問題
次の資料にもとづいて、以下の問いに答えなさい。
【資料1】決算整理前残高試算表(一部)
決算整理前残高試算表(一部)
借方 | 勘定科目 | 貸方 |
950 | 現金 | |
150 | 繰越商品 | |
1,150 | 仕入 | |
(以下省略) |
【資料2】決算整理事項等
- 現金の実際有高は¥900であった。帳簿残高との差額は原因不明のため、雑損または雑益で処理する。
- 期末商品棚卸高は¥200である。なお、売上原価は仕入勘定で計算すること。
【問】次の現金勘定および仕入勘定に転記しなさい。ただし、日付は「3/31」と記入すること。なお、期中取引の日付は省略している。
現金
4/1 | 前期繰越 | 300 | 仕入 | 250 | |
売上 | 1,000 | 仕入 | 100 | ||
売掛金 | 400 | 買掛金 | 400 | ||
仕入
現金 | 250 | 買掛金 | 50 | ||
買掛金 | 350 | ||||
諸口 | 600 | ||||
解答
現金
4/1 | 前期繰越 | 300 | 仕入 | 250 | |
売上 | 1,000 | 仕入 | 100 | ||
売掛金 | 400 | 買掛金 | 400 | ||
3/31 | 雑損 | 50 |
仕入
現金 | 250 | 買掛金 | 50 | ||
買掛金 | 350 | 3/31 | 繰越商品 | 200 | |
諸口 | 600 | ||||
3/31 | 繰越商品 | 150 |
解説
以下の決算整理仕訳は前問(精算表の作成)でやったものと同じになりますが、同じ仕訳を2度やるという意味ではなく、説明のために前回と同じものを再度記載しているだけです。
決算整理事項1
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
雑損 | 50 | 現金 | 50 |
現金の帳簿残高を実際有高に合わせるため、帳簿の金額を¥50減らします。相手科目は借方なので、費用の「雑損」とします。現金が減ったので損をしたということです。
決算整理事項2
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
---|---|---|---|
仕入 | 150 | 繰越商品 | 150 |
繰越商品 | 200 | 仕入 | 200 |
三分法では繰越商品の金額は期中において変動しないので、前TBの「繰越商品」は期首商品を表します。期首商品は期中にすべて販売したと考え、これを「仕入」(売上原価)に振り替えます。
また、期末商品棚卸高は販売せずに期末に残っている商品なので、これを売上原価(「仕入」)から除外し、「繰越商品」(資産)として次期へ繰り越します。
現金勘定への転記
仕入勘定への転記
各勘定の残高を、財務諸表の作成に必要な数値に修正するため決算整理を行います。仕訳をして元帳へ転記するという流れは期中の場合と同じです。