらあるのか」というものであり、ストックの概念であるといえます。したがって、これらの各項目の残高は次期へ繰り越されることになります。

資産、負債および純資産の概念

貸借対照表の本質

先ほど貸借対照表は会社の財政状態を表したものだと言いましたが、別の角度から貸借対照表を見ることもできます。

まず貸借対照表の貸方の項目、すなわち「負債」と「純資産」は資金の調達源泉を表しています。つまり、「企業活動のための資金をどこから調達したのか?」ということです。

例えば、借金をして資金を調達した場合は負債の「借入金」(かりいれきん)という勘定科目で表示しますが、このように負債は基本的に返済する必要があるものをいいます。なお、負債のことを他人資本という場合もあります。

これに対して、純資産は基本的に返済の必要がないものをいいます。

ボキタローの顔1 返済する必要がないものってどんなのがあるの?

例えば株式を発行して資金を調達した場合や、企業が獲得した利益のうち、企業内に留保しているものなどがあります。なお、純資産のことを自己資本という場合もあります。

一方、貸借対照表の借方の項目、すなわち「資産」は調達した資金の運用形態を表しています。例えば、現預金で保有しているのか、有価証券で保有しているのか、固定資産で保有しているのか、といったように「調達した資金を現在どのようなかたちで保有しているのか?」ということです。

貸借対照表の意味
ボキタローの顔1 なるほど。こういう見方をすると貸借対照表がまた違ったものに見えてくるね。



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