有価証券②~期末の評価、強制評価減と実価法~

日商簿記2級との異同点

SHIBUYA
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基本的に有価証券の期末評価は日商簿記2級で学習した方法と同じです。

ボキタロー
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もう忘れました。

SHIBUYA
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それでは簡単に復習しておきましょう。ちなみに建設業経理士試験2級では、ほぼ評価損のケースしか出題されません。

有価証券の種類評価方法
売買目的有価証券(有価証券期末時価
満期保有目的債券(投資有価証券原則:取得原価
金利調整差額:償却原価法
子会社株式・関連会社株式(関係会社株式取得原価
その他有価証券(投資有価証券期末時価

強制評価減

売買目的有価証券以外の有価証券について、時価が著しく下落した場合は、回復する見込みがあると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失(特別損失)とします。これを強制評価減といいます。

ボキタロー
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「著しく下落した場合」って、具体的にどのくらい?

SHIBUYA
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時価が帳簿価額の50%を下回った場合などが該当します。

例題1

支配目的で保有しているA社株式(帳簿価額¥50,000)の期末時価が著しく下落し¥22,000になった。なお、回復の見込みは不明である。

借方科目金額貸方科目金額
関係会社株式評価損28,000関係会社株式28,000

関係会社株式評価損:時価¥22,000ー帳簿価額¥50,000=△¥28,000

MEMO

保有目的に応じて「関係会社株式評価損」や「投資有価証券評価損」などで処理します。

実価法

市場価格のない株式(時価を把握することが困難な有価証券)は、原則として取得原価を貸借対照表価額とします(つまり評価替えは行わない)。

ただし、その株式の発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく下落した場合は、実質価額をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失(特別損失)とします。これを実価法といいます。

例題2

長期保有目的のB社株式(帳簿価額¥50,000、市場価格なし)50株について、発行会社の財政状態が以下のように著しく悪化したため、実質価額に評価替えを行う。なお、同社の発行済株式総数は500株である。

借方科目金額貸方科目金額
投資有価証券評価損30,000投資有価証券30,000

実質価額は発行会社の1株あたり純資産額に保有株式数を掛けて計算します。

(諸資産¥900,000ー諸負債¥700,000)/500株=1株あたり純資産額@¥400

1株あたり純資産額@¥400×保有株式数50株=実質価額¥20,000

実質価額¥20,000ー帳簿価額¥50,000=投資有価証券評価損△¥30,000