固定資産に関する後T/B作成問題3

問題

以下の資料に基づき、【資料3】の決算整理後残高試算表を完成させなさい。なお、当社の会計期間は3月31日を決算日とする1年間である。

【資料1】決算整理前残高試算表(一部)

【資料2】決算整理事項等

1.備品はすべて、耐用年数を6年、残存価額をゼロとする定額法によって減価償却を行っている。

2.期首に備品のうち¥120,000(期首減価償却累計額¥80,000)を¥30,000で売却し、代金を現金で受け取ったが次のような仕訳を行っていた。

借方科目金額貸方科目金額
現金30,000備品120,000
固定資産売却損90,000

3.12月1日に備品¥180,000を現金で購入した際に、支払った金額をすべて仮払金として処理していた。

【資料3】決算整理後残高試算表(一部)




解答

解説

訂正仕訳

期首に売却した備品

【資料2】2.の仕訳は、減価償却累計額を取り崩していないので誤った処理です。そのため、次のような訂正仕訳を行って正しい仕訳に修正します。

借方科目金額貸方科目金額
備品減価償却累計額80,000固定資産売却損80,000

この訂正仕訳は、次のように考えるといいと思います。

①誤った仕訳の逆仕訳をして、誤った仕訳を取り消します。

借方科目金額貸方科目金額
備品120,000現金30,000
固定資産売却損90,000

②次に正しい仕訳を考えます。

借方科目金額貸方科目金額
現金30,000備品120,000
備品減価償却累計額80,000
固定資産売却損10,000

③①の仕訳と②の仕訳を合算したものが訂正仕訳となります。

当期に購入した備品

【資料2】3.の当期に購入した備品は、購入時に次のような仕訳をしています。

(借)仮払金 180,000 / (貸)現金 180,000

よって、この仕訳を次のように修正します。

借方科目金額貸方科目金額
備品180,000仮払金180,000

減価償却費の計算

借方科目金額貸方科目金額
減価償却費60,000備品減価償却累計額60,000

既存の備品

前T/B¥300,000÷6年=¥50,000

当期に購入した備品

取得日(12月1日)から決算日(3月31日)までの4か月で計算します。

¥180,000÷6年×4か月/12か月=¥10,000