現金過不足の問題4

問題

【問】以下の仕訳を答えなさい。

目標タイム 2分

00:00

決算となり現金の実際有高を調べたところ、次のものが金庫に保管されていたが(すべて適正に処理済み)、現金出納帳における現金の残高は¥191,000であった。現金過不足の原因を調査したところ、水道光熱費¥6,500の支払いが記帳されていないことが判明した。残額については調査の結果、原因が判明しなかったので、これを雑損または雑益に振り替える。

紙幣
¥120,000
硬貨
¥5,000
送金小切手
¥20,000
郵便切手
¥6,000
収入印紙
¥9,000
他店振出の小切手
¥23,000
当店振出の小切手
¥12,000
他店振出の約束手形
¥48,000
郵便為替証書
¥15,000
借方金額貸方金額




解答

借方金額貸方金額
水道光熱費6,500現金8,000
雑損1,500

解説

金庫に保管されていたものは、それぞれ次のように処理されます。

金庫に保管されていたもの処理方法
・紙幣、硬貨
・送金小切手
・他店振出小切手
・郵便為替証書
現金勘定
郵便切手未使用額は貯蔵品勘定
収入印紙未使用額は貯蔵品勘定
当店振出小切手当座預金勘定
他店振出約束手形受取手形勘定

よって、現金の実際有高は¥183,000となります。

紙幣¥120,000
硬貨¥5,000
送金小切手¥20,000
他店振出の小切手¥23,000
郵便為替証書¥15,000
合計¥183,000

仕訳の手順は以下の通りです。

①帳簿残高(¥191,000)を実際有高(¥183,000)に合わせるため現金勘定の金額を¥8,000減少させます。

借方金額貸方金額
現金8,000

②次に、原因が判明したものを記入します。「水道光熱費¥6,500の支払いが記帳されていない」ということなので、これを追加で記入します。

借方金額貸方金額
水道光熱費6,500現金8,000

③最後に、貸借の差額で雑損または雑益の金額を算定します。本問では借方に差額が出るので、費用の「雑損」となります。

借方金額貸方金額
水道光熱費6,500現金8,000
雑損1,500

なお、次のように3つに分けて考えることもできます。本問では決算時に現金の過不足およびその原因が判明しているので、次の3つの仕訳が同時に行われると考え、現金過不足勘定は使いません。

借方金額貸方金額
現金過不足8,000現金8,000
過不足判明時の仕訳
借方金額貸方金額
水道光熱費6,500現金過不足6,500
原因判明時の仕訳
借方金額貸方金額
雑損1,500現金過不足1,500
決算時の仕訳(原因不明分)