補助部門費の配賦方法に関する問題2(相互配賦法)

問題

当工場では、2つの製造部門(切削部門と組立部門)と3つの補助部門(修繕部門、動力部門、工場事務部門)によって原価部門が構成されており、製造間接費の計算は部門別計算を行っている。そこで、次の資料にもとづいて下記の問いに答えなさい。

【資料】

1.補助部門費の配賦基準については、次の中から最も適切と思われるものを選択すること。

 修繕時間動力消費量従業員数
切削180時間100,000kwh20人
組立120時間100,000kwh29人
修繕50,000kwh11人
動力100時間15人
工場事務5人
合計400時間250,000kwh80人

2.補助部門費の配賦方法は簡便的な相互配賦法(第1次配賦では純粋な相互配賦を行い、第2次配賦では直接配賦を行う方法)を採用している。


【問】次の補助部門費配賦表(単位:円)を完成させなさい。

  製造部門 補助部門
  切削 組立 修繕 動力 工場事務
部門費 1,531,000 1,219,000 360,000 320,000 165,000
工場事務部費          
動力部費          
修繕部費          
小計          
動力部費          
修繕部費          
小計          
製造部門費          




解答

費目 製造部門 補助部門
切削 組立 修繕 動力 工場事務
部門費 1,531,000 1,219,000 360,000 320,000 165,000
工場事務部費 44,000 63,800 24,200 33,000
動力部費 128,000 128,000 64,000
修繕部費 162,000 108,000 90,000
小計 334,000 299,800 88,200 123,000 0
動力部費 61,500 61,500
修繕部費 52,920 35,280
小計 114,420 96,780
製造部門費 1,979,420 1,615,580

解説

第1次配賦

第1次配賦では補助部門どうしの用役の授受も考慮して、用役提供の流れ通り補助部門費を製造部門だけでなく他の補助部門へも配賦します。

工場事務部費

工場事務部費は他部門の従業員数(切削20人+組立29人+修繕11人+動力15人)を基準として配賦します。

・配賦率:工場事務部費¥165,000÷他部門の従業員数75人=¥2,200/人

注意
自部門へは配賦しないので、配賦基準値は自部門を除いたものを用いるという点に注意しましょう。

・切削部門への配賦額:¥2,200/人×20人=¥44,000

・組立部門への配賦額:¥2,200/人×29人=¥63,800

・修繕部門への配賦額:¥2,200/人×11人=¥24,200

・動力部門への配賦額:¥2,200/人×15人=¥33,000

動力部費

動力部費は動力消費量を基準として配賦します。

・配賦率:動力部費¥320,000÷動力消費量合計250,000kwh=¥1.28/kwh

・切削部門への配賦額:¥1.28/kwh×100,000kwh=¥128,000

・組立部門への配賦額:¥1.28/kwh×100,000kwh=¥128,000

・修繕部門への配賦額:¥1.28/kwh×50,000kwh=¥64,000

修繕部費

修繕部費は修繕時間を基準として配賦します。

・配賦率:修繕部費¥360,000÷修繕時間合計400時間=¥900/時間

・切削部門への配賦額:¥900/時間×180時間=¥162,000

・組立部門への配賦額:¥900/時間×120時間=¥108,000

・動力部門への配賦額:¥900/時間×100時間=¥90,000

第2次配賦

第2次配賦では補助部門費を製造部門のみに配賦します(直接配賦法と同じ方法)。

動力部費

・配賦率:動力部費第1次集計額¥123,000÷動力消費量(切削100,000kwh+組立100,000kwh)=¥0.615/kwh

注意
第2次配賦では製造部門のみへ配賦するので、配賦基準値も製造部門のみを用いる点に注意してください。

・切削部門への配賦額:¥0.615/kwh×100,000kwh=¥61,500

・組立部門への配賦額:¥0.615/kwh×100,000kwh=¥61,500

修繕部費

・配賦率:修繕部費第1次集計額¥88,200÷修繕時間(切削180時間+組立120時間)=¥294/時間

・切削部門への配賦額:¥294/時間×180時間=¥52,920

・組立部門への配賦額:¥294/時間×120時間=¥35,280