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仕入割戻と仕入割引

3級で学習した「値引」と「返品」、そしてここで学習する「割戻」と「割引」の4つは似ているようですが簿記ではすべて性質の異なるものです。この中でも特に割引の処理は間違えやすいところなので注意しましょう。

割戻の意味と処理方法

割戻とは?

割戻とは
割戻(わりもどし)とは、一定の期間に多額もしくは多量の取引をした相手に対して行う代金の返戻額等をいいます。

値引や返品は商品に何らかの欠陥や瑕疵などがある場合に行われるのに対して、割戻は取引先に対するサービス的な意味合いで行われます。

仕入割戻を行ったときの仕訳

割戻とは

仕入割戻の処理方法は商品を仕入れた時の逆仕訳をすればいいだけなので問題ないと思います。

MEMO
変動対価は2022年度の試験から出題範囲に含まれる論点です。変動対価については2022年度の試験までに追記する予定ですので、今は気にしなくて大丈夫です。
例題1
掛けで仕入れた商品¥1,000,000について、この金額の5%の割戻を受けた。

仕訳のやり方

商品を仕入れたときの逆仕訳によって、割戻による返戻額を仕入および買掛金から控除します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
買掛金 50,000 仕入 50,000

割引の意味と処理方法

割引とは?

掛けで取引をした場合、現金取引の場合と比べて代金の決済日が遅れることから、その分の利息に相当する金額が代金に含まれていると考えることができます。

したがって、予定された決済日よりも早期に決済された場合には、その利息に相当する部分を免除する(免除される)ことがあります。

この免除した金額は「仕入割引」として処理します。

ボキタロー

日常的に使われる「割引」という言葉とは意味が異なるんだよ。

仕入割引を行ったときの仕訳

割引とは

「仕入割引」は利息に相当するものなので営業外収益として処理します。

ボキタロー

返品や割戻のように「仕入」から直接控除するのではないということに注意してください。
MEMO
売上割引は1級の試験範囲となります。
例題2
×4年5月20日に、A社はB社に対する買掛金を小切手を振り出して支払った。なお、この買掛金は×4年5月10日に仕入れた商品¥1,000,000に対するもので、仕入日より2週間以内に支払う場合は、代金の3%を割り引くという条件がついていた。

A社(仕入側)の仕訳

仕入側は仕入代金の割引分を仕入割引勘定で処理します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
買掛金 1,000,000 当座預金 970,000
仕入割引 30,000
注意
仕入割引は買掛金等に含まれる利息相当額を免除してもらうわけですから、「仕入」と付いていますが収益(営業外収益)となります。